太田博樹 先生
縄文人の遺伝子解析に関して
突然のメールで失礼します。
大橋 順 様からのご紹介会でメールいたしました。
最近以下の論文を拝見しました。
2020/08/25 縄文人ゲノム解析から見えてきた東ユーラシアの人類史
覚張 隆史(金沢大学人間社会研究域附属 国際文化資源学研究センター 助教)
太田 博樹(生物科学専攻 教授)
発表のポイント
伊川津貝塚(注1)遺跡出土の縄文人骨(IK002)の全ゲノム配列を解析し、アフリカ
大陸からヒマラヤ山脈以南を通り、ユーラシア大陸東端に到達した最も古い系統の1つ
であることを明らかにした。
本州縄文人(IK002)の全ゲノム・ドラフト配列の詳細な解析から東ユーラシア全体の
人類史の新たなモデルを示した。
縄文人ゲノムは、東ユーラシアにおける現生人類集団の拡散及び遺伝的多様性を理解す
るのに不可欠であり、高精度縄文人ゲノム解読を進め、日本列島人ゲノムの総合的理解
に貢献する。
これを拝見しまして大変興味がそそられました。
山梨県北杜市にあります国指定史跡金生遺跡は縄文後期から晩期に掛けての長期に亘る遺跡です。 配石遺構がありその中には石組の墓があって人骨が発掘見つかっています。
この遺跡では冬至の日の出の観測と、立春の日の出が茅が岳の峰から出ることで冬至からの45日、四立の一つ立春が観測できるようになっていることが分りました、配石からもそれが示されていることが読み取れます。
この太陽観測では暦作成の定点となりますので、八節の暦が作られたものと考えています。
こうした事から見て金生遺跡は縄文時代の天文台 茅が岳と甲斐駒ヶ岳を観測施設とする と考えています。
遺跡は40年前に発見発掘され、遺跡発掘報告から、配石の先端部に最初住居が一つ設け
られ、その後長期間掛けてその西側に向けて配石が形成されたようです。こうした様子から見て、配石の中にある墓から発見された人骨は、太陽観測に絡む天文のシャーマンなどとも推定できるのでは無いかと考えます。
このような専門職のシャーマンが原住民なのか、どこかから来た人なのか判明することは非常に興味が引かれます。
伊川津貝塚(注1)遺跡出土の縄文人骨(IK002)の全ゲノム配列の結果も縄文晩期と
いいますから、ここ金生遺跡も同時期になりますので、もし天文に絡むようなシャーマンと思われる人物であれば、ゲノムもどんな結果となるのか興味があります。
そちらの研究の中でこの人骨の解析が何とか出来ないものでしょうか。
よろしくお願いします。
遺跡の天文に関係する状況は、次のブログの中で見ていただければ、お分かりいただけ
ると思います。johmonkinseistar として検索していただければ出てきます。
2021.06.24