60歳の定年を目前にした2004年のある日、社内のセカンドライフセミナーに参加し、
これまで自分の歩んできた半生を振り返り、これからの過ごし方を考える機会がありました。
これから迎える第二の人生、何をやろうか。
私は学生時代から定年退職まで典型的な理系人間として
数字やシステムの分野、デジタルな左脳の世界に生きてきました。
しかし弱い脳も年齢に反比例して衰えるだろう。
これからは年をとっても楽しめる芸術や絵など右脳を働かせる分野を
歩むのもいいかもしれない。
そのとき小学校5年生の夏休みの宿題で描いた“田舎の風景”が
頭の中にピカッと現れました。
そういえば子供のころ絵が好きだった(唯一の得意科目だった)。
高校の美術の授業では先生から「素晴らしい。おまえ、絵画の道を目指したらどうだ」
と勧められたこともあったなあ。
よし、これからは大好きな絵を描いていこう。
それにリタイア後は自分の自由になる時間がたっぷりあるし、
楽しむばかりではつまらない。
どうせやるなら趣味の域を超えて“その道の達人”を目指そう。
なんて目標だけは高く掲げました。
リタイアし、2005年の年が明けると早速、水彩の画材一式を買い込んで
独学でスケッチに取組みはじめました。
そのころ、天気がよければ毎日のように近所にスケッチに出かけました。
「今日も又、出かけるの」と家内によく呆れられていました。
不思議なもので一度覚えた自転車の乗り方を
50年たっても“体”が忘れないのと同じように、
絵筆を握るとすぐに少年の頃の感覚がよみがえりました。
描いた絵はすべて自分で開設したブログに投稿しました。
ブログ読者のコメントや熱い声援が励みになり、新しい絵を描いては投稿。
また投稿。
・・・。
こんな繰り返しで私のブログアクセス数も日増しに多くなりました。
ちなみに、多いときは一日200人から250人が見てくれています。
水彩画の入門書もたくさん買いこみ、むさぼるように読みました。
この中に「光と影の水彩画入門」(寺田幹彦著)がありました。
紙面で見る画風は私の好みと少し違うのですが、
退職後に本格的に水彩に取組んだという著者のご経歴、
そして絵に対する真摯な想いに、いたく共感を覚えました。
後日、著者のお住まいがなんと我が家から歩いて5分のところにあるのを知って、
びっくりしたのを覚えています。
そんな水彩画三昧の生活を続けていた2006年夏のある日、
私のブログに目をとめた読売新聞の記者さんから取材を受けました。
読売新聞全国版のシニア向けの連載記事
『朗(老)年最前線 セカンドライフ・遊び編 芸術をたしなむ」に
記事を載せたいということでした。
以下はそのときの記事です。
楽器、絵画、陶芸……。現役時代には忙しくてできなかったが、退職を機に、
豊富な時間を使って、芸術に打ち込む中高年が増えている。
横浜市金沢区の石川 勝さん(61)は、04年10月に定年退職し、
05年1月から水彩画を始めた。
当初から絵画教室に月2回通い、現在は、市主催の教室と民間の同好会で週1回、
画家や美術教師の指導を受けている。
時間があることを武器に、週に2、3日、神奈川県内の海辺や公園などに日帰りで出掛ける。
これまでに描いた作品は約200点。ブログ(日記形式のホームページ)で公開しているほか、
アマチュア絵画展などに約10点を出品した。
個展開催も夢だ。
石川さんは、「技術面は、プロに直接教わったほうがいい」と勧める。
自治体主催の教室なら、月2000円程度の所もある。
絵の具や筆などの道具も、1万円ほどでそろえられる。
・・・・・
さて、独学・自分流の水彩スケッチになんとなく行き詰まりも感じていました。
そんなとき、ある画廊主催の展覧会でヨコハマ・チャーチル会の羽佐間英二先生を知り、
その魅力的な画風にあこがれ、先生のスケッチ教室(現在のみずき会スケッチ教室)
に入会させていただくことになりました。
みずき会教室の活動を通じて私の作品のレベルは急速に向上していきました。
このあたりはまた別の機会にお話したいと思います。
まあ、こんな具合でいつの間にか「水彩画」に
