津軽ジョンがる電源日記

『KOJO TECHNOLOGY』 電源メーカースタッフ日記

Crystalシリーズ_その9

2021-02-14 13:16:49 | Crystal(電源タップ)
こんにちは、ジョンがる隊長です。(>_<)
今度の新製品はDCサプレス機能を搭載した電源タップ:Crystal H1Pだ!


1.DCサプレスって?
サプレスという言葉には「抑圧する、抑制する、抑える、鎮圧する、差し止める、もみ消す・・・」などと言った意味がある。すなわちCrystal H1Pは直流(DC)成分を抑制する機能を持った電源タップということになる。
一般家庭に供給される電源は交流(AC)であり、本来DCとは無縁なはずなのだが、時と場合によってはDC成分が発生するのである。

2.DC成分の発生メカニズム
上述のように一般家庭に供給される電源はAC電源であることから、DC成分発生?何故?であるが、ここでその発生メカニズムについて説明しておこう。

最もわかりやすい具体例が一般家庭でも1台はあるであろうドライヤである。
隊長も若いころは髪がふさふさで、もっぱらお世話になる家電器具のひとつであったが、最近は徐々に薄くなってきてお世話になる機会(回数)が減ってきている💦
参考までに毛髪は女性ホルモンの支配下にあるのだとか・・・。
男性も勿論幾ばしかの女性ホルモンを持っているのだが、加齢とともに減ってくるのだろう。それがダイレクトに外見に現れるのだ!
男性が高齢になっても「ふさふさ」の人もいるが、きっと女性ホルモンが保たれているのだろう。もしかして女性っぽいのかも・・・(笑)
更に要らぬ情報だが、加齢とともに眉毛が異常に伸びるようになる。これは眉毛が成長期に入っているということらしく、隊長もご多分に漏れず該当している。見た目だけでも若く見せようと、こまめに手入れ(カット)している💦

さておき、ドライヤには概ね切り替えスイッチがついている。
ON/OFFは勿論であるが、冷風(COLD)、SET(HALF)やTURBO(FULL)の切り替えが可能だ。

この切り替えによってドライヤの発熱量を変えているのだが、FULLの時は供給されるAC電源の正負(±)両周期において電流を流し、発熱が最大限になるようにしている。一般的には1000W程度の発熱がされるようになっていて、AC100Vの供給に対し10A流していることになる。
因みに60Wの発熱球を想像して欲しいのだが、点灯時この電球に素手で触り続けられる人はいるだろうか。まずもってNOである。めちゃくちゃ熱くてとてもじゃないがやけどしてしまう。
60Wであんな熱量なのだから1000Wなんて言ったらもの凄い熱量だと容易に想像できるだろう。電気(代)が喰うのも当たり前だ・・・。

問題はHALF設定の時だ。HALFだからFULL(1000W)の時の半分の発熱(500W)になる。
この切り替えスイッチの設定では、実は正(+)もしくは負(-)の半周期だけ10A流し、残りの半周期は電流を流さず休ませているのだ。
半周期電流(10A)を流して残りの半周期は電流を流さない(0A)だから、平均すれば5A(500W)となるのである。

この時、供給電圧(波形)はどうなっているのだろう?
当然のことながら、ドライヤの電源ケーブルも抵抗成分を持っていて、そこに電流を流すのだから当たり前のように電圧降下が発生する。
仮に電源ケーブルの抵抗が0.1Ωだったとしよう。10A流れれば1Vの電圧降下が発生するのだ。
このように切り替えスイッチをHALF設定にした場合、半周期だけ10Aの電流が流れるのだから、その半周期において約1Vの電圧降下が発生しているのである。
一方、残りの半周期は電流を流していないのだから、電圧降下は発生していないのである。

ではこれが何を意味するかだ!

AC電源は0Vを境にそれぞれバランスよく正負(±)の電圧が供給されているが、HALF設定の時、半周期だけ電圧降下があって、残りの半周期は電圧降下がないのだから、正負(±)のバランスが崩れる格好になるのだ。
仮に正(+)の半周期に電流が流れて、負(-)の半周期に電流が流れなかった場合、あたかも0Vラインが負(-)側にドリフト、シフトしたようになるのである。このドリフト電圧分がDC成分となって発生しているのである。

どうだろう!まずはDC成分が発生するメカニズムは理解いただけただろうか。

3.トランスの唸り
次にトランスの唸りについてだ。
オーディオ機器内に搭載されるトランスは、1次(入力)ー2次(出力)で絶縁されており、電圧変換をしつつ電力伝達をする役目をなしている。
商用電源向けのトランスには通常鉄心(コア材)が使われており、商用電源の周波数において効率が良くなるよう50/60Hzに合わせて設計を行っている。逆を言えば高い周波数成分に対しては効率良く働かないことから、高い周波数成分(ノイズなど)が混入した場合、塩梅よく消費(ロス)してくれたりもする。
ノイズ対策の一例としてトランスを利用するのもこういった理由にあったりする。

トランスの電力伝達だが、これは1次巻線で発生した磁力線がコア材(鉄心)を通じて効率よく2次巻線に伝達され電力供給されている。
この時、トランスに供給されているのはAC電源であることから、磁束の方向は商用電源の周波数に同期して常に切り替わっているのである。
つまりトランスはこの磁束の変化(切り替わり)が起きないことには、2次側に電力の伝達ができないのである。

ここでDC成分が悪さするようになるのである。

「2.」においてDC成分の発生メカニズムについて触れているが、このDC成分が供給されるAC電源に混入していたらどうなるだろう?
DC成分はその名のごとく直流成分であることから、トランスに印加された時正負(±)の磁束の変化が起きず2次側には電力伝達されないのである。
そればかりか正負(±)のバランスが崩れていることから、トランスには偏磁電流なるものが流れるのである。
またこの偏磁電流が極端に大きくなるとトランスはトランスの機能をしなくなり飽和状態へと導かれるのだが、ある程度のDC成分なら適当なところでバランスが図られ我慢しているのである。
実はこの際にトランスは「Boon:ブーーン♪」という唸りを発生しているのである。
偏磁電流は度が過ぎると(たぶん聞いてられないほどの大きい唸り)鉄(コア材)損の増加や励磁電流の増加の原因となり、発熱を伴う共に大きく偏った偏磁電流が機器内の保護ヒューズを溶断させてしまうこともある。トランスを唸らせないことに越したことはないのである。

4.ハムイレイザの登場
旧モデルForce barシリーズや新モデルCrystalシリーズにおいて、様々な機能を持った電源タップが展開されているが、電源関連のアクセサリで展開しているKOJO TECHNOLOGYにとって、このトランスの唸り対策もその一つであった。

いつのことか記憶にないが、とあるお客様からアンプのトランスが唸って困っている!光城精工さんの製品で解決できるようなものはないだろうか!?という問い合わせがきっかけだった。
当時、弊社にはクリーン電源しかなかった。勿論クリーン電源でも解決することは可能だったのだろうが、ちょっと高額過ぎて・・・である。

当初オーディオ業界に参入して日の浅いKOJOにとって、アンプのトランスの唸り?は初耳だったことから我々も???となった。
きっかけは何にせよ、頼られたからには何か対策できる製品を世に出したくなるではないか!\(^o^)/

そこから調査が始まった!
「アンプ トランスの唸り」ネット本願でググってみる・・・。

DCサプレス機能搭載!ハムイレイザ―!

ムムムw

現在は廃版(他社製品)になっているが、該当する製品があったではないか💦
でも電流容量が5Aまでかぁ~。ちょっと少ないなぁ~。もっとパワーがあるものでも使えたらいいのになぁ。

更に調査、調査、調査!
オッ!柴崎功先生!
■ DC成分除去による電源トランスのウナリ防止
http://www.mizunaga.jp/ptrans.html
キタァーーーーーーーーΣ(゚∀゚ノ)ノキャー

柴崎先生!既にやられているではないかぁーーーーーーーー。
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

早速真似事!
DCサプレス機能搭載 KA-01(KOJO初のモデル):Hum Eraser

世のため人のためになるならと、人の真似事はお構いなし。プライドがないとはこのことかも知れないが、とっても簡単な回路構成で問題解決につながるなら、それはお客様にとってメリットしかないではないか論で製品化!
当初問い合せいただいたお客様が手にされたかどうかはわからないが、役に立ってくれてたらいいなぁ~。

後にKA-01はそのお役目を終え、Force barH1Pというものにモデルチェンジ。Force barシリーズに統合されていくのである。



5.DCサプレス回路
DCサプレス回路の動作原理についても触れておこう。
Crystal H1Pに採用しているDCサプレス機能の主要回路構成は、ブリッジダイオードを電源両ラインにそれぞれ配置。ダイオードの順方向電圧(Vf)特性を利用することで、ダイオードの導通期間がDC成分のレベルに応じて変化しDC成分を抑制している。 ダイオードはVfが大きい方が効果は高く、同製品では信頼と実績のある新電元製を採用している。
また、DC成分検出回路で検知されたDC成分は、レベルに応じてDC Sensorランプの明るさを変化させている。

このようにダイオードのVfの利用によってDC成分を抑制しているが、同時に供給電圧の電圧降下も発生しているのである。オーディオ機材にとってこの電圧降下は音質的にも大きく影響をおよぼすのであるが、弊社ではこれまでのクリーン電源や電源タップ、ケーブルの開発、製品化によって、多くの技術的ノウハウや音質との関連性について研究がなされてきた。
更に今回の製品開発ならびに製品化においては、あの「SOULNOTE」の設計者で有名な㈱CSRの加藤氏にも協力いただく手の入れようだ。音質的にもお墨付きという訳だ。
故に単なる機能的なDCサプレスに留まらず、常に良質な音への拘りを持ちCrystal H1Pの製品化に踏み切ったのだった。

