読売新聞の一面に掲載されていた記事です。
ジャレド・ダイアモンドさんという地理学者が書いています。
これがすごく的外れなのです。
読売新聞は読者に何を伝えたかったのだろうか。
彼は「国がお金を使って子供を増やすことは不可能だ」と説いています。
それはボクと意見が一致します。
しかし「経済学者たちは、出生率の低下で若年労働者が減り続ける一方、彼らが支える高齢者人口は増加するという不都合な事態が続くことを懸念している。では経済学者はなぜ、強制的な定年制度という働かない高齢者を増やす愚策について憂慮しないのだろう。」と続きます。
前半は事実ですが,定年を愚策と決めつけるのはおかしいでしょ。
現在の日本の制度では定年後の生活は年金で保障されているのです。
国が「年金は破綻します」と言わない限り,他国の人にとやかく言われる筋合いはありません。
さらにジャレド氏は「出生率低下で人口が減る世界は平和的で安定し、幸福で豊かな世界だと言えるのかもしれない。出生率低下の重要な利点だ。それは、世界の資源逼迫の圧力を緩和することである。今日の最大の問題は、人口が多すぎることだ。少なすぎることではない。真水、海産物、森林、農地、鉱物などの不可欠な資源は、現在の人口規模を支えるだけでも十分にあるとは言えない。資源獲得競争は、戦争に至る最も重要な要因である。」と述べています。
ここまでくるとめちゃくちゃです。
このまま日本の人口減が続けばどうなるかという視点が全く抜けてしまっているのです。
2100年には4000万人を切るという試算も出ているのです。
そうなれば日本の人口がゼロ人になることが確実です。
ジャレド氏は,まず日本の適正な人口をどの程度にすることが望ましいか。
それを考えてから発言するべきでしょう。
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