蹄鉄について考える際に、どうしても理解しなければならないのが、蹄の解剖。といいますか、「蹄が生え変わるのに1年かかる」とかいいますが、蹄って結局どこから生えているのでしょうか?
ヘタくそな絵ですが(ペイントの使い方が下手ということ)、一応蹄の内部を3Dっぽく描いてみた図です。
蹄の内部を見てみると、こんな感じに真っ赤なんですが、構成しているのは「真皮」。それを蹄壁が囲んでいます。ただ、単純に囲んでいるだけでは簡単に剥がれてしまうので、蹄壁真皮という場所は、細かいひだ構造をしています。カーテンのひだみたいになっていて、そこに蹄壁の保護層が食い込むような構造をしている。では、蹄壁はどこで作られているかというと、蹄冠真皮と呼ばれている箇所。蹄縁のやや上になります。そこの真皮が蹄壁をつくっては下へ下へ押し出している。で、ひだを滑るように下に移動して成長する。蹄壁真皮は蹄壁に接してはいますが、蹄を作る場所ではない。では蹄底は?蹄底を作るのは、蹄底真皮という場所。蹄叉は蹄叉真皮がつくっている。上の図では黄色く囲っている箇所になります。
ひだ構造を3Dっぽく示してみると、こんな感じ(赤丸枠)。
では、いわゆる「白線」というのはなんなのでしょう?蹄底の白線模式図ですが
こんな感じ。白線をかなり強調して描いてます(これじゃあ太すぎる)が、本来の白線は、横幅2・3㎜程度、のはず、なんです。2・3㎜となる根拠は次の図で分かります。
この図は蹄底を3Dっぽく描いてます。白線の正体は、蹄壁真皮と蹄壁(保護層)の溝構造を埋めている箇所。蹄壁真皮の末端から作り出されているのです。上の上の図では、白線に溝構造らしきものが描かれてますが、蹄壁真皮と蹄壁が構成していたひだ構造がそのまま現れているわけですね。この構造は強固なはずなんですが、溝の方向からして、前後の引っ張りに弱い。これがまずいんですね。
あともう一つ、考えなければならない点は、真皮には知覚がちゃんとある、ということ。
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