◆キリンチャレンジカップ2012 日本 VS UAE

キリンチャレンジカップ２０１２　日本１―０ＵＡＥ（２０１２年９月６日　新潟・東北電ス）

　Ｗ杯アジア最終予選イラク戦に向けて、内容のある一戦だった。スタジアムに駆け付けた４万２０２０人の前で、
ザックジャパンは多彩な攻撃を披露。「結果 も大切だが、イラク戦に向けてどういった内容でできるか」という意識で臨んだザッケローニ監督は、
６人を交代するなど１―０の勝利以上の手応えを感じてい た。

　「ポジティブな点もあったが、チェックすべき点もあった。それが見つかったのはよかったと言える」
前半は香川、本田、長谷部らお馴染みのメンバーが先 発。欧州組の体調面を考慮し、後半開始からＭＦ香川に代えて岡崎、
ＭＦ長谷部に代えて細貝を起用と、様々な攻撃パターンを試した。結果を出したのは、前田 に代わりワントップで先発したＦＷハーフナー

得点が決まると指揮官もガッツポーズを見せた。

既にワールドカップ予選敗退が決まっているUAEではあるが、
黄金世代と言われるオリンピック代表を中心とした新生代表チームは、
モチベーションも高く技術もフィジカルもしっかりした予想以上に良いチームでした。

本来キリンカップは格下を大量得点で下して勢いをつけて、
イラク戦に臨もう！ってな感じのコンセプトなんでしょうが、
今回のUAEは予想以上にしっかりとした良いチームでしたね。

フィジカルを生かしたロングボールや高速カウンターというよりは、
しっかりとしたボール回しでゲームを組み立てられるチームでした。
今後ライバルとして何度も戦うことになりそうですね。

日本が予想以上に苦戦をしていたのも相手の頑張りがあったと思います。
しかし、本田と香川が一緒にプレイしてもなかなか香川の良さが出ませんねぇ。
香川の左サイドはどうもしっくりこない気がします。

1トップのハーフナーとのコンビネーションの問題もあるのかもしれませんが、
2シャドーで本田と並べるとか、或いは香川を本来の得意とするトップ下とかで起用できないのでしょうか？
確かに本田のフィジカルとキープ力は魅力ですが、香川の良さを生かし切れていないような気がします。

本田を右サイドっていう選択肢はないのでしょうか？
清武や岡崎も併用したいというのもありますね。
日本の豪華なタレントの中盤の配置というのも悩ましいですね。(笑)

今日の試合を見る限りでは、ここ一発の高さは凄い威力を持つハーフナーですが、
パス回しから崩していく形なら前田の1トップの方がコンビネーションが良さそうですね。
もちろん素晴らしい打点のヘディングの威力にはびっくりしました。あれは凄い武器ですね。

心配されていた長谷部のゲーム感はやはりもう一息という感じがしましたが、
イラク戦には良くなりそうな気がします。遠藤は相変わらずの素晴らしさ良いところに顔を出してましたね。

先発した両サイドバックは無難にこなした感じでした。
もちろん、駒野の素晴らしいセンタリングからの得点はさすがでしたが、
酒井宏樹は行くところと行かないところの意思統一がもう一つな感じで、
本来のパフォーマンスを出し切れていない感じですね。
W酒井はまだまだやれそうな気がします。

ディフェンスラインは前半の伊野波と吉田のコンビはもう一息っていう感じもしましたが、
後半の水元は安定していて、まずまずの出来だったのではないでしょうか？

イラク戦に向けてコンディションの調整とコンビネーション確認という意味では、
良いテストマッチになったのではないでしょうか？

ジーコ監督率いるイラク戦が楽しみです。