どっぷりはまってしまいました。
これまで自分の歩んできた半生を振り返り、これからの過ごし方を考える機会がありました。
これから迎える第二の人生、何をやろうか。
私は学生時代から定年退職まで典型的な理系人間として
数字やシステムの分野、デジタルな左脳の世界に生きてきました。
しかし弱い脳も年齢に反比例して衰えるだろう。
これからは年をとっても楽しめる芸術や絵など右脳を働かせる分野を
歩むのもいいかもしれない。
そのとき小学校5年生の夏休みの宿題で描いた“田舎の風景”が
頭の中にピカッと現れました。
そういえば子供のころ絵が好きだった(唯一の得意科目だった)。
高校の美術の授業では先生から「素晴らしい。おまえ、絵画の道を目指したらどうだ」
と勧められたこともあったなあ。
よし、これからは大好きな絵を描いていこう。
それにリタイア後は自分の自由になる時間がたっぷりあるし、
楽しむばかりではつまらない。
どうせやるなら趣味の域を超えて“その道の達人”を目指そう。
なんて目標だけは高く掲げました。
リタイアし、2005年の年が明けると早速、水彩の画材一式を買い込んで
独学でスケッチに取組みはじめました。
そのころ、天気がよければ毎日のように近所にスケッチに出かけました。
「今日も又、出かけるの」と家内によく呆れられていました。
不思議なもので一度覚えた自転車の乗り方を
50年たっても“体”が忘れないのと同じように、
絵筆を握るとすぐに少年の頃の感覚がよみがえりました。
描いた絵はすべて自分で開設したブログに投稿しました。
ブログ読者のコメントや熱い声援が励みになり、新しい絵を描いては投稿。
また投稿。
・・・。
こんな繰り返しで私のブログアクセス数も日増しに多くなりました。
ちなみに、多いときは一日200人から250人が見てくれています。
水彩画の入門書もたくさん買いこみ、むさぼるように読みました。
この中に「光と影の水彩画入門」(寺田幹彦著)がありました。
紙面で見る画風は私の好みと少し違うのですが、
退職後に本格的に水彩に取組んだという著者のご経歴、
そして絵に対する真摯な想いに、いたく共感を覚えました。
後日、著者のお住まいがなんと我が家から歩いて5分のところにあるのを知って、
びっくりしたのを覚えています。
そんな水彩画三昧の生活を続けていた2006年夏のある日、
私のブログに目をとめた読売新聞の記者さんから取材を受けました。
読売新聞全国版のシニア向けの連載記事
『朗(老)年最前線 セカンドライフ・遊び編 芸術をたしなむ」に
記事を載せたいということでした。
以下はそのときの記事です。
楽器、絵画、陶芸……。現役時代には忙しくてできなかったが、退職を機に、
豊富な時間を使って、芸術に打ち込む中高年が増えている。
横浜市金沢区の石川 勝さん(61)は、04年10月に定年退職し、
05年1月から水彩画を始めた。
当初から絵画教室に月2回通い、現在は、市主催の教室と民間の同好会で週1回、
画家や美術教師の指導を受けている。
時間があることを武器に、週に2、3日、神奈川県内の海辺や公園などに日帰りで出掛ける。
これまでに描いた作品は約200点。ブログ(日記形式のホームページ)で公開しているほか、
アマチュア絵画展などに約10点を出品した。
個展開催も夢だ。
石川さんは、「技術面は、プロに直接教わったほうがいい」と勧める。
自治体主催の教室なら、月2000円程度の所もある。
絵の具や筆などの道具も、1万円ほどでそろえられる。
・・・・・
さて、独学・自分流の水彩スケッチになんとなく行き詰まりも感じていました。
そんなとき、ある画廊主催の展覧会でヨコハマ・チャーチル会の羽佐間英二先生を知り、
その魅力的な画風にあこがれ、先生のスケッチ教室(現在のみずき会スケッチ教室)
に入会させていただくことになりました。
みずき会教室の活動を通じて私の作品のレベルは急速に向上していきました。
このあたりはまた別の機会にお話したいと思います。
まあ、こんな具合でいつの間にか「水彩画」に
どっぷりはまってしまいました。