2007年5月3日の憲法60年を記念する特集社説21提言「日本の新戦略」は、圧巻だ。個別のテーマと提言については少々の異論ありだが、このような特集はやはり”新聞”ならではだ。
「新戦略」と銘打つほどではない気もするが、21世紀これからの日本が向かうべき方向について、5月26日の世界的識者を集めてのシンポジウムに寄せる方向性仮説としての社説とみられる。「地球貢献国家」なるコンセプトを総論として示すことも含め、地球と人間、グローバル化とアジア・イスラム、憲法9条と平和・安全保障および日本の外交について、21論にブレークダウンして社説している。
地球の持続可能性を、温暖化防止(Co2排出削減)や省エネなどだけではなく、消費や食料およびエネルギー問題との関連で分かりやすく提言。加えて、戦争や破壊的行為や対立的文明など包括的に”気配り”解説していることに敬服した。
現実は、原子力利用(原発や核拡散)に関わる問題、化石燃料の危機とバイオ(植物)燃料や農業・食料の安定供給問題、技術革新や高度情報化に置き去りされるアフリカ諸国ならびに中国、アジアのバブル的経済発展の問題など解決しなければならない課題へのソリューション仮説があいまいだ。グローバライゼーションなどについても、これを受け入れ活用することを是とした”対処”だけでは、問題を積み残すだろう。
憲法60年の慶事感覚からか、憲法前文の理念「人間の安全保障」や9条の「平和ブランド」性を、この60年、日本社会がつくり上げてきた資産だと評価。その継続的方向を希望提言しているようだが、国連PKOや国際社会関係および日米安保やアジア関係などと日本(国)のあるべき、期待される”姿”ベースとしての憲法に触れていない。
21世紀の日本が世界の他国から信頼され、世界平和や地球の持続可能性に貢献できる道しるべを、ぜひ期待したい5月26日のシンポジウムだ。
「新戦略」と銘打つほどではない気もするが、21世紀これからの日本が向かうべき方向について、5月26日の世界的識者を集めてのシンポジウムに寄せる方向性仮説としての社説とみられる。「地球貢献国家」なるコンセプトを総論として示すことも含め、地球と人間、グローバル化とアジア・イスラム、憲法9条と平和・安全保障および日本の外交について、21論にブレークダウンして社説している。
地球の持続可能性を、温暖化防止(Co2排出削減)や省エネなどだけではなく、消費や食料およびエネルギー問題との関連で分かりやすく提言。加えて、戦争や破壊的行為や対立的文明など包括的に”気配り”解説していることに敬服した。
現実は、原子力利用(原発や核拡散)に関わる問題、化石燃料の危機とバイオ(植物)燃料や農業・食料の安定供給問題、技術革新や高度情報化に置き去りされるアフリカ諸国ならびに中国、アジアのバブル的経済発展の問題など解決しなければならない課題へのソリューション仮説があいまいだ。グローバライゼーションなどについても、これを受け入れ活用することを是とした”対処”だけでは、問題を積み残すだろう。
憲法60年の慶事感覚からか、憲法前文の理念「人間の安全保障」や9条の「平和ブランド」性を、この60年、日本社会がつくり上げてきた資産だと評価。その継続的方向を希望提言しているようだが、国連PKOや国際社会関係および日米安保やアジア関係などと日本(国)のあるべき、期待される”姿”ベースとしての憲法に触れていない。
21世紀の日本が世界の他国から信頼され、世界平和や地球の持続可能性に貢献できる道しるべを、ぜひ期待したい5月26日のシンポジウムだ。