以前「乗馬ライフ」という雑誌があって。現在は
という雑誌形式の「書籍」という登録らしい、という本になってます。乗馬関係の雑誌はこれ一つになってしまってて、乗馬は衰退の一途であるなあと思うんですが。この中で、「裸蹄の勧め」という連載がありました。蹄鉄は必要ない、蹄鉄なんぞ履かせるから馬は故障するし、蹄病にもなるし、裸蹄にすればいいことづくめです、という話だったように思う。
この連載はかなり興味を持って読んでいました。そもそもどうして蹄鉄が必要なのか、分からん、という疑問が大きかったし。動物は体に余計なものを付けられるのを嫌うことが多い。よく馬は我慢してるなあ、と最初から疑問だらけでしたから。
馬の蹄の構造はこのページに詳しいので、特に書きませんが、まあ、もし本当に蹄鉄が「必要」なものなら、最初からくっついてる筈ですわね。
これに関しては、「人や荷物を載せるから、蹄鉄が必要になったんだ」という話もあります。多分出まかせです。そもそも、日本は明治期まで馬に蹄鉄なんぞ履かせてはいませんでした。蹄鉄も履かずに、激重いミソ樽等々を背中にしょって山道を歩いていたんです。明治になって、しょぼい日本の馬よりか、西洋のご立派な馬を手に入れなくちゃ、そしたらその馬どもには蹄鉄がくっついていたから、履かせなくちゃ、程度の理由で蹄鉄を履かせる、ことが広まったわけ。要不要の議論はなされていないはずです。
それとは別に、現在日本の乗馬馬の大半を占めているサラブレッドですが、この品種の馬の蹄には、大きな問題が起きているとされています。事の起こりはサンデーサイレンスと、今はディープインパクト。サンデーサイレンスも蹄には問題があったらしいのですが、特にディープはとにかく蹄が薄くて釘を打つ蹄鉄を履かせられない、しょうがないので接着装蹄してたそうなんです。なまじ勝ちまくってくれたもんだから種牡馬になって、で、子孫も結構勝つので、遺伝を背負った馬がどんどん増える、結果、今のサラは蹄質がすこぶる悪い馬が増えているとのこと。困りましたね~~。
こうなると、裸蹄だ装蹄だというよりも、そもそも装蹄に向いていない馬が増えてしまっているのではないか、という疑問すら出てきてしまうんですが。
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