6.トランスを唸らせる主な家電製品
DC成分が発生するメカニズムをドライヤを例に説明したが、トランスを唸らせる家電製品は他にも沢山ある。
もしご自分のシステムでトランスの唸りが確認されるようなら、先ずは何がその原因となっているか把握しておくと良いだろう。

1.暖房便座
2.電気毛布
3.ハロゲンヒータ
4.電気カーペット
5.調光器(白熱球)
6.電気こたつ
7.電気ストーブ

上記他にも発生原因となるものは存在すると思うが、いずれも冬期間に多用されるものばかりだ。これら起因となるものが家屋内で使われており、トランスが唸っているようなら、1個ずつ外してみて該当器具を特定し、もし代用できるものがあるのなら、それらに変更することも検討いただきたい。

ただ、これらを取り除いたとしてもまだトランスの唸りが解消さ入れない場合がある。それは近隣の住宅で使用されてことも考えられるようになるのだが、他人の家まで押し込んで、「上記器具を使用しているなら直ちに止めよ」とは言えないのである。
そんな時はCrystal H1Pを頼りにしていただきたい。

今後、トランスの唸りに関する情報や事例などを入手出来たら、新ためて追記するなどしていきたいが、今回のCrystal H1Pの製品化にあたってご協力いただいた加藤氏に感謝の意を表し、ひとまず締めておく。
加藤さんありがとうございました。

■記事 2021.2.21追記
Audio Accessory誌180号
「機能と音質を極限まで追求 ”ハムイレイズ電源タップ“ の決定版” 」
執筆:小原由夫
http://kojo-seiko.co.jp/img/news/210220.pdf


■Youtube 2021.2.21追記
【16】トランスの唸りを抑えろ!ハムイレイズ機能搭載電源タップ
https://www.youtube.com/watch?v=sv8YyqHXboI&t=300s


Crystalシリーズ_その8

2020-12-25 08:47:11 | Crystal(電源タップ)
こんにちはジョンがる隊長です(>_<)
今回のブログはサージアブソーバ+ノイズフィルタ搭載:Crystal C1Pだ!
同製品はCrystal 3.16.1Crystal ECrystal 3Pに続くシリーズ5作目!

前回のブログ(Crystalシリーズ_その7)で紹介したCrystal 3Pは、シリーズ初の連結コンセント付き電源タップで、連結(合体)の誕生秘話が掲載されているので興味ある方は一読いただきたい。

さて今回のCrystal C1Pもまたシリーズ初となる機能が搭載されている。
大きくは2つあり、ひとつ目は「パワーノイズフィルタ」、二つ目が「サージアブソーバ」である。

1.こうしてノイズフィルタが搭載された!
冒頭にあるように前回のブログ「Crystalシリーズ_その7」では電源タップに必要な「もうひとひねり」が欲しいということで、連結(合体)機能が誕生している。
こうなってくるとやれることがたくさん出てくるのである。
ひとつ課題に上げたのが、先駆者達が手掛けてきたフィルタ入り電源タップだ。
以前(10年も前くらいになるだろうか)巷では「フィルタ入りの電源タップやフィルタ自体は、音がクリーンで綺麗にはなるけど、なんだか寂しい(おとなしい)音になっちゃうんだようなぁ」と言われていた。
普段からアンテナを張っている隊長としては大変気になる情報だった。だってお客さんの不満解消=喜びになるからだ。

そこで何故そのように言われるのか色々調査・確認してみたところ、どうやら産業用ノイズフィルタを利用していることがわかった。
※大体こんな感じのものだろうか!(フィルタ付インレット)

産業用フィルタは、音質的な面にては凡そ考慮されていないものと考えるわけだが、先駆者もその辺は理解しており、大変苦労したんだと思うが、別な部分で音質的な補正等をされていたのだと思う。
しかし、この産業用フィルタ!とにかく(広帯域での)大幅なノイズ減衰を目的に設計、製品化しているのだから、ノイズ抑制という点だけを考えれば、それは強力に作用するのである。
TDKラムダ、NEC/トーキンなどそうそうたる大企業から製品化されているノイズフィルタではあるが、概ね100KHz以下あたりにカットオフ周波数:fcが設定され、モノによっては30K~40KHzぐらい(メーカデータからの想像(。-人-。) ゴメンネ)から減衰が始まり1MHz付近に減衰のピークが置かれている。(ピーク付近は)実にー80dB~90dBほどの減衰だか強力(ノイズフィルタとしては優秀)である。
※ー80dB ノイズレベルが1Vだったら0.1mVまで減衰(10000分の1)させるのだ!😱 

どうやらこのカットオフ周波数:fcの設定場所が音質面に影響しているのではないかと我々は仮説を立てた。

クリーン電源の開発が招いた副産物

一方、時同じくして我々はクリーン電源:Arayの開発を手掛けていた。
この話は別途設ける必要がありそうだが、Arayの開発にあたっては、EL PRODUCE(エルプロデュース)の「井出 祐昭」代表(サウンドスペースコンポーザ)の協力のもと、音質チェックを井出氏に、回路、機構関連は弊社を主体に行われていた。
※同氏は元YAMAHAのチーフプロデューサで、代表的な業績にJR東日本(新宿/渋谷駅)発着音メロディ化がある。
※めちゃくちゃ凄い人なので同社のHPを覗いて見てください。同氏と出会ったきっかけ裏話はまた別途!

ところが、このAray開発の終盤で出力ノイズフィルタを如何にするか検討しなければならない事態に陥った。開発当初より出力フィルタにはTDK製(現TDKラムダ)のノイズフィルタを搭載していたのだが、どうにも音がまとまりきらないのである。他社のものに変えてもダメ!ネジ素材や内部配線材を変更してもダメ!ダメよ~ダメダメぇ(懐かしい💦)

お解りだろう、ここで前述の
「どうやらこのカットオフ周波数:fcの設定場所が音質面に影響しているのではないかと我々は仮説を立てた。」
につながってくるのである。何ともドラマティックである。

隊長はこのことを井出氏話し、「ならばノイズフィルタ作っちゃったら!」と軽~く言われるのである。😰 
で、作った!
※同フィルタは後にJNF(ジョンがるノイズフィルタ略(笑))と名付けられている。

作るのも軽ーく作ったように思われるのもしゃくなので少し説明を!
本フィルタはノーマルモード用のコンデンサとコモンモード用のチョークコイル+コンデンサで構成されているのだが、安に定数を産業用と同じにしたのでは、フィルタとしての効果は抜群でも音的にどうか?となる。そこで、音質とフィルタの減衰効果の因果関係について研究が行われた。勿論、使われるトロイダルコアの素材、巻線材、各種パーツを吟味したうえでだ。
そんな中で、無作為に行うのは何をやっているのかわからなくなってしまうことから、減衰特性が始まるカットオフ周波数:fcをどこに据え置くか検討をつけ進めていった。
するとどうだろう、大体200K~300KHz付近を境目に音質への影響のあるなしが表れてきたのである。それ以下にカットオフ周波数を徐々に下げていくと、やはり「フィルタ入りの電源タップやフィルタ自体は、音がクリーンで綺麗にはなるけど、なんだか寂しい(おとなしい)音になっちゃうんだようなぁ」になってしまったではないか・・・💦
社内でも「へぇ~」となった(笑)

上記経緯を踏まえ、オリジナルで製作されたノイズフィルタ:JNFがArayに搭載。井出氏のアトリエに持参し聴感テストの結果見事クリアできたのである。

さぁ、ここまでくればクリーン電源の副産物として生まれたJNFを利用しない手はないのだ。
画してタップ向けのJNF開発に着手。JNFから更に改良がなされてJNF2へとバージョンアップして行くのである。
以下はJNF2のf特(減衰特性)である。見せてしまって良いの?大丈夫なの?
良いんです。他でも利用さるようになったらもっと良いものを作ればいいんです💦


新規設計されたJNF2は、以降旧モデルForce barS1Pとクリーン電源:DA-6に採用されることになった。

さて、モノは準備できたは良いが、ここからの啓蒙活動が必要である。なんせ大方のユーザは前述の理由からフィルタを毛嫌いしており、それを覆していかなければならないのである。
全国をまたにかけたイベント啓蒙活動、北は北海道、南は鹿児島、都内のイベントにも参加した。大阪にも行った。資金に限りある弊社にとっては辛かったなぁ~💦
でもお陰で沢山の人と知り合えたし、お店のスタッフさんともお話することも出来た。自ずと啓蒙活動も着々と実を結び、Force barS1Pに対する「音痩せ」発言は皆無となった。\(^o^)/

むしろユーザからの声は「フィルタ効果によりS/Nの改善、向上は勿論感じられたが、それにもましてパワー感、力感が感じられる。」と・・・、何とも嬉しいコメントではないか!毎回そうであるが、努力したものが認められた時、この上ない喜びが湧いてき、次のステップへ進む糧になっているのである。
あ~嬉しい!\(^o^)/

2.Crystal C1Pのフィルタ
いよいよ新製品のCrystal C1Pに搭載されたノイズフィルタについてだ。
弊社電源タップにノイズフィルタ入りのものが誕生した秘話は前述の通りだが、Force barS1PからCrystal C1Pにモデルチェンジするに際しては、当然のことながらより良いものにしなければならない。これはメーカの使命でもある。
新製品と称されそれに期待を寄せて購入されたユーザが、「なぁ~んだ!前のモデルの方が良かったじゃないか😠 」ではいけないのである。
だからCrystalシリーズに限らずモデルチェンジはある意味「初回モデル」以上に神経を使うのだ。
写真はCrystal C1Pのサブシャーシに搭載されたノイズフィルタ基板の様子だ。
前述のJNFやJNF2に対しトロイダルコイル(コモンモードチョークコイル)が無くなっているのがお分かりだろう。代わってC1Pに搭載されたコイルはノーマルモード用チョークコイルになる。
C1Pに搭載のノイズフィルタ基板を仮にJNF3としよう。(たぶんそのままになる(笑))JNF3でチョークコイルに変更された理由は、やはり聴感上によるものだ。
コモンモードチョークコイルは、各ラインーアース間にノイズ抑制に働きかけるものであるが、ノーマルモードチョークコイルはラインーライン間に作用するものだ。

実はコモンモードチョークコイル、理想的にはノーマルモードノイズに対し何ら作用するものではないが、実際には漏れインダクタンスというものが存在し、これがノーマルモードノイズに対し有効に働くものなのだが、非常に小さくノイズ抑制効果としてもほぼ無いに等しいものでもあるし、流れる電流によってインダクタンス値が変わるのである。
その点、今回ノーマルモード専用に設けられたチョークコイルは空芯コイルとなっており、コア材を介したものに比較しインダクタンス値を大きくすることは困難なまでも、電流の大小に影響されることなく不飽和特性を有しており、インダクタンス値は一定に保たれるのである。
インダクタンス値の変動は、同時にフィルタ特性のカットオフ周波数:fcも変動することを意味し、負荷変動の大きいオーディオシステムにとっては、音質の変動も起こり得るのである。

先般、フルテックから「NFC Clear Line 」なるものが発売された。
フルテックさんとはある意味競合メーカとなるのだが、同社の営業マンとは仲良くさせていただいている。時折り業界に関する情報交換や今後について話し合うなど、互いに信頼する間柄だ。

同品の発売開始前だったと記憶するが、ひょんなことから同品の内部構造について情報を得ることができた。
その際ちょっと衝撃を受けたのが、同品にも空芯コイルを採用されていることだった。してやられた感があったが、同時に競合メーカも同じところに視点が向けられていたことに自信も持つことになった。
後日フルテックの営業マンに連絡を取り、先を越されたことを話したら、電話越しにニヤニヤしている様子が取れた。

それは良しとして、JNF3では前出のようにカットオフ周波数:fcを200KHz付近に据え置くため、ノーマルモード用コンデンサの定数にも見直しをかけている。
これもまた聴感上の確認と特性評価を繰り返しながら実施され、旧モデルのForce barS1Pに比較し、更に透明感や艶感、中域・中低域のハリ感や力感をブラッシュアップさせ、帯域バランス、広帯域化を狙ったモデルでとすることに成功している。

でんき堂スクェア湘南台店様のブログ

先日、弊社製品の取扱店舗:でんき堂スクェア湘南台店様にて、Crystal C1Pのノイズ抑制効果について検証くださり、同店のブログで紹介されていたので掲載しておく。ホントお店の方々にまでご協力いただき毎度のことながら感謝なのである。m(__)m

ブログタイトル:「KOJO CRYSTAL C1P 好評発売中」12/20更新

確実にノイズの減衰効果が確認されているようなので是非参考にしていただきたい。

3.雷対策(サージアブソーバ)
近年、ゲリラ豪雨を伴う雷による家電製品やオーディオ機器の破損を耳にする。この様子は全国的にも広まりつつあり、異常気象の影響というものをダイレクトに感じるようになってきた。
海外製の電源タップはこの雷対策に関しては先進的で、代表的なものにPSオーディオのそれがある。
やはり海外でもいや日本以上に雷に対する対策は予ねてより考慮されているようで、LAN通信に対するそれもまた同時行われているようだ。
今後益々増えると思われる雷被害に対しては、今からでも対処しておくべきであろう。

Crystal C1Pに搭載されるサージアブソーバは、旧モデルのForce barS1Pでも同様に行われている。サージアブソーバもまた電源ラインに挿入されているため、音質的な面でも影響をおよぼすものであるが、Force barS1P/Crystal C1P共に音質的にも良質で実績あるPanasonic製のものが採用されている。
通常OAタップ等に搭載されているサージアブソーバは、電源ライン間のみ利用されているものが殆どだが、この点、大切なオーディオ機器を保護させたいCrystal C1Pにおいては、各ラインーアース間にも適用しており対策を図っている。
※サージアブソーバ:全てに雷に対し保護できるものではありません。



4.連結(合体)機能がもたらすCrystal C1P活用術
Crystal C1Pの連結がもたらすその利用効果については、弊社ホームページやパンフレットにも記載済みではあるが改めて紹介しておく。
合体の一例をあげる!

・Crystal C1P+Crystal 3.1/6.1/3P
お使いのオーディオシステム全体をサージアブソーバ+ノイズフィルタ搭載のC1Pでカバーする場合、壁コンセントに適合する電源ケーブルを差し込み、Crystal C1Pへ接続する。Crystal C1Pは見ての通り供給コンセントはひと口だけだ。
ここで連結(機能)コンセントを活用し、C1Pの後段にCrystal 3.1ないし6.1を接続する。
こうすることで、元々ひと口しかなかった供給コンセントが3.1を連結することで4口+1口(2Pコンセント)に早変わりするのである。あるいは6.1を連結すれば7口+1口(2Pコンセント)に拡張可能である。

ユーザが所有するオーディオシステムもまた千差万別、ご自分のシステムにマッチしたコンセント数にカスタマイズすることで自由度が一気にアップするのである。
それでもなお口数が足りない(そんなことはまれ・・・?)場合は、C1Pの後段にCrystal 3Pを接続し、次いで3.1なり6.1を連結すれば更に口数の増加が可能になるのである。(ちょっと電車みたいに長くなるけど(。-人-。) ゴメンネ)

簡易的デジ/アナ分離!

予ねてよりオーディオシステムを取り巻く電源環境において、デジタル系機材とアナログ系機材の電源系統分けはやるべきとされていた。
デジ/アナ分離が推奨される理由として、デジタル機材は装置内部にマイコン等が搭載されており、制御に必要となる基準クロック等の高周波がノイズ成分として電源に回帰、アナログ機材へ悪影響をおよぼすためとされている。
実際、デジ/アナ機材の電源を分離して試聴すると、ノイズ感、S/Nの違いを感じ取れるのであるが、オーディオ機材のデジタル化は今後益々進むこととなり、小型・軽量化には同時に内部電源のスイッチング電源化も行われるようになる。
こと、欧州系のオーディオ機材は省エネ、ECOに対する考え方が進んでおり、スイッチング電源化はある意味必須事項となってきている。
スイッチング電源はその方式の宿命ゆえ、ノイズとは同居しなければならないのである(with Noise)。
勿論ノイズ対策もまた日進月歩。ノイズレベルもどんどん低減されていくものと期待するが、それでもゼロには出来ないのである。

いつもながら前置きが長くなってしまう訳だが、上述の課題に対しCrystal C1Pの連結では簡易的なデジ/アナ分離も可能になるのだ!

・Crystal 3P+Crystal C1P+(Crystal 3.1/6.1)
先ず壁コンセントに適合する電源ケーブルを差し込みCrystal 3Pへ接続。3Pの連結コンセントを活用し、次いでCrystal C1Pを合体させるのである。


一見すると「それが何か?」と言われそうだが、Crystal 3Pは元々フィルタ等は搭載されておらず、壁コンセントからの電力供給をダイレクトに受けることが可能だ。一方、3P後段のC1Pはフィルタ入りとなる。

そうこれでデジ/アナの簡易的な分離が可能な構成となるのだ。

フィルタ未搭載の3Pへアナログ機材(アンプ類!)、フィルタ入りのC1Pにデジタル機材(CDプレーヤなど)を接続。勿論デジタル機材が多い場合はC1Pの後段に3.1や6.1を連結すれば良い。
この連結手法は、デジタル機材から電源に漏れ出るノイズをC1P内のフィルタによって(アナログ機材に悪さしないよう)ブロック、抑制し、デジ/アナ分離による音質的恩恵を受けることが可能になるのだ。
なんとも合理的な電源タップの構築手法である。

前回のブログ(Crystalシリーズ_その7)で、Crystal 3Pの連結(合体)機能はコンセント口数を増加させるメリットがあると説明しているが、この連結機能を用いたCrystalシリーズの組み方次第では、もっともっと利用価値あるものに展開できるのではとお察しいただけたのではないだろうか。

ちょっとしたことから生まれたユニーク且つユーザビリティ溢れる本機能については、Crystal 3P/C1Pに留まることなく、今後のCrystalシリーズへの期待が高まるばかりである。

5.Crystal C1P J_tune(番外編)
ひとつ番外編となるが、Crystal C1Pのジョンがる隊長シグネチャーモデル:「J_tune 」モデルを紹介しておく。

隊長の思い上がり💦が生んだ限定モデルだ!なので、気まぐれで作って気まぐれで販売しているレアものである。

同品のフィルタだが、実は初期の開発段階でノーマルモード用のチョークコイルすら使用していないフィルタが試作で行われていた。

※コンデンサだけで構成されたノイズフィルタ(チョークコイルレスタイプ)

隊長的には非常に気に入ったものだったが、これまでのCrystalシリーズにそぐわないとの判断から、商品化が見送られたものだった。
しかし、よがりと言われるかも知れないが、KOJOはこういう音質のものも作れるんだということを示したく、それこそ隊長の思い上がりで無理に限定モデル化したものである。
フィルタ臭さがなく、元々のエネルギー感も削がれることなく、一聴すると「これ!?なんか変わったの?」と言われるかも知れないが、ジワジワ湧いてくるその音質は手にした方だけがわかるものとなっている。(そりゃ当然だわ!💦)

最後に!
本ブログにて本年も終わりとなりそうだ。
コロナ禍にあって満足な営業活動はできなかったが、反面寝かせておいたSNSなるものに力を注ぐことが出来た。
本来であればSNSとイベントの両輪で活動できればもっと皆さんにお役立て出来たものと考えるところであるが、今できることやれることをこなして何とか乗り越えて行きたいと思う。
皆様におかれましても、どうぞご自愛いただき、良いお年をお迎えできること願っております。

「皆様のオーディオライフがより楽しいものになりますこと願って!」
来年もどうぞよろしくお願い致します。

~世界中の電源をきれいに〜
KOJO TECHNOLOGY



Crystalシリーズ_その7

2020-12-24 08:19:59 | Crystal(電源タップ)
こんにちは、ジョンがる隊長です(>_<)
今回はCrystal 3P(連結機能)のお話(裏話)!エピソードを交えてご紹介しよう。

Crystal 3Pは旧(電源タップ)シリーズ:Force bar3Pの後継機種として誕生。
先に製品販売化が行われたCrystal 3.1/6.1の後続モデルだ。
同製品はCrystal 3.1の出力コンセントが3P×3口+2P×1口に対し、2Pコンセント部分が連結コンセントに変更されており、他のCrystalシリーズとの連結(Force barシリーズとの連結も可能)が可能になっている。
価格は21,000円となっており、旧モデルのForce bar3Pの17,400円(共に税別)に比較し、少し高くなっている。
<Crystal 3P詳細はこちら👇>
http://kojo-seiko.co.jp/products/crystal3p.html

他のCrystalシリーズもそうではあるが、ここ最近の金属高騰により、本音としては(価格)据え置きとしたかったのだが、あの手この手はつくしたもののどうにもできなかった。(。-人-。) ゴメンネ
ただ、今回のCrystal 3P含め、コストアップ以上のパフォーマンスアップができたことは先に伝えておこう。

先達てCrystal 3Pの購入したユーザから興奮気味の声で電話があった。
「KOJOのタップではForce bar3Pを使っていたけど、新しいのが出たってことで購入した。」「なんですかコレ!?、以前のモデルも満足はしていたのにちょっと良くなりすぎですよコレ!1グレードどころか2グレードは上がってますよコレ!」
なんとも嬉しいお言葉。隊長:「待ってましたそのお言葉!ありがとうございます。」「本当に嬉しいです\(^o^)/」
やっぱりこういう言葉をいただくと苦労した甲斐があったと、次の苦労にも立ち向かえるのです・・・(笑)

さてそれではCrystalシリーズの中にあって、Crystal 3Pの最大の特徴であるユニーク極まりない連結機能の誕生秘話について話そう。

1.そして連結合体)は誕生した!
話しは相当遡る(10年くらい前かなぁ~)ことになるのだが、そのころからKOJOでも「電源タップ出したいよねぇ」、「でも今更だよねぇ」、「でも何かしたいよねぇ」という会話が幾度となく繰り返されていた。
だってオヤイデさんやフルテックさんなどのそうそうたる先駆者たちがいて、コンセントもホスピタルグレードからオーディオグレード、内部線材、メッキ処理やクライオ処理、機構素材やその加工方法などが出尽くした感じで、もうこれ以上やれることないでしょうと言った具合だったからだ。
でもねぇ~、だってねぇ~の連発だった。今考えるとめっちゃマイナス思考。ボヤキの連続だ。

あきらめきれない隊長は、ず~~~~~~と悶々としていたものの各メーカさんから販売されている電源タップの値付けが結構高いところにある(設定されている)のだけは気になっていた。

もっと手にしやすい価格だったら、オーディオファイルの裾野も拡がるだろうになぁ~!

月日は流れ、あるとき弊社が電源周りのアクセサリを手掛けているということから、あるメーカさんからオファーがあった。
その会社はプロビデンスというエフェクターやエフェクターボード関連等をメイン手掛けている会社なのだが、実はこの会社、ボルトアンペア(宮寺昭夫代表取締役)さんからの紹介で繋がった経緯がある。
宮寺代表には大感謝である。

当時プロビデンスには林幸宏(記憶では副社長)さんという方が担当窓口となり、弊社との取引契約が結ばれたのち、同社の製品づくりの協力をさせていただいた。
現在、林氏は独立をされており、フリーザトーンという会社を起業。代表を務められているが、フリーザトーンもまたプロビデンス同様エフェクタやエフェクタボード、ペダルボードなどを手掛け、プロアマ問わずギターリストやベーシストにとってあこがれのブランドを確立。同ブランドの製品を通じて超ビッグな国内外アーティスト等のツアー支援やバックアップを行っている。
超ビッグと言えば、布袋寅泰氏、ルナシー他、ギタリストやベーシストであればだれもが知っているであろうアーティスト達のシステムフォローアップなども手掛けている。
このような経緯もあり、フリーザトーンの製品も協力するようになった。

フリーザトーンのコスト管理は徹底されており、如何にして生産コストを低減させるか、しかもそれは国内生産であることという拘りを持って行われていた。
新規取引先と製品づくりの協力させていただいたとは言え、我々にとって非常にハードルが高く困難極まりない茨の道だった。
「もういいでしょう。この辺で勘弁してください。」と言いたくなることも間々あった。(言ったこともあったかも知れない・・・(笑))
それでも林代表はあきらめなかった!次から次へとアイディアを創出。ならばこうやったらどうだ。こうやればうまく解決するのでは!と隅々まで関与してモノづくりに徹底していた。

しごかれたお陰で我々は鍛えられた。
※林代表は私と同じ申年、同い年(笑)だが、めっちゃリスペクトしている。
業界は微妙に違えど時折り連絡を取って互いに情報交換をさせていただいている仲だ!(と思っているのは隊長だけか・・・)

やっとの思いで作り上げられた製品はこれまた格別だ。出来上がった製品に対する思い入れが違うのである。協力させていただいた我々以上に、林代表をはじめとするフリーザトーンのスタッフ達もまた鼻息は荒くなっただろう!これは売れる!いや売る!
と言った意気込みが生まれたことに違いない。

フリーザトーン:林代表の話が先行してしまったが、このコストに対する意識、捉え方が、如何に工夫すればコストダウンが図れるか!これが結局、先の「各メーカさんから販売されている電源タップの値付けが結構高いところにある(設定されている)のが気になっていた。」にリンクするのである。

オーディオファイルの裾野を拡げよう!
視野を広く持て!

隊長はこのタイミングでこのノウハウを活用すれば、後発である我々も先駆者達に太刀打ちできるのではと考えた。やるからには負けたくない(>_<)
※まるでライバル視しているように見えるかも知れないが、隊長の根底にそれはない。一人勝ちなど出来ようもなく、我々が次の一手を打ったなら別の一手を他が打って欲しいと願っている。それでなくともパイの小さい市場だ!お客を奪い合うのではなく、新たに創出して願わくば市場が成長する方向に仕向けたいのだ。

まぁまぁ、隊長の意気込みはこの程度にして、
最初に手掛けたのがForce bar3.1(現Crystal 3.1)だった。この製品の開発にあってはやはりフリーザトーンでのモノづくりが大いに役立ったし利用もした。

素材がダメなら構造で勝負だ!

まず最初に考えたのが部品(材料)、素材だ!
世の中涎が出るほど使ってみたい材料、素材はあるが、コスト下げるためには特殊ものはダメだ。高額につながるメッキ処理や加工処理もダメだめ!もっと一般的な素材を使わなければコストダウンは無理だ。
一般的な機構素材・・・やはり鉄、アルミかぁ!ありきたりだなぁ💦言うてもステンかぁ、つまらないなぁ。何か別に面白いことできないかなぁ~!
オーディオシステムを組む上でユーザが神経を使うところはどんなところがあったっけぇ?
あっ、そう言えばタップって国内事情(オーディオルーム)を考えると、結構隅っこに追いやられてるよなぁ、システムの裏とかに置くもんなぁ(自分だってそうだし・・・)
他メーカさんのタップは結構ごついなぁ、デカイなぁ、一般ユーザの住宅事情を考えると巾とるだろうなぁ!

あっ、あと振動対策だ!ラックにボードにインシュレータ、制振材、色々あったわ~。みんな苦労してやってるもんなぁ。

という具合にあれこれ考えめぐらし、振動対策をタップの中に取り入れてしまえ、形状(サイズ)もコンパクトでスリムが良いな!\(^o^)/
使い勝手ももっともっと考えよう。安く仕上げるためのシンプル且つ革新的な構造で、材料は一般的なもの、決して高価になるメッキ処理や加工方法は使っちゃならん!
でも振動対策はどうな風にすれば実現できるだろうか・・・う~ん・・・また悩む・・・💦
ん、鉄、アルミ、異金属の組み合わせ?共振点違う・・・!ん、フリーザトーンさんでやった構造って・・・、ん、ん、んんんんん 合点!
画して現在Crystalシリーズ(旧Force barシリーズ含む)に採用しているM.I.S.構造が誕生している!( ´∀` )

ここには一般材料として広く使われる鉄、アルミの異金属を組み合わせ、素材自体の固有振動(共振点)をずらしつつ、機構上の観点(M.I.S.構造)から振動対策を行うことに成功した。コストダウンの第一歩につながったのだ。
しかもただのコストダウンではない、振動対策を行いつつだ!同時にパフォーマンスを上げることにも成功。後にForce bar6.1も製品化している。

何だか冒頭のタイトルとは違う話が長くなった。💦

もうひとひねり・・・

ようやっと連結コンセントについての話になるのだが、幸先よくスタートしたForce bar3.1/6.1、隊長としては販売数拡大を狙いたい!我々には他に出来ることはないのだろうか?なんかこうもっと楽しくなる、楽しめるようなアイテムはつくれないものだろうか?
Force bar3.1/6.1とて、構造的に工夫したとは言え、いうなれば普通ぅ~のタップ!コストパフォーマンスは良かれ、パッと見 他と何が違うの?(う~ん、見ただけじゃそうそうわかんないなぁ、使ってみればその利便性や性能、うまく考えられてんなぁってわかってもらえるんだろうけど・・・)
コストを下げ、機構的に考えられた構造は勿論上手くいったと思っているのだが、何かもうひとひねりインパクトが欲しい。市場にを与えるもう一工夫!
「何かないか!なんかないか!ねぇお母さん!」「味好みあったでしょう!」
焦るw-----。

