Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

かいなってぃーのMorrissey・The Smithsに関するよしなしごと。

2017・レコードストアデイ The Smiths “The Boy With The Thorn In His Side”リリース

2017-04-27 17:58:02 | Morrissey News

4月22日は、レコードストアデイでした。毎年何かしら目あてのレコード

を買いに行きますが、今回は特別でした。


スミスの “The Boy With The Thorn In His Side”の、

未発表デモバージョン7インチシングルがリリースされたからです。


まあ、控え目に言って、レコードストアデイのオープン直後のレコ屋は

「戦場」でしたが、無事手に入れられてうれしかったです。

 

★出遅れた皆さん、先ほどタワーレコード渋谷店、入荷されたそうです

(2017年4月27日13時26時現在)。

 

このレコードですが、昨年11月、発売が報じられた当初は、

スリーブにこの写真が使われる予定でした↓


調べたところこの写真、イギリスの名優Albert Finneyが、24歳の頃、

ロンドンの舞台で“Billy Liar”演じた時のですね。竹のキューでビリヤードしてるとこ。

雑誌“Life”掲載のやつぽいです。いかにもモリッシーが好きそうだったけど、

 

ふたを開けたら

こちらに変更になってましたね。

これは、レコードの裏面にもあるように、セシル・ビートンが

撮ったもの。「茨」オリジナルのカポーティーの写真もそうでした。ここでつなげたのか!

さっきのも好きだと思ったら、もっとモリッシーが

好きなエッセンスが入った写真になっていました

 

ちなみに、同じ1961年6月に、セシル・ビートンが撮ったと思われる

フィニーの写真見つけました。たぶんそう、ストライプのシャツが同じ。

© Cecil Beaton Studio Archive, Sotheby's London

 

若フィニー、なんとな~く、雰囲気が若き日のモリッシーに似ていませんかね。

 

なんか円熟バージョン比べても…(眉毛がポイントか?)

 

モリッシーにとっては同郷のマンチェスター・サルフォードの生んだ

世界的なスター。憧れの存在でもあるのでしょうか。

フィニーは子供の頃、勉強はできたのに宿題をぶっちぎって

たらできなくなり、そのままでは堕ちていくところを俳優を目指して

抜けだしたそうです(かなりはしょったおいたちw)。

同じく「ここを抜け出すには歌しかない」と心に決めた誰かの

希望の星だったのかも。

 

ロンドンの美術館ナショナル・ギャラリーの別館であり、ポートレイト

専門館「ナショナル・ポートレイト・ギャラリー」では、

同じくビートンの撮ったこのポートレイトが見られるそう。

ロンドンに次に行く時には絶対見に行こうと思います。

© Cecil Beaton Studio Archive, Sotheby's London

 

 

肝心の今回のデモ・バージョン、若き日のモリッシーの透明感あふれる

声が聞けます。今の円熟味もいいけど、この時のキラキラと捩じれがいまも

“in his side”にあるのがわかって感慨深いです。


The Boy With The Thorn In His Side (Demo Mix)

 

B面のRubber Ringも。

「君を微笑ませ、そして泣かせた歌を忘れないで」

Rubber Ring (Early Drone Studios Version)

 

スミスのシングルと言えば、盤面のエッチングですが、今回

"Trump Will Kill America" 

とありました。


これ、ほんとにモリッシーが書いたんですかね。

直接的すぎて、なんかぽくないです。

ちなみにオリジナルの“The Boy With The Thorn In His Side”

は何だったかなと思って見たら


A面は“ARTY BLOODY FARTY”(クソくだらない芸術家かぶれ)

…意味わかんないですよね。でもこの意味わかんなさ、

思わせぶりこそが、「モリッシーのスミスのエッチング」

なんですよね。

(↓見えんけども)

 

 

B面は“IS THAT CLEVER...JM”("Rubber Ring"の歌詞からで、元々は

ワイルドの「真面目が肝心」の台詞)

…また意味わかんないですよね。「ひらめき」なんだと思う。

“JM”は、ジョニー・マーのこと。

きっとモリッシーがなんかジョニーの口調だかおちょくって

「それはケンメイではないな・・・byジョニーwww」とか

「伝わりにくい物まね」的なラインで入れたんだと思う(妄想)。

そんなわけで、

「トランプがアメリカをぶっ殺す」

なんて、意味がわかりやすすぎる…いかにもモリッシーが言いそうなことすぎる…

自分でこれを、彫り彫りさせると思えないんですよね。

もっとねじれてんですよ、“The Boy With The Thorn In His Side”だし。

そもそもこんなとこ彫らなくても、めっちゃライブで言いますしね。

 

ワーナーの人たちが「これにしよう!」とか会議で多数決で決めてたら

笑える。モリッシーも「まあ、いいんじゃね、ほんとだし。これ、

オリジナルシングルじゃないし、whatever」とかねw


ちなみに今回のレコードストアデイの売上ランキングでは、

シングル部門で2位になったようです(1位はボウイの“No Plan”)。

今回はお祭り的に楽しいし、音源も良くってすごくよかったですけど、

モリッシー名義の「新譜」が喉から手が出るほどほしい、と改めて思いました。

新マネージメントとも契約したようですし、今後に期待。


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