最近,ユーチューブを見ていて,宮甚商店さんというアマ無線やオーディオアンプ,SPボックスを
作ったりして,公開している方がいまして,同じ年代でもあるし,アマ無線歴も資格も同じようなので
すっかりはまって,沢山の動画をアップしているので,片っ端から見ています。
氏の話術も素晴らしく,一見口は悪いのですが,同感することしきりです。
宮甚商店さんのアンプづくりを見ていて,昔を思い出して作ってみたくなりました。
ただ,現在では,マニアの間では根強い人気があるようですが,真空管を使ったアンプは,真空管そのものが
製造の最盛期から50年以上経っており,入手が難しくなっています。それでも最近までロシアや中国で
一部は生産されていたようですが,ロシアへ日本の経済制裁などで,入ってこないようで値段も
高価になっているようです。
また,使われる部品もICやトランジスターと違って,高電圧なのであまり作られていないようです。
そこで,部品集めも大変なので,とりあえず今回は,真空管アンプキットを買って
作ってみることにしました。
キット購入は,札幌市にあるNPOラジオ少年と言うところからキットを購入しました。
ラジオ少年は,結構昔からアマ無線家の原さんという方が代表でやっていて,以前にアップした真空管ラジオ
五級スーパーもこちらで購入したキットでした。 (現在も完動しています。)
ただ残念ながら,今年の3月いっぱいで,同法人は閉じられるそうです。(HP記事から)
今回のラジオ少年の真空管アンプキットのAMP-2というもので,必要な部品はすべて揃っています。
このアンプは,真空管4球で出力管は,6BQ5/6P14シングルで,電圧増幅管は12AU7/6414
です。ステレオなので各2本です。(ヒーター電圧が6.3Vなので12AU7は12V管で使えません。)
同封されている,推奨回路が出力が5極管接続ではなく,俗に云う三結,3極管接続です。
5極管接続に比べて出力は落ちますが,音が良いといわれています。(あとから変更可能です。)
今回は,推奨回路で作りました。
キットが到着後,久しぶりの自作でワクワクしながらの作業となりました。
制作中の写真を少し取りましたので,後ほどアップします。
完成後にまず真空管を挿さないで,各部の電圧チェックをテスターで行いました。
配線間違いがないことを事前にチェックしておきましたが,スイッチをれた瞬間ヒューズが飛びました。
ヒューズを挿し替えて電圧を図ると,B電圧が280V位のところが100Vもありません。
そのうちに平滑回路の抵抗が熱くなって匂いだしました。急いで電源スイッチを切ってみてみましたが
回路に異常はなさそうなのですが,と思いながらよくよく見てみると,電源平滑用の電解コンデンサー
2本の接続極性が逆でした。昔のブロック型電解コンデンサーは,極性が明示されていましたが,今の
チューブラー型のは,マイナス表示?があるだけで,慣れていなかったので,見落としました。
接続を逆にして,再度電源を入れたところ,今度は正常にB電圧もかかりました。抵抗もコンデンサーも
耐えてくれたようで,安心しました。
制作作業がすべて終わったので,CDプレーヤーと手持ちのスピーカーを接続して,音出しの
テストを行いました。
スイッチを入れてしばらくたつと,無事に音が鳴りだしました。
とりあえず一安心です。
少し聴いていると,右チャンネルの音が左に比べてやけに小さいのです。
なぜかなあと思いながら,まず疑いがあるのは真空管です。そこでまずは,電力増幅管の6P14
を左右逆に差し替えてみました。でも変化がありません。そこで電圧増幅管の6414を
差し替えてみました。今度は症状が逆になりました。6414の1本が完全ではありませんがエミ減
か何かで不良のようです。
手持ちの真空管は,ずっと以前に処分してしまっており,手持ちがありません。ネットで見てみましたが
値段が高くて,買う気にはなれません。そこでヤフオクをのぞいたら,2本で千円の出品があったので,
早速落札しました。
でも古いものとは言え,初期不良なのでと思いつつ,ラジオ少年の原さんに連絡しましたところ,
早速代替え真空管を送って下さいました。
素早い対応に感謝して,届いた真空管に挿し換えたところ,こんどは
見事に,左右同じ音でなりだしました。
(ヤフオクでの購入は,無駄になりましたが,今後も何かやるときに使えるかと思います。)
肝心の音ですが,出力が片チャンネル2~3Wぐらいなのでもちろん迫力はありませんが,
BGM音楽などにはもってこいの素直な音です。
後日,真空管の中華DACプリアンプを追加して聞いてます。また,ここまで来たらと思い,
スピーカーシステムも作りました。後ほどアップしますので,見てください。
真空管アンプキットの制作過程の一部を写真に撮りましたので,アップします。
今回制作した回路図です。
同封の制作例の結線状況写真です。
届いたキット箱の中身
完成したアンプを無線機の横に置いてみました。
真空管が灯って動作中です。
あとで,レコードをこのアンプで聴いてみようかと思います。
今日は,真空管アンプキットの制作を見て頂きました。
ご覧いただき有難うございました。
次回は,スピーカーシステムエンクロージャー制作2題をアップ予定です。
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