見出し画像

主夫の徒然なるままに

生命保険で損をしたくないなら

 娘が社会人になり、子供もいる状況で経済的にも少し余裕ができたところで、「生命保険の加入、どうしよう」と相談されました。また、保険屋さんにも付きまとわれている状態だそうです。生命保険について深く考えたことがなかったので、ちょっと入門書でも読んでみようと一冊手に入れてみました。

 ちなみに、私自身の生命保険会社に関する印象は、あれだけ大きなビルを駅前に建てることができ、テレビでの宣伝もたくさん流すことができるということで、どれだけ儲けているのだろうかというのが昔からの印象です。

「生命保険で損をしたくないならこの1冊」(三田村京著)を読んでみました。



 娘は、子供が他人の物を壊したり他人にけがをさせるなどの場合を心配していましたが、これは自動車保険などに付帯する個人賠償責任保険でまかなえるし、医療費は子供のうちはほぼ無料になるので心配しなくてもいいと伝えました。問題は、もし事故や病気で親がいなくなった場合に子供に対して生きるのに困らない保険とガン保険などの医療保険です。そのあたりを基本に読んでみました。

 読んで驚くことは非常に多いですが、自分なりに考えさせられたポイントを羅列してみます。
  1. 保険金はいくらあればよいのか。「子供や妻に4000万円や5000万円残してあげれば一生安泰ですよ」と提案されて納得しそうになるけれども、その保険料はもしかして給料の半分以上になる可能性もあります。妻や夫に残すのであれば、当座(1~2年程度)困らない額で十分ではないでしょうか。また、子供も最低限、高校を出るまでの補償があれば困らないはずです。
  2. 保険の最初の印象は、「私はいくら払えるか」に重点を置いてしまいがちです。実際にそのお金を投資して、いくら払い戻されるかをよく計算する必要があります。その計算は非常に単純で、電卓さえあれば誰でもできます。毎月いくら払い、最終的にいくら手に入るのか。テレビドラマでは何千万もの生命保険金を受け取ったという場面によく出くわしますが、そんな人が何十万人もいたら保険会社は存続できません。払った手数料の50%が戻ってくればラッキーと思っていいでしょう。長生きすればするほど、いつの間にか保証がなくなり、保険金が0円になる生命保険も多いとこの本は教えてくれます。
  3. では、どういう場合に保険に入るべきでしょうか。いざという時に必要な300万円が手元にないという場合に入るべきです。ですから、300万円あれば保険に入る必要はありません。病気になったときの治療費が150万円かかると聞いたとしても、実際は日本人全員が加入している健康保険での高額医療保険制度があります。収入によりますが、月に6万円~8万円程度の負担に抑えられます。手術を毎年のように受けても、1年で15万円程度ですので、保険料として毎月1万2千円程度を貯金しておくか、医療費用として50万円程度貯金しておけば十分です。入院時に個室に入りたいなどという要望があるかもしれませんが、その分を保険で取り戻すほど、保険会社が損することはありません。いざという時のために保険に入るのです。いざという時はいつで、いくら必要かを考えれば、一生同じ保険に入る必要はありません。子供や妻が困らないようにと思っても、20歳を超えた子供にお金を残す必要もないでしょうし、妻や夫にいくら残すかは、妻や夫の年齢によってずいぶんと異なるはずです。保険は四角形であり、貯金は逆三角形です。必要な額が最初は少ない貯金なので、保険で備えることができます。しかし、貯金がいっぱいになったら保険は必要ありません。このような論理を理解することが大切です。
  4. 入ってはいけない保険もあります
    a. 定期保険特約付終身保険
    終身の補償があり、65歳で払い込み終了する保険です。例えば、「生きる力EX(日本生命)」や「堂々人生(第一生命)」などがあります。死亡保険金が5000万円で、65歳までに年齢が進むごとに24000円から65000円の保険料を払います。65歳を超えた時点で、1617万円払って、死亡したときに100万円もらうことになります。消えた1500万円を家族にどう説明するか考えてみてください。
    b. アカウント型保険
    アカウントとは「貯金」のことを指し、「ファンド」「積み立て」とも言われます。この保険は、65歳になった時に貯金が残るとされていますが、莫大な保険料を払っても貯金は100万円程度にすぎません。その金額から生活費を賄わなければなりません。「ライフアカウント(明治安田生命)」や「らくらく人生(住友生命)」「保険王(朝日生命)」などがその例です。
  5. その他のポイントとしては、
    • 「更新型」の保険は一番損をする傾向があります。
    • 「簡保」や「共済」を一生涯の補償にすることは避けるべきです。
  6. 最善の保険選びは、目的に合わせたシンプルな保険を選ぶことです。特約などのプラスアルファには、注意が必要です。また、信頼できる保険会社の営業員を見つけるためには、保険に関する勉強が必要です。定期保険特約付終身保険やアカウント型保険に無知なまま売り込んでくる営業員を見極める必要があります。
これらのポイントを考慮して、保険を選び加入するが大切です。自身の状況や将来の計画に基づいて、必要な保険を選ぶことが賢明です。

以上、自分なりにこの本から学んだことをまとめてみました。
私自身は、県民共済に加入しています。しかし、もう一度電卓を打って、計算してみることにします。加入の必要はもう終わっているかもしれないから。





<主夫の作る夕食>
美味しいシシャモは、値段も高かった!












名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「お金の話」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事