そう言えばここにあったじゃん

そんな日が何日も続くわけだが、ある日家族みんなで買い物に出かけた。
行った先が「無印良品」!隊長も好きなお店のひとつ。
店内に入ってトラベルコーナーを見ていたら、そのちょっと脇にあった電源タップが目についた!
その瞬間、体が一気に熱くなって大興奮、熱くなったのに鳥肌が立った「あっ」そうだったここだった!そうそうそう、ここだよここ!
そう言えば以前もここでこれ見てたんだっけぇ\(^o^)/

実はタップの連結については隊長の頭の隅に以前入れていたことを思い出したのだ。いや~引き出しに入れっぱなしで、どこにしまってたか忘れてたぁ~💦
ただ、前にそんなことを思いついた時には、使えそうな連結コンセントが世の中に存在していなかったのだ。で引き出しにしまっておいてたのだ。
あれから数年!もしかしたらもう世の中に出てるかも・・・
早速ネット検索!
あるぅーーーーー!ある、あるぅw\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
「お母さん!味好みあったよォ~(T_T)」

ここまでくればもう隊長の頭の中にはForce bar3P(Crystal 3P)が出来上がっていた。いけるぞ、いけるぞ いけるぞ いけるぞ〰!(って半沢直樹みたいに)詫びろぉ!詫びろ詫びろ詫びろぉォーーーーて具合に(>_<)

Force barシリーズ含め、同シリーズのコンセプトを踏襲するCrystalシリーズには、上記以外にも使い勝手を考慮したユーザフレンドリな機能や音質的に考慮されたものが満載だ。
<Crystal(Force bar)シリーズの特徴>
・近年多用されるようになったアダプタ対応
主流となっているオーディオグレードコンセントは2連式のものが大多数。アダプタをつけると隣のコンセントを塞いでしまうやつ!
故に、使用するコンセントは向きを90度回転させ1口単位にし、適度な距離感を持って配置。


・独創的なM.I.S.構造をより効果的に
独創的なM.I.S.構造を更に効果的にするため、大型のコンセントプラグやインレットプラグが挿入されてもボディに干渉しない距離感。


・表皮化効果を積極的に利用
電源ラインに含まれる高周波ノイズを表皮効果を逆手に取り積極利用し、単芯線材を採用することで高周波ノイズの入り込みを抑制、除去。


・M.I.S.構造にプラスαの効果
M.I.S.構造にプラスαの効果をもたらす、TAOC製制振シートの採用。これに加え筐体厚、重量配分(重心ポイントを低くする)を配慮。(Crystalシリーズ)
また、サブシャーシとTOPカバーの唯一接点となる宙吊り機構部分に、超低周波から超音波領域まで減衰可能な制振合金:M2052を採用するなど徹底して行われた。



2.合体によるシリーズ拡張
合体大好き隊長!(笑)
いろんな意味で合体が大好きな隊長は、製品化を検討する際の切り口として、もしかしたら卑猥な想像から始まっているのかも知れない・・・💦
ただ、根っこは何であれ、周りに迷惑をかけない状態でユーザに喜んでもらえるならええではないか。と勝手に思っている。m(__)m
どうせ妄想しかできないのだから・・・(笑)

このシリーズ合体は、ある程度の先までは読んでいたが、ここまで多品種(旧Force barシリーズ:10機種/Crystalシリーズ:7機種たぶん更に増える!)になるとは想像していなかった。考えるうちに、あ~合体できるってことは・・・、あんなこともこんなこともできる!あっ、これもできる!と次々と神が降りてきた( ´∀` )

Force bar3Pが考案されたときはこうだった。
Force bar3.1を製品化して次に6.1。こうしたところ、「えーーーーーーっ!、Force bar6.1が出る(発売される)んだったら、3.1買わなかったのに・・・」うまい具合にタイミングも合致して(勿論ユーザさんを困らせないように考慮してますよっということで)3P投入!
壁コンセント =Ι⊃-----------[ 3P ]+[ 3.1 ]
これで6.1の完成だ!(笑)
ユーザからのひと声:「やってくれちゃいましたねKOJOさん!」
今思えば「やっちゃえKOJO!」だ!(笑)

この手法は単に6.1と同等のものにするだけでなく、システム変更やオーディオ機材の組み換え等で機材が増えた場合、後にコンセントの口数を増加させるという副産物的メリットを生んだのだ。
6.1と3Pを合体させれば総計9口(+1口)になる。ネットワークオーディオ、PCオーディオされているユーザにとっては、そのくらい必要になる方もいるだろう。だから買い替える必要性も減るのだ。前もって使っていたアイテムも有効活用できるのだ。
ギミック好きにはたまらないはずだ。そうこれは言葉通り「巧妙に仕込まれた」罠なのかも知れない!


以降、Crystal(旧Force bar)シリーズは様々な機能を持ったモデルが順次発売されていくが、そのお話はまた今度。(>_<)

何だか連結の話以外の部分が多かったが、それができるまでの経緯もお伝えしたかったので、どうぞ許してください。m(__)m









Crystalシリーズ_その6

2020-10-12 09:14:34 | Crystal(電源タップ)
こんにちは、ジョンがる隊長です。(>_<)
こんな拙いブログでも期待して待ってくださるお客様がいらっしゃることに感謝!m(_ _)m
ここのところSNSばかりに注力していることに反省m(_ _)mし、しばらく更新できていなかったブログを掲載してみる💦

人気!皆様のご支援、ご購入のお陰で、弊社仮想アース:Crystal Eの人気が止まない。
4月末(GW期間中)の発売開始から、未だメーカに在庫が残ったことがなく、全てバックオーダにて完売が続いている。(既に1,500本安打達成の大ヒットだ!)
市場には、オーディオ販売店、大手ECサイト、量販店様含めだいぶ行き渡ってきたが、未だ販売店様からのバックオーダが毎日入っている状態。
ひたすら感謝申し上げる次第だ。

価格.comの「その他オーディオ機器 人気売れ筋ランキング」では、数週間連続で1位🥇🏆になるなど、その人気ぶりが伺え仮想アースに対するユーザの興味が尽きないことが垣間見える。
ここ最近では同サイト内の「その他オーディオ機器 満足度ランキング」において、2位🥈🏆を維持するなど、ユーザの複数台利用や新規購入がこのような順位に押し上げているものと感じている。
本当にありがたく。重ねて感謝申し上げる次第だ。

更には音元出版主催の「オーディオアクセサリ銘機賞2021」において、Crystal Eは見事「特別開発賞」🏆🏅に輝いた。✨🎉🎊🍾
こちらも皆様のご支援あってのこと、三度重ねて感謝申し上げます。
https://www.phileweb.com/aaea/2021/result.html


さて、そんなこんなではあるが、Crystal Eの発売開始以降多方面からその使い方について情報を得ることができたので紹介する。本来ならメーカがなすべきところ、いろんな方々がこうやって支援してくださっていることに感謝の念が尽きない!

1.アースケーブル
Crystal Eには標準でアースケーブル2種が添付されているが、この他弊社からはCloneシリーズというアースケーブルが製品化販売されている。
シリーズは大別して「Clone1シリーズ」と「Clone2シリーズ」。
いずれのシリーズもいろんな端子形状が準備されているので、詳細は下記を参照いただきたい。
今後はUSBタイプの製品投入が検討されている。
「Clone1シリーズ」
http://kojo-seiko.co.jp/products/ks-s3000yy.html


「Clone2シリーズ」
http://kojo-seiko.co.jp/products/ks-z2200yy.html


Crystal EはS/Nの改善が主たる効能として上げられる。その内容から音色などに大きく影響するものではないと考えているが、S/Nの改善に伴い音の輪郭がハッキリしたり、これまで聴き取れなかった音が聞き取れるようになったりする。バックグランドノイズが減ることになるから、音場の奥行き感や広がりも感じられるようになるだろう。

その一方で音色に大きく影響するのが、各種オーディオ機器との接続に使用されるアースケーブルだ。
Crystal Eとアースケーブルとの組み合わせで音色に関わる割合は、Crystal Eが1割に対し、アースケーブルは9割も影響していると考えている。(ちょっと大風呂敷広げ過ぎだろうか・・・)
要はアースケーブル如何によって、音色や質感が決まってくるのだ。これは逆の言い方をすれば、選択するアースケーブルを自分好みとなるものをチョイスすれば、うまいチューニングが可能となるわけだ。
前述の「Clone1シリーズ」、「Clone2シリーズ」は共に音質的特徴を持っていることから、自分の好みに合いそうなら是非お試しいただいきたい。
(試いしてもらいたいと言っておいて、結局は買ってくださいと遠回しに言ってみる・・・💦)

大きな特徴を言うなら、
・Clone1シリーズ
超ワイドレンジ、Hifi指向、フルオーケストラなどスケール感あるものが大得意!
・Clone2シリーズ
肉、密度が高く、骨格があって骨太、おいしい帯域(中・中低域)が前に前に!JAZZ、POP、ロックが大得意!

なお、アースケーブルに関しては他メーカからも種々販売されているので、そちらの選択肢も大いにあるし、十分に検討いただきたい。
AETさんのアースケーブルも人気が高いようだ。

因みにCrystal Eに標準で添付されるアースケーブルも決して侮ってはならない。音質的にはClone1とClone2の中庸を行くような設定となっている。
オールマイティな存在なのでジャンル問わず聴かれる方にはおススメだ!

