昨日、世田谷パブリックシアターで、
朗読『宮沢賢治が伝えること』を観てきました
宮沢賢治が生まれた1896年、明治三陸地震が起き、
津波などにより2万人以上の死者が出ました。
その後、1933年に彼は亡くなるのですが、
この年には、昭和三陸地震が起きてしまい、数千人の被害が起きています。
キャスト/宮沢りえ 松尾スズキ 段田安則
音楽/マリンバ演奏 中村友子
音楽をやるとき、声も楽器のひとつなのだと、思います。
楽器の使い方の、ほんの少しで、伝わり方は違ってきます。
声は、心を乗せる楽器としては、すばらしい楽器です。
同じ舞台に立っても、
『朗読』で使われる『声』は楽器というよりは、演じるからだの一部です。
声のトーン、大きさ、早さ、声色、
様々な手段により、
『物語』の扉をあけるのです。
緞帳のない舞台には、
木製かな?・・・の横に長い机があります。
その後方、少し高くなったところに、
もうひとつの舞台があり、そこにはマリンバが置かれています。
背景は、中央部分が縦にスクリーンのようになっていて、
そこに、朗読する作品のタイトルや、作中の詞などが縦書きで表示されました。
マリンバが鳴ります。
間もなく、読み手が登場します。
上手に松尾さん、中央に宮沢さん、下手に段田さん。
キャストの座る机の周りには、たくさんの本が置かれています。
後半『星めぐりの歌』が流れ、照明が落ち、幕に星空のライティングが。
まさしく、宮沢賢治の、イーハトーブの世界でした
注文の多い料理店 序
透明感のある宮沢さんの発する声は、いろんな音を奏でる。
ひとりの声でアンサンブルするように、
ほんの『少し』の濁りだとか、ほんの『ちょっと』の湿りとか、『ちょっぴり』の乾きとか、
不思議な女優さんだなぁと思いました。
春と修羅 序
段田安則さんの声。
舞台をやるひとの声。
でも、それは決して、クイクイ押されてくるような無理に大きかったり、
無駄にはっきりしていたりはしない。
ひとつの家が作られているような、
土台の声、梁の声、柱の声、壁の、扉の、声。
しっかりと支えがあって、安心できる、声。
わかりやすく、耳に入って、物語を登場させてくれる声。
どんどん読まれていき、
頭の、心の中で、ストーリーがたてられては、過ぎて行く、
たてられては、過ぎて行くと、
ほんの少し、余白が欲しくなります。
ちょっと待って。
今の『言葉』・・・が残ったまま・・・あっみたいな。
そこで、今回、すごくいい役目の、松尾さん。
山猫軒の奇妙な雰囲気と、なかなか気づかないふたり(段田さん、松井さん)の面白さ。
際立っていました。
ここの笑いが、いいメリハリをくれています。
松尾さんの声は、舞台の隅々まで届くように考えて作った声ではなくて、
(もしかしたら考えてるかも)
本当に、自然に、本当に、いい『かんじ』に響いて、
ギアの入れ替えは、ここでしている・・・ような、そんな・・・かんじでした。
さすがの演出家さんです。
話がそれますが、昨日、偶然、再演される、
松尾スズキさん作・演出『ふくすけ』の初日を観に行くことになったのでした。
こちらも楽しみです。
よだかの星
よだかのせつなさが、
宮沢さんのほんの少しかすれた声の間からもれていました。
永訣の朝
自分で読むよりも、
人の声の「音」で浮かべる情景は、哀しい
星めぐりの歌
雨ニモマケズ
稲作挿話
「ポラーノの広場」
来週も、行く予定です。
同じ題材で、別の『声』。
楽しみ。楽しみ
朗読『宮沢賢治が伝えること』を観てきました
宮沢賢治が生まれた1896年、明治三陸地震が起き、
津波などにより2万人以上の死者が出ました。
その後、1933年に彼は亡くなるのですが、
この年には、昭和三陸地震が起きてしまい、数千人の被害が起きています。
キャスト/宮沢りえ 松尾スズキ 段田安則
音楽/マリンバ演奏 中村友子
音楽をやるとき、声も楽器のひとつなのだと、思います。
楽器の使い方の、ほんの少しで、伝わり方は違ってきます。
声は、心を乗せる楽器としては、すばらしい楽器です。
同じ舞台に立っても、
『朗読』で使われる『声』は楽器というよりは、演じるからだの一部です。
声のトーン、大きさ、早さ、声色、
様々な手段により、
『物語』の扉をあけるのです。
緞帳のない舞台には、
木製かな?・・・の横に長い机があります。
その後方、少し高くなったところに、
もうひとつの舞台があり、そこにはマリンバが置かれています。
背景は、中央部分が縦にスクリーンのようになっていて、
そこに、朗読する作品のタイトルや、作中の詞などが縦書きで表示されました。
マリンバが鳴ります。
間もなく、読み手が登場します。
上手に松尾さん、中央に宮沢さん、下手に段田さん。
キャストの座る机の周りには、たくさんの本が置かれています。
後半『星めぐりの歌』が流れ、照明が落ち、幕に星空のライティングが。
まさしく、宮沢賢治の、イーハトーブの世界でした
注文の多い料理店 序
透明感のある宮沢さんの発する声は、いろんな音を奏でる。
ひとりの声でアンサンブルするように、
ほんの『少し』の濁りだとか、ほんの『ちょっと』の湿りとか、『ちょっぴり』の乾きとか、
不思議な女優さんだなぁと思いました。
春と修羅 序
段田安則さんの声。
舞台をやるひとの声。
でも、それは決して、クイクイ押されてくるような無理に大きかったり、
無駄にはっきりしていたりはしない。
ひとつの家が作られているような、
土台の声、梁の声、柱の声、壁の、扉の、声。
しっかりと支えがあって、安心できる、声。
わかりやすく、耳に入って、物語を登場させてくれる声。
どんどん読まれていき、
頭の、心の中で、ストーリーがたてられては、過ぎて行く、
たてられては、過ぎて行くと、
ほんの少し、余白が欲しくなります。
ちょっと待って。
今の『言葉』・・・が残ったまま・・・あっみたいな。
そこで、今回、すごくいい役目の、松尾さん。
山猫軒の奇妙な雰囲気と、なかなか気づかないふたり(段田さん、松井さん)の面白さ。
際立っていました。
ここの笑いが、いいメリハリをくれています。
松尾さんの声は、舞台の隅々まで届くように考えて作った声ではなくて、
(もしかしたら考えてるかも)
本当に、自然に、本当に、いい『かんじ』に響いて、
ギアの入れ替えは、ここでしている・・・ような、そんな・・・かんじでした。
さすがの演出家さんです。
話がそれますが、昨日、偶然、再演される、
松尾スズキさん作・演出『ふくすけ』の初日を観に行くことになったのでした。
こちらも楽しみです。
よだかの星
よだかのせつなさが、
宮沢さんのほんの少しかすれた声の間からもれていました。
永訣の朝
自分で読むよりも、
人の声の「音」で浮かべる情景は、哀しい
星めぐりの歌
雨ニモマケズ
稲作挿話
「ポラーノの広場」
来週も、行く予定です。
同じ題材で、別の『声』。
楽しみ。楽しみ