じゅうのblog

こちらでボチボチ更新していく予定です。

『長い廊下がある家』 有栖川有栖

2021年05月10日 21時41分00秒 | ■読書
「有栖川有栖」の短篇ミステリ小説集『長い廊下がある家』を読みました。


「有栖川有栖」の作品が続いていますね。

-----story-------------
悪意ある者の奸計に、「火村英生」の怜悧な頭脳が挑む。
読書に知的興奮を。
切れ味抜群の本格ミステリ傑作集。

限界集落を調べていた学生が、山奥の廃村に辿り着いた。
そこで彼は「幽霊の出る家」を取材する三人の男女と出会う。
地下に別の家と繋がるトンネル状の長い廊下が。
中央には扉があり、その西側で死体が発見された。
容疑がかかる三人は、犯行時刻、東側の家にいて、鍵のかかった西側には行けない。
臨床犯罪学者「火村英生」がトリックを華麗に暴く!
表題作ほか全4編。
-----------------------

探偵役である臨床犯罪学者「火村英生」と、「ワトソン」役の推理作家「有栖川有栖(アリス)」のコンビが活躍する作家「アリス」シリーズの短篇4作品を収録… 2009年(平成21年)から2010年(平成22年)に発表された作品です。

 ■長い廊下がある家
 ■雪と金婚式
 ■天空の眼
 ■ロジカル・デスゲーム
 ■あとがき
 ■解説 杉江松恋



イチバン面白かったのは表題作の『長い廊下がある家』でしたね… 山奥の廃村に残る、幽霊が出る家の地下廊下で発生した殺人事件、、、

同じカタチをした東西の2軒の館を結ぶ長い長い地下、閂で閉ざされた扉、限られた容疑者… 密室トリックとアリバイトリックを疑う推理、思い違い、錯誤、巧みな言い逃れ 等々、ミステリの愉しみが詰まった作品でした。

老夫婦が金婚式を迎えた夜の、殺害時刻を絞り込む要因だった雪がやんだ時間の謎を解く『雪と金婚式』は、ほのぼのとした感じがして安心して読めるミステリでした。

『天空の眼』は、珍しく「有栖川有栖(アリス)」が事件の謎を解いてしまいますが、少し物足りない感じ。

『ロジカル・デスゲーム』は、ちょっと毛色の違う作品で、「火村英生」が犯人に騙されて命を懸けたゲームに誘い込まれます… 緊迫感がありますが、ミステリとしては少し物足りない感じでした。


短篇も嫌いじゃないですが… やはり、じっくり読める長篇の方が愉しめますね。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 緊急事態宣言が延長… 先日 ... | トップ | 『名探偵ポワロ「エンドハウ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■読書」カテゴリの最新記事