先日アップした「ブラックアウト:キャンディス・オーウェンズ著」とは対照的な内容です。
リベラルと保守という政治に対する考え方の違いということではなく,著者のティム・ワイナー氏は史実をしっかりとらえているという印象が残りました。
2月24日にプーチンがウクライナに侵略するに至る過去の経緯もしっかり押さえています。
特に印象に残ったのは「グルジアとウクライナをNATOに引き入れようとするのは本当に行きすぎだった」とブッシュとオバマの両政権時に国防長官であったボブ・ゲイツが2014年に述べているという点です。
2014年といえばプーチンがクリミアを併合した年です。
そして,トランプとプーチンの思惑について。
ここは少し疑問が残るけれども,なるほどと思える記載も数多くみられます。
この本を読むとロシアの歴史からプーチンの思いの一部を理解することができると思います。
彼がなぜウクライナにこだわるのか。
その思いは理解できなくもないけど,だからと言って現状は独立した国に侵略するという暴挙を許すことはできません。
これから日本がロシアとどのような外交を行っていくべきか,その答えがこの本にあるように思いました。
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