「付属の標準アースケーブル」
※この他Y-Yタイプのアースケーブルが付属


2.足回り
Crystal Eはその筐体サイズ、見た目からは想像されにくいであろう重量感がある。
それもそのはず、僅かタバコ2箱分くらいの手のひらサイズなのだから、それが800g近くもあるとは流石に思わないだろう・・・(笑)
※最近はタバコを利用したサイズ表現もあまり目にしなくなたなぁ~。愛煙家の隊長としては心なし寂しい気もするが致し方ない・・・

で、このサイズにしてこの重量がゆえ、あまり置き方について(振動対策)議論がなされないが、実はこのCrystal E、足回りでも大きく変化する。
オリジナルはゴム足4点で設置されるようになっているが、半球状のゴム足に付け替えるだけでも大きな変化が期待される。しかも3点支持が良いようだ。
これは以前、オーディオ評論家の「柴崎 功」先生が、stereo誌2020年6月号で、弊社Crystal Eについて執筆したいとのことがきっかけだった。

同誌の記事で掲載はされなかったが、後の先生からのコメント(裏話)として、足回り(ゴム足)を前述のように半球型ゴム足で3点支持にしたところ、掲載記事以上の効果が確認できたよ!というものだった。
掲載されている記事自体、もろ手を挙げこの小さい物体がおよぼす影響、効果を称賛してくださっているのだが、それ以上の効果と言われると流石に試してみないわけにはいかない・・・

試しに使ったゴム足は100均でも売っている👇
結果、ニヤニヤ( ´∀` )ニヤニヤ( ´∀` )ニヤニヤ( ´∀` )ニヤニヤ( ´∀` )
特に高い買い物ではないので是非にお勧めしたい。

3.アース端子(ネジ)
以前のブログでも掲載済みだが、オリジナルのCrystal Eのアース端子部のネジにはM4バインドネジ:ステンレス(SUS)素材を採用している。
音質的な調整からステンを採用しているのだが、「音質調整する」=「素材を変えると音質が変わる」ということになる。

調整の段階では鉄、真鍮、メッキありメッキなし金メッキなど上げればきりがないが量産の段階ではステンとなった。
後の実験で分かったのだが、ここに純チタンネジを利用するという選択肢もある。これもなかなか面白い効果が得られ、中高域の透明感、抜けが増し、力感、艶感共に光城(向上)するという結果が得られた。(笑)
なお、純チタンネジには標準的にバインドタイプのものが存在しなかったので、普通の鍋ネジタイプのもので行った。鍋ネジタイプはバインドネジより頭が小さいので、ネジ頭より大きいナイロン製平ワッシャを併用して行っている。
ワッシャーに同じ素材(純チタン)を使用しなかったのは、ナイロンワッシャの方が音質的に良い傾向が認められたことを付け加えておこう。
これもゴム足同様、さして高いものではないので試されることをお勧めしたい。
チタンネジやワッシャの購入先を以下に記載しておく。
株式会社ウィルコ
<チタンネジ>
https://wilco.jp/products/TI/TI.html#page4
<ナイロンセットワッシャ>
https://wilco.jp/products/PA/NNS.html#page4

4.Force barEPや他社仮想アースとの併用
弊社ではCrystal Eの発売以前、Force barEPという同じく仮想アースを販売している。Crystal E自体、この旧モデルの基本理念や構造を踏襲していることから、Force barEPもまた同様の効果が得られるものと認識しているが、内部異金属の積層方法による違いがあり、それが音質効果において大きく影響しているものと分析している。
だからと言ってForce barEPの所有者が落胆するには及ばない。
弊社で言うところの仮想アースは、とにかく機器の持つ金属(筐体)表面積を増大させることに目的があり、機器と仮想アースを1:1で使用されることを強く進めている。(これは多重アース(アースループ)を回避する上で重要である)

最近のCrystal Eユーザは複数台利用がにわかに増えて来ており、ありがたいことに完全なリピータである。誠に嬉し限りだ。ここでも感謝m(__)m
当然、旧モデルを含めたForce barシリーズを併用されている方も多く、機器1:1の対応のみならず、新製品のCrystal Eを増設仮想アースとしての利用(1:2するとか)も盛んにおこなわれているようだ。
Force barEP所有者も何ら落胆することなく、継続してご利用いただきたい。
勿論、上述の音質向上策(アースケーブル、足回り、アース端子ネジなど)を試してみるのも良いと考える。

また、オヤイデさんで取り扱っていらっしゃるエントレック(スウェーデン製)や、アコースティックリバイブさんのグランデイングコンディショナとの併用もまた、SNSやコミュニティサイトでよく見かけるようになり、いずれもその効果が公開されているようなので、色々調査してみるのも良いと考える。

5.リアルアースとの併用
リアルアース(大地アース)との併用もまた一般ユーザさんの間で広く行われているようだ。
下記はオーディオ評論家の「小原由夫」先生に、Audio Accessory誌179号(2020winter)の執筆を依頼した際のことだ。
記事にも掲載されているが、小原先生宅はリアルアースの工事がなされており、接地抵抗3Ω(自宅建築当時)というインピーダンスの低さをたたき出している。
これにCrystal Eを併用されてみたらしいのだが、隊長が良く言う「遠くのアースより近くのアース」を正に体感いただいたようだった。\(^o^)/小原先生に感謝(>_<)
記事詳細はこちら👇
Audio Accessory誌179号
http://kojo-seiko.co.jp/img/news/20201126_aa.pdf


6.アースケーブルはY-Y?それともRCA-Y?
Crystal Eに関する問い合わせで最も多いのが、「オーディオ機器とCrystal Eの接続はどのタイプのケーブルが一番良いの?」です。
メーカとしては、「これです」と断言差し上げたいのだが、どうにも回答しがたい問いとなっている。💦

理由はこうだ!

アンプやCDPなどのオーディオ機材において、RCA端子の外周はマイナス極となっており、装置筐体(フレームGND:FG)と最終的には導通している。
問題はこのFGとRCAのマイナス極がどこでどのように接続されているかだ。
ものによっては基板のパターンを介在しFGに落としているものもあれば、基板等を介さず直接落しているものもあるだろう。
はたまた、RCAマイナス極を端子ごとに落としているものもあれば、どこかにまとめてそれをFGに落としているものもあるだろう。
このように、回路(図面)上は1本線で繋がっていても、実際にどこをどう通じて接続されているかは装置の設計思想やノイズ対策の仕方、考え方によって千差万別なのである。メーカが同じでも設計者が違えばまた違った方法でFGと接続しているやもしれない。
故にどのタイプのケーブルが良いとは言いきれず、「トライしてみて聴感上最もしっくりする場所がお客様にとっての正解です。」と答えている。
ズバッと言えなくてユーザに対してはいつも申し訳なく思っている。m(__)m

入力空き端子?出力空き端子?

また、「RCAやXLRプラグの場合、(入力/出力)いずれの空き端子に接続するのが良いか?」という問い合わせも多い。
前述の内容からすれば、「いずれのコネクタのマイナス極もFGに接続されているからどれでも良いです。」となってしまう。

前出のアースケーブル(Crystal E付属アースケーブル/Clone1/2)は、いずれもコネクタのマイナス極のみに接続されるよう作られている。
プラス極には一切触れておらず、プラス極とマイナス極をショートさせているわけではないので、入力コネクタに挿そうが出力コネクタに挿そうが関係ないのである。

話しは一旦それるが、RCAのショートピンがいろんなメーカから販売されている。これは入力コネクタ専用で出力コネクタに利用するのは禁物だ。
何故このようなことをするかというと、アンプの入力段は非常に微弱な信号が入力される。つまりアンプの入力段は高インピーダンスで外来からのノイズの影響を受けやすいのである。
回路設計上、大方のエンジニアはGNDは(インピーダンスが低く)安定しているもの、安定させるべきものとして認識している。そのため、アンプ入力のプラス極とマイナス極をショートさせることは、無信号状態にあってもプラス極を丸裸にしておくより安定したところに結んで、外来からの影響を受けにくくするのである。
これはデジタル回路でも普通に行われており、ロジック回路などで使っていない入力端子はそのままにせず、ゲート(入力)端子をGNDに落としておくのである。

一方アンプ出力は信号を増幅し後段へ電力供給する部分なので、インピーダンスは低いのである。つまりここをショートすることは、極端に言えばバッテリのプラスマイナスをショートしたり、交流電源をショートしたりするのと同じような行為なのである。危険極まりない。
勿論、エンジニアは回路上の危険回避も考え設計している。通常は保護回路や制限抵抗などを活用し、大電流が流れたり破損しないよう配慮されている。でも、やはりやる(ショートする)べきではないのである。
エンジニアと言えども音質重視のためにと余計な回路をつけたがらない方もいるかも知れないからだ。

ここで話しを戻す。
上述の脱線話しから、隊長としては入力端子に空きがあるなら入力端子を進めている。
なお、これもまたユーザさんにトライいただいて、「(入出力に関係なく)聴感上最もしっくりする場所がお客様にとっての正解です。」と回答している。
※機器メーカによっては各入出力端子に如何なるアクセサリも接続しないでくださいとうたっているところもありますので、メーカ様にご確認ください。

<注意>
ここで話は再度それるが、CDPやDAC、DAC内蔵アンプの入出力端子として見かける同軸デジタル端子(コアキシャル端子)について触れておこう。
これら端子もまたRCAプラグを接続して利用するわけだが、このコアキシャル端子については、その端子外周がFGとは接続されていない場合が多い。
これはデジタルとアナログ混在によるノイズ対策の一環になるのだが、メーカや機種によってはコンデンサを通じてFGに落としているものもあるようだ。

ただし、いずれもFGには直接接続されていないまでもデジタル回路上のGNDとは接続されている。よってこれら端子にCrystal Eを接続した場合、基板GNDパターンの表面積を拡大することになり、アナログ系端子に接続した効果とはまた違った結果となることが期待されるが・・・、
本方法は(FGとは絶縁された)GNDを外に引っ張り出すことになるので、金属剥き出しのCrystal Eの利用は絶対に勧めない。(機器誤動作、破損につながる可能性がありますので絶対にしないでください)

7.オーディオ機器1:仮想アース2
オーディオ機器1台に対しCrystal E1台の接続を勧めているが、1:2~3(増設)もまた勧めている。何度も言うがCrystal E接続の目的は「とにかく機器の持つ金属(筐体)表面積を増大させ筐体のインピーダンス低減」するところにある。
Crystal Eを2個、3個と増設することは理にかなったことになる。

ではCrystal Eを増設することは如何ほどの効果をもたらしてくれるのだろうか?

