Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

かいなってぃーのMorrissey・The Smithsに関するよしなしごと。

2011年3月11日の震災後に聞いたViva Hateのこと

2012-03-11 14:32:03 | Morrissey Songs

今日は3月11日。

1年前から今日までのことを考えると、「よく今日になった」という気持ちもするし

まだまだ何ら解決していない問題の数々にどんよりもしたり。

 

震災直後は音楽さえ聞くのを忘れていました。

3月16日くらいになって、やっと、最初に聞いたのがモリッシーの"VIVA HATE"だった。

「元気になる」アルバムなんかではない、もちろんw

でも、本当に励まされた。

その時のことを、前にちょっとやってたブログに書いていたので読み返した。

再掲します。

 

 


「絶望よこんにちは」 (2011年3月17日のブログより)

 

3月11日から、世の中も、みんなも、私も、まったく変わってしまった。

テレビで映る被災地や被災者、原発の様子は、見るたびに血が噴き出るみたいな悲惨さだ。

自分が東京にいたことを、とりあえずよかったとか思えるレベルを超えてる。

どんな立場のひとも、物理的な辛さの量の雲泥の差での違いはあるとは言え、

辛くて不安でたまらないだろう。

音楽を聞くことすら、昨日まで忘れていた。

 

こんな時に何を聞こう…と考える間もなく、Morrissey “Viva Hate”を選んで聞いた。

モリッシーのファーストソロアルバム。ドゥルッティ・コラムのヴィニ・ライリーのギターとの

「なじみ」が悪い気がしてあまり聞いてなかった。

その中の1曲‘Everyday is like Sunday’は、「核爆弾が落ちた後のこの世」という

設定は違うものの、震災後の「今」聞くと心への浸透が違う。

モリッシーの声もヴィニのギターの開き直った明るさは、大気圏すら破壊されたかのような、

私たちが知っているこの世とは決別したような、気がふれた明るさ。


Everyday is like Sunday

Everyday is silent and gray

Truding back over pebbles and sand

and a strange dust lands on your hands

(and on your face)


何を言っても、しても、気休めにしかならない。

そんな今、お仕着せの「希望」より「絶望」のほうがずっと優しいと感じる。

LoveもPeaceもHarmonyも素敵、でもたぶん生まれ変わった世の中ではの話、

ってモリッシーは言ってる。

 

絶望は絶望、他の何にも変換できない。

でも絶望の淵で何を見て、何をするかは自分次第。

わたしはそこでどんなに泣いてても目を開けて、

手のひらに顔の上にふり積もる、モリッシーが言うところの

‘strange dust’が一体なんなんだか、見てやろうと思う。

 


 

 

来る、3月23日に"Viva Hate"は再発されます。

Stephen Streetによってリマスターされた今回の再発盤。

オリジナル盤の中盤に収録されていた

'The Ordinary Boys'が削除され、その代わりに、

2011年の限定7インチ"Glamorous Glue"のB面に収録された

'Treat Me Like a Human Being'("Viva Hate"レコーディング時のアウトテイク曲)

が入っています。

大好きな曲なのでうれしい。これに変えたモリッシーの意図を知りたい。

 

EMIからの1997年の再発時に変更されたアルバムジャケット(なんか雰囲気に合わない

さわやかモリッシーのやつ)はオリジナル版のAnton Corbijnによる写真に戻されており、

ブックレットとスリーブは「未公開の、びっくりするような」写真らしくてはやく見たい。

(また脱いでいるのかしらん?)

 

★表                            ★裏 

表はアルバムタイトルの文字の字体、大きさ、位置が変更。

裏は写真自体が上の写真に変更され、トラックリストなどの記述が写真下部に小さ~くのっているそうです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

モリッシー益荒男時代幕開け Your Arsenal

2012-03-05 23:42:00 | Morrissey Songs

昨日、もう1個うれしかったこと。

ツイッターで尊敬するROCKなフォロワーさんdirtydad2さんから

 

「スミス・モリッシーはホントに門外漢なのですがおススメのアルバムはあります?」

 

という質問がありました。

 

「全部。」

 

なのですが、dirtydadさんみたいな生涯仏恥義理ROCKな方にお勧めしたいのは

モリッシーの4枚目のアルバム「Your Arsenal」です!

 

なんとプロデューサーはモリッシーの大好きなモット・ザ・フープルにもいた&

大好きなデヴィッド・ボウイの相棒ミック・ロンソンなのです。

 

ありッシー日の美しいボウイ様とロンソン様。

 

一緒にランチ♪ ただの食事シーンまで耽美。

 

モリッシーは、無人島に持っていくレコードは

ニューヨーク・ドールズ “(There’s Gonna Be A) Shutdown”
マリアンヌ・フェイスフル “Come And Stay With Me”
ラモーンズ “Loudmouth”
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド “The Black Angel’s Death Song”
クラウス・ノミ “Der Nussbaum - The Walnut Tree”
ニコ “I’m Not Saying”
イギー・ポップザ・ストゥージズ “Your Pretty Face Is Going To Hell”
モット・ザ・フープル “Sea Diver”

と、決めているのです。

とってもロックで耽美でノー・ニューヨークでグラムでしょ?

 

元ニューヨーク・ドールズファンクラブイギリス支部長でもあります。

グラム時代のモリッシー

髪がうっとうッシー!!

 

ニューヨーク・ドールズのロゴを

自分のオフィシャルTシャツでマネっこしたり。

(モリっティーマニアのかいなってぃー、この

Tシャツ買い損ねてずっと探しています。見つけた方は

ご一報を!)

 

グラムッシーなモリッシー、ミック・ロンソンにプロデュースしてもらって

本当にうれしかったでしょうね。癌で亡くなったミック・ロンソンの

「最後のプロデュース作品」になりました。

 

かいなってぃーの持ってる雑誌から、貴重なロンソンとモリッシー画像。

 

当時のインタビューではモリッシーはこんなふうに語ってます。

 

"I chose him because he's a very strong musician, 

and I wanted to make a record which had a real

sense of physicality and body to it."

 

そう!このアルバムから「精神が肉体を支配するモリッシー」

から「肉体が全面に出るモリッシー」にかわった。

モリッシー益荒男時代の到来なのです。

 

Arsenal(爆薬庫)に爆薬たくさん!

 

収録曲"I Know It's Gonna Happen Someday"の最後のギターリフは、

ボウイ様は

 

「'Rock And Roll Suicide'のマネじゃね?」

 

と、ミックに言ってたらしいのですが、偶然だったとモリッシーは主張しています。

 

マネなくせに!

 

ボウイの"Drive in Saturday"カバーもしてるし。

 

 

 モリッシーさんはさりげにボウイのマネしてます。

 

ベッドに寝てみたり。

 

鏡を見てみたり。

 

このひと、地球に落ちてきた男。

 

このひと、空から汚物が落ちてきた男。

 

だって~かっこいいんだもん。と前田健フェイスのモリッシー

(★参考画像:まえけんッシーさん)

 

死ぬ前に、ミック・ロンソンにプロデュースをお願いできて

よかった!

 

そのおかげで、モリッシーは

「世界を売った男」と肩を並べられることになりました。

「あのひと、マネばっかするから俺も(モリッシーの曲)カバーして

あげてんだ」とやさっッシーボウイさん。

 

そんなわけで、ロンソンさん、ありがとう。

今日はロンソンさんふう派手派手ブラウスでお出かけしてきます♪

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする