CQ-hamradio誌・2023年5月号・P55の右列8行目を見てください。(CQ-hamradioはJARL監修)
【写真:取材の請け売りを、そのまま載せて大丈夫でしょうか?】
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◆ローテーターの回転部に『FBケーブル』はNGです。
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5月号の『HFアンテナのお役立ちガイド』が特集されています。
特に指摘しておきたいのは、P55の右列8行目の記述です。
記事では『SFA/SFA-LITEケーブルは硬いこともあり、
2VケーブルまたはFBケーブルでの取り回しが良いそうです』、とあります。
冗談言っちゃいけねぇよ。
・フジクラ信者が
・10D-FBケーブルを使用するように販売店に指定した
・そのままローテーター回転部にも10D-FBケーブルを通した
・ANTに給電した結果
・10D-FBケーブルは、ローテーターの回転に耐え切れず
・破断事故を起こした
こんな事例は枚挙に暇がありません。
10D-FBケーブルくらいになると、
芯線の太さが『3mmほど』になって『構造が単線』のため、
何度も何度も回転させているうちに金属疲労を起こし、
回転中に、破断事故を起こした。
10D-FBケーブルだからではなく、5D-FBケーブルでも破断事故は起きます。
普通に考えてもらえばいいのですが、
5D-FBなら、芯線は1mmくらいの太さですし、
10D-FBケーブルだと、芯線は3mmくらいの太さです。
要は、芯線には単線の1~3mmの『銅の棒』が入っている構造です。
銅の棒を、何度も曲げたり広げたりすれば、
いずれ『金属疲労』で『ポキリ』と折れて、切れてしまいますね。
針金を切る時、ペンチがなかったら曲げ伸ばしを繰り返して、
金属疲労を利用して切るという経験をされた方も多いでしょう。
この特集コラムの著者は、ローテーターを使ったことがないのかと感じます。
本文記事中に『~そうです』とありますから、
おそらく販売店に取材し、そのまま請け売り記事を書き、
CQ-hamradio誌の編集部でも『校正』を行わず、
外注のDTP担当者がテキストを流し込んだ結果・・・。
読者側の目線では『入稿された原稿通りの文字校正しかしていない』。
寄稿文の中身が『間違っていても、気づかず流し込む』のが現状。
はっきり言って『ザルですか?』と感じます。
当たり前ですが『回転部のケーブルは「撚り(より)線」』を使います。
・HFなら、5D-2Vの撚り線ケーブルを使用
・V/UHFなら、8D-2Vの撚り線ケーブル使用
撚り線は、単線よりテンションを逃がしやすく、金属疲労を緩和させます。
移動運用等で、あまり回転させない場合なら、
FBケーブルを使ってもいいと思います。
しかし、DXを追いかけたり、V/UHFで『ビーム、向けますね』等、
始終、ローテーターの回転でケーブルに負荷をかけると、
FBケーブルだと『金属疲労がたたって、必ず、破断事故を起こす』のです。
ある販売店さんも・・・。
顧客の指示で『10D-FBケーブル』を使用したが、
回転部には『撚り線を使うべき』と提言したものの、
頑として受け入れられず『やむなく10D-FBケーブル』で構成。
しばらくして、顧客から『VSWRが∞になっているぞ!』とクレーム。
工事を請け負った販売店の工事担当者が駆け付けると、
案の定『10D-FBケーブル』が『見事に破断』していました。
当然『ほらね、撚り線の2Vにしとかな、あかんって言いましたやん』です。
CQ-hamradio誌は『アマチュア無線の教科書』的な立場です。
昨今のCQ-hamradio誌は、寄稿者不足からなのか、
専門外のコトまで寄稿してもらう傾向が強く、
前半の特集ページは『初学者向け』で、
ニューカマー局には『見抜けない落とし穴』が多々あります。
今回の記事は看過できないため、
読者の声として編集部に伝えたのは言うまでもありません。
寄稿者も、専門外のコトまで調子に乗って書くのは控えて頂きたいです。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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