隊長はCrystal Eの発売当初、仮にCrystal Eをオーディオ機器1台に対し2台接続した時、「まぁ~、倍の効果はあるとは言いませんせんが、1.5倍とかはあるでしょう。」と少し遠慮した回答をしていた。
しかし雑誌掲載をお願いする度に、執筆いただく先生方からは「確実に倍の効果はあるね」とか「これは倍以上だね」などのコメントをいただくようになった。
以下はAudio Accessory誌178号(2020autumn)の執筆を「炭山アキラ」先生に依頼したときのことだ。
結論を先に述べると

「効果は”2倍以上” 人気の仮想アース、増設の提唱」
とタイトルにある!

後日、炭山先生に執筆のお礼がてら電話差し上げた時、隊長は不躾ながらも、「今回の話し盛りすぎじゃないですかぁ!(笑)」と話したところ、「いやいや、盛りすぎって(笑)、私は思ったこと感じたことをそのまんま書いたまでですよ~」感謝が尽きないと同時に隊長は自信を持ってしまったのである。
記事詳細はこちら👇
Audio Accessory誌178号
http://kojo-seiko.co.jp/img/news/20200524_1.pdf
※記事TOPにCrysta Eに増設接続写真が掲載されていますが、写真では増設端子となる「ADD E」同士が接続されていますが、正しくは「ADD E」から「FROM EQUIPMENT」への正解となります。
訂正しお詫びいたします。(2021.1.7追記)


メーカ推奨とは別な形での(Crystal E)増設
これは、いちユーザさんから得た情報である。
メーカとしてCrystal Eを増設する際、Crystal Eの「ADD E」端子に接続することを推奨しているが、敢えてそうはせず「RCA空き端子のL/Rに対しそれぞれCrystal Eを1台ずつ接続してみた。」というのだ!
実に興味深い話だ。
隊長はこの発想は全く持ってなかった。ちょっと衝撃!ショックを受けた。確かにありだなぁ~。色々考えてくださる人っているんだな~。ホント嬉しいのである。

で、「結果としてメーカ推奨接続より良い効果を得ることができました。」と、隊長はこの内容(結果)を受けやはり確信した。
メーカやオーディオ機器が変われば、やはり設計思想が変わる。この辺はやはり機器内のFG処理の仕方如何で変わってくるものと確信したわけだ。
もし本ブログを見た方でCrystal Eを複数台使用されている方がいらっしゃようなら、この手法も是非試してみて欲しい。
よりご自分の好みに傾倒するのであればめっけもんだ!
ユーザさん情報ありがとうございます。

なお、ここでも注意喚起しておこう。
L/RのRCA端子は先にも述べたように外周(マイナス極)がFGと接続されている。故にいずれの端子に接続してOKと言えるのだが、L/RそれぞれにCrystal Eを接続された場合は、Crystal E同士の筐体を触れさせないことだ。(これはアースループにつながるので回避したい)

8.(仮想アース)の話など(2021.6.8追記)
サプライズに次ぐサプライズ!
今更ながらCrystal Eは発売開始からサプライズの連続だった。
それはユーザに仕掛ける我々からのサプライズもあれば、ユーザや市場の反応だ。
発売日は2020年4月29日、コロナ禍とは言え世の中はゴールデンなウィークである。逆に何でそんな日に設定したの?という疑問さえ出てくる。(特に意図はなかった・・・)

しかしである、4/6~5/7の期間は緊急事態宣言が全国に拡大され、発売にあたって3月30日から予約が開始されていたのだが、おうち時間が増えることになったためだろうか、予約は殺到し初ロット出荷開始前に完売という事態に陥った。思えばこれが最初のサプライズだったろう。

今度はユーザを驚かそうと、こちらから仕掛けていった。
発売記念キャンペーンの実施だ。
これまで何度かキャンペーンを実施させていただいているが、専用のアースケーブルなどをプレゼントする企画だった。
プライス的にも結構な品がプレゼントされるということで、ユーザにとってのサプライズになったと自負している。

以降、Crystal Eは幾度となく訪れる出荷予定日を前にして、いつも完売となっている。これは正に驚きの連続なのである。このご時世にあってヒットしてくれることに感謝をしつつ、何だかもし訳ない気持ちも複雑に絡み合っている。
発売から半年待たずに出荷台数1,000台も達成した。1年後には2,500安打という野球界だったら名球会入りを果たしていた。

途中、更なるサプライズももたらしてくれた。
理由はわからないが、昨年末突如として海外からの(代理店)オファーが入った。しかも1ヶ月の間にいちどきに5、6社からだった。
これまで積極的な展開は行っておらず、神様の思し召しと安易に乗っかってみた。結果年明けの1月には4社との取引が開始された。

弊社は電源関連のアクセサリがメインのため、海外の電源事情(電圧)には則さない部分があった。それは今もまだ変わらない状況にはあるのだが、Crystal Eは幸運にも電圧事情には何ら関係ないことから、海外取引を開始するにあたってまたとないチャンスを与えてくれた。
お陰で海外の受けも上々!取引数量がどんどん上がってきている。

こうなってくるとプラスのスパイラルである。🌪
日本で売れる⇒海外で売れる⇒日本で売れる
驚きも倍々になる。

さて本項目のタイトルからかけ離れてしまったが、極々最近のサプライズ「(仮想)アースなどの話し」である。
先日6/3「Stereo Sound No.219」が発売になっている。なんと同紙に弊社仮想アース:Crystal Eが掲載されていたのである。
繰り返すが「されていたのである」これは意図していなかったことになる。

Stereo Sound編集部からCrystal Eの試聴機貸し出し依頼を受けていたことから、同誌に掲載されることは承知していた。
Stereo Sound誌ではアクセサリ系の掲載はほぼ無いものとばかりと(勝手なイメージを)持っていので、製品の紹介程度とたかをくくっていた。
またそんな印象を持っての貸し出し依頼だっただけに「何事か?」と思っていた。
ところがだ!
「(仮想)アースの話など」というタイトル付きで、レビューを含めまさか4ページの超大作。
執筆がしかもStereo Sound元編集長の小野寺弘滋先生と来たもんだ!

この事件、弊社にとって前代未聞、未曽有のサプライズとなった。

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<Stereo Sound online>

メーカに悟られるぬよう執筆いただいたかどうかはさておき、このようなサプライズを準備くださったステレオサウンドのスタッフ様と小野寺先生に改めて感謝申し上げます。

9.アモルメットコアの利用
中村製作所さんからアモルメットコアというものが販売されているのはご存じだろう。
ノイズを抑制し音質の高品位化を狙うメーカとしては同業社と言える。
アモルメットの活用においても、アースケーブルに通して高音質化を図っている方も多数いらっしゃるようだ。
アモルメットの作用、効果については同社サイトを参照いただければと思うが、アースケーブルを1Turn通して使うのか、2、3Turn巻いて使うかなど色々試してみる価値はありそうだ。
実は弊社もこの件については研究、検討を進めており、うまく行くようなら製品化もと考えている。
その際は是非検討いただきたいアイテムになると思われる。

10.スピーカへの接続(2020.12.22追記)
1点記載漏れがあったので追記する。
旧モデルForce barEPを販売していたころから推奨させていただいているのだが、Crystal EをスピーカL/RそれぞれのGND(マイナス)端子に接続する手法だ。社内で確認した手法で最も効果を感じたものだった。
これは一挙に2台必要になるのでやりたい方は覚悟して臨んでいただきたい。( ´∀` )

一見?(一聞?)すると
スピーカのマイナス端子に接続?となるやも知れないが、スピーカのマイナス端子はプリメインアンプやパワーアンプの出力端子につながっているのはお判りだろう。
実はアンプのスピーカマイナス端子もまた、RCA端子同様FGとつながっているのだ。
それではアンプ側のスピーカマイナス端子に接続することと何ら変わりがないではないか!ともなるのだが、ここがオーディオ的要素!?(笑)
何故スピーカのマイナス端子に接続する方が良い結果を生むのかは隊長も解らない・・・。💦
ただ、アンプ側からスピーカを見た場合、スピーカのマイナス極の表面積はいたって大きなものに見えているはずだ!

<注意>
スピーカのマイナス端子に接続する際も注意が必要だ。
通常、ステレオアンプからはGND(FG)が共通な形でそれぞれL/Rのスピーカに配線されているので問題にはならないだが、ブリッジ(BTL)接続としている場合この手法(スピーカへの接続)は取るべきではない。いや危険なのでやらないで!
BTL接続はステレオアンプをモノパワーにする際利用される手法だが、その配線はL/Rのマイナス極同士を接続し、L/Rのプラス極両端からスピーカに配線するものだ。
故にスピーカ側のマイナス極にはアンプのプラス極が接続されるわけだ。こうなってくるとアンプのFGとは違う電位となり、万一スピーカL/Rのマイナス極にCrystal Eを接続した場合、Crystal Eはアンプのプラス極信号と同電位となることからやってはならんのである。(誤ってCrystal E同士が触れると△※■p〜!o*eg@p✕)
※勿論BTL接続においてアンプ側にCrystal Eを接続しても同様のことが起きるのでやってはダメ!

バイワイヤリング!?(2020.12.23追記)
バイワイヤリング時の接続についても触れておこう!
最近のスピーカはバイワイヤリングが可能なようにHigh/Lowで配線が区分けされたものも多い。
そんなスピーカのお持ちのユーザさんからも、「一体Crystal Eはどっちに接続するのが良い?」という問い合わせがある。

何だか逃げ口実に使っているみたいで、本当は「こっち!」と言いてあげたいのだが、ここでも「トライしてみて聴感上最もしっくりする方がお客様にとっての正解です。」となってしまう。本当に申し訳ない・・・m(__)m

ただ言えるのはCrystal Eの基本的効能がS/N改善とした場合、High伸びが欲しい場合や爽快感を求めたいならHigh側、ボワつく低域を締まった方向に改善したいならLow側ではないだろうか。
勿論両方に接続したくなるケースもありそうだが・・・。
ただこれは基本的な考え方であって、どのケースにもあてはまるとは言えないもの、やはり実践してみるしかない。(。-人-。) ゴメンネ

11.最も効果が期待できる装置は?(2021.1.4追記)
申し訳ないです。これについても実はどれが一番効果が高いと言い切れない・・・(ジレンマ・・・💦)
なお、これは社内評価における参考として欲しいのだが、製品化当初プリアンプが最も効果が高いであろうと推測していた。それは信号の出入りが一番多い機材で、信号と同様にノイズの出入りも多いだろうと踏んだからだ!
ところがだ、効果としては一番少なく感じてしまった(T_T)

一方効果を強く感じたのはソース系(上流:CDプレーヤ、DAC、アナログプレーヤ、フォノイコなど)だった。
想像でしかないが、これはノイズを発生しやすいデジタル系機材や音楽信号レベルが小さく、ノイズの影響を受けやすいところ・・・?と考えている。

だがしかしだ、逆に前述のスピーカに接続した場合(下流)が最も効果を感じたのだから隊長の推測も当てにならんのだ(>_<)
結局のところご自分の耳で確認し、一番気に入ったところを正解とするしかなさそうだ。


以上、Crystal Eの活用術について重箱の隅を突っつくような話をダラダラと記載してきたが、裏を返せばCrystal Eはそれひとつでいろんなことを試せるアクセサリとも言える。
まだ手にされていない方、検討中だという方は、損はない話だと思うので是非チャレンジいただきたい逸品だ!

なお、仮想アース:Crystal Eについてまだ半信半疑な方もいらっしゃるのは否めない。なんたって言葉自体が「眉唾」っぽく聞こえるのだから・・・💦

仮想アースについては、別途ブログやSNS、Youtubeで解説しているので、是非そちらも参考にしていただきたい。
■ブログ
<Crystalシリーズ_その3>
・「仮想アース」ってオカルト?
・仮想アース!? 実はずぅ~と昔からやっていた!
https://blog.goo.ne.jp/jongaru21/e/28174ef57eb943fbfe10223462bcf943
<Crystalシリーズ_その5>
・Force barEPとCrystal Eの違いはなんだ
https://blog.goo.ne.jp/jongaru21/e/d64ff33ceab8e519962312f5fa1169ad
<アースケーブル_その1>
・アースケーブルにはどんなものが良い?
https://blog.goo.ne.jp/jongaru21/e/08229e971027c2351b90dd3b7e7445fb

■記事
Audio Accessory誌177号
「仮想アースの新境地」執筆:炭山アキラ
http://kojo-seiko.co.jp/img/news/20200524_2.pdf

■Youtube
・仮想アースって何?
https://www.youtube.com/watch?v=F7UxAZFKawo
・Crystal E をバラしてみた 
・ケーブルと増設の話 
・Clone1/2のバリエーションが増えました! 
・[09]アースケーブルCloneシリーズまだまだ増える! 
・[10]仮想アースCrystalEを増設、Cloneでつなぐ 




Crystalシリーズ_その5

2020-06-01 18:41:36 | Crystal(電源タップ)
こんにちは、ジョンがる隊長です。 (>_<)

このブログ、本当はCrystal Eのプロトタイプ2(PP2)が完成したところで公開する予定だった。💦
いつの間にか時が進み、発売が開始されてからのブログアップになってしまったこと許してください。 今更の紹介となってしまって(。-人-。) ゴメンネ

「Crytalシリーズ_3」でプロトタイプ1(PP1)の写真を公開していたので、既にお気付きの方もいたとは思うが、旧製品のForce barEPにはあったインレット、連結用ア
ウトレットが無いのだ!
 Crystal E(量産型)
ということで、

Force barEPとCrystal Eの違いはなんだ

1.異金属積層構造の再検討と構築
仮想アース異金属積層(レイヤー)部の基本概念はForce barEP(従来品)と同様だが、Crystal Eではその表面積をさらに拡大させた。
外観形状およびサイズを再吟味し、実に従来の1.75倍の表面積を確保した。            
今回異金属のレイヤー部に対する新たな取り組みとして、レイヤー1枚当たりの表面積を大きくすると共に、単に異金属を積層することに着眼してきた従来品に対し、各レイヤー間に0.5mmのスペースを設け、レイヤー間の面接触を完全回避させている。
なんだか面倒臭く言っているが、つまるところヒートシンクみたいに羽をいっぱい設けて確実に表面積を拡大しているということだ。
               
またレイヤー素材について、従来品は「①銅/②黄銅/③銅/④黄銅/⑤銅/⑥スチールという6層構成になっていたが、Crystal Eでは「①ステンレス(SUS)/②黄銅/③銅/④黄銅/⑤銅/⑥黄銅/⑦銅/⑧黄銅」という8層構成、ならびに一部素材変更を加えた。
一部素材変更は、音質チェック、試聴の繰り返しから決定している。  
 表面積を増大させるレイヤー構造                
更に本体シャーシの素材、板厚も変更となり、トップカバーにSUS(2mm)、ボトムシャーシにアルミ(1.5mm)を採用していたForce barEPに対し、他のCrystalシリーズ同様、それぞれアルミ(2mm)、スチール(2mm)に変更を行った。
このことで装置の低重心化が同時に行われ、音質向上の面においても大きく貢献できた。 

2.アース端子
Force barEPは専用工具なしによる締め付けが可能なように、ローレット付ネジ(M4)を採用していたが、アース線とのより確実な接続(接触抵抗の低減)を実現するため、SUS製M4バインドネジに変更採用。 
使用するネジについてだが、この素材によっても音質傾向が結構変わる。
金メッキ、鉄製、チタン製、種々のメッキ処理!あげればきりがない・・・💦
 Force barEP同様2端子設けられているが、ひとつはオーディオ機器との接続に、もう一方はCrystal E増設用の端子としての利用を進める。
下の写真でおわかりのように、専用アースケーブルの接続が視覚的に認識されやすいよう、大地をイメージした▼の方向性を表示すると共に、2端子あるアース端子のうち、いずれの端子にオーディオ装置(FORM EQUIPMENT)を接続し、どちらに増設用アースケーブル(ADD E)を接続すべきかを併記している。
 アースケーブルの接続箇所
発売開始後、Crystal EとForce barEPとの併用や、直列/並列接続による効果増大の情報も入ってきている。これは表面積を更に増大させた効果が表れているものと推察している。
また、他メーカの仮想アースとの併用でも、大きい効果が得られているとの情報もある。楽しみが尽きないわけである・・・。

3.付属アースケーブル
Crystal Eには1.2mの専用アースケーブルが付属されている。
ひとつは「RCAプラグ-Y端子」ケーブル。もう一つは「Y端子-Y端子」ケーブルである。 
線材には従来品と同様、高周波特性に優れた同軸ケーブルを採用。いずれの端子にも高音質化を配慮した金メッキ品に変更されている。 
  「RCAプラグ-Y端子」(金メッキ)           
「RCAプラグ-Y端子」ケーブルは、アンプ等のアナログ入出力端子のいずれかに空きがある場合に有効活用が可能で、「Y端子-Y端子」ケーブルは、上述のようなアナログ入出力端子に空きがない場合や、筐体締め付けねじ、GND端子がある場合などに活用することが可能だ。
 「Y端子-Y端子」(金メッキ)
このアースケーブル、素材等の変更でガンガン音質が変わるところも注記しておこう。音質の変化を楽しんだり、自分好みの方向にチューニングすることが可能だ。是非チャレンジしていただきたい。
因みに弊社製品でお勧めするのは、Clone1/Clone2となるが、これらについては別な機会に紹介する。

4.厳選機能のみを採用
冒頭でも軽く触れられているが、Force barEPでは同シリーズ最大の特長でもある(タップ)連結機能を搭載していた。しかし、Force barEPを利用する上での本機能は、「電源ケーブルの接続が必要なのか」、「電源供給が必要なのか」などユーザを混乱させている問い合わせが多く寄せられた。 (-_-;)
このことから、Crystal Eにおいては本機能を排除。製品としての利用方法がより明確化され、ユーザフレンドリな製品にすることができた。
より専用性を高めたといったところだろうか!

また、Crystal Eは前出のように、素材、サイズ、形状変更等の低重心化により、振動対策が同時に施され、試作・試聴の繰り返しの結果、Force bar/Crystalシリーズの特長のひとつでもある、「メカニカル・アイソレーション・システム(M・I・S)」もまた本製品の機能から取り除くことに成功。レイヤー部は吊るす構造から、ボトムシャーシからの積み上げ構造に変更されている。
なお、一部ユーザからのレポートであるが、足回りを4点支持から3点支持に変更することで、更にS/N光城(笑)、向上につながるとの情報も上がってきている。
これについては、社内でも検証してみたい。

以上、ブログによる情報発信が遅れたこと、重ねてお詫びいたしますが、その間に得られた情報も追記する形で今回はおしまいとする。

仮想アース!まだまだ試せることがいっぱいありそうだ。