2022.06.05
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
6月だ!
(さっき知ったんだけど、関東甲信越は早々と梅雨入りらしい・・・)
先日、ひさびさにゆっくり福岡の友人とおしゃべりできた草野くん。
そこで、懐かしのCMソングの話題で盛り上がったとか。
「知らないうちに 遠くまで来てしまったけれど ボク泣かないよ~♪」
だけど、ネット検索をしても、地元の友人にメール送っても、なんのCMだったのか、「結局わからずじまい」。
草野「どなたか情報をお持ちの方、ぜひお教えくださいませ。公共の電波を使って個人的なお願いなんですけど。よろしくお願いします。『ボク泣かないよ~♪』 これです」
(どなたか情報を! 全然聞き覚えナシ。ちょっと切ない系? かわいい系? コミカル系?)
そして、今日は【福岡のバンド(90年代以降)で漫遊記】。
以前に福岡のバンドを特集したとき(コチラ)は、おもに70~80年代のレジェンドバンドを取り上げたが、今日は90年代以降に焦点を当てる。
草野「福岡はロックバンド、とても多いです。今や福岡の特産品みたいなもん」
福岡出身、というより、「福岡で結成されたバンド」という括りだそうです。
オンエア曲
01 潮騒ちゃん(スピッツ)
02 ZEGEN VS UNDERCOVER(NUMBER GIRL)
03 ロッキンルーラ(MO'SOME TONEBENDER)
04 ペーパートリップ(People In The Box)
05 テレキャスター・ストライプ(全知全能 ver.)(ポルカドットスティングレイ)
06 帰り道(めぞんド山口)
07 釣った魚にエサやれ(MOSHIMO)
08 なだらかな日(YOUND)
09 ある日・出逢い(ペドロ & カプリシャス)
10 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツで「潮騒ちゃん」(2013年、14thアルバム『小さな生き物』)。
福岡市エリアの方言をざっくりと「博多弁」と言うが、スピッツの曲にも「ちらほら博多弁のフレーズをちりばめていることがあるが、この曲はわりとはっきり博多弁を使っています」と。
(なんとなくかわいい楽曲。で、実は言葉は強くて、音は太めで、気分が上がる)
最初の曲は、「1995年に福岡で結成された」、NUMBER GIRLの「ZEGEN VS UNDERCOVER」(2000年、メジャー2nd、通算3rdアルバム『SAPPUKEI』)。
(福岡のバンド・・・で頭に浮かぶバンドのひとつ)
これは、2000年にニューヨークでレコーディングした楽曲。
90年代後半は、「オレが個人的にジェラシーをおぼえるかっこいい日本のバンドが頭角を現した時代。Thee Michelle Gun ElephantとかくるりとかBRAHMANとか。NUMBER GIRLもそのひとつ」。
(ココで特集している)。
それまでアンダーグラウンドのカテゴリーにいたあぶらだこにも通じるものがあり、「このマニアックともいえる音楽性でメジャーでやれているんだよなあ、というところが、うらやましく眩しく感じていました」と。
「メチャメチャ切れ味のいいナイフみたいなギターロックですが、バリヤバい、という感じ。また文学の香りがする歌詞もよかった」
福岡出身ということで、「オレのいた福岡とは違うパラレルワールドの福岡なの?」と感じたとか。
(ここで何度も書いてるけれど、2000年8月13日のROCK IN JAPAN FES. に行ったとき、着いたばかりでウロウロしていた私の耳に飛び込んできたのがNUMBER GIRLの向井さんの声で、あのときの衝撃は忘れられない。第一回で、まだ規模も小さくて、大きなステージ1つとDJのブースが1つしかなかったかな。NUMBER GIRL、KING BROTHERS、奥田民生、スピッツ、THE YELLOW MONKEYと続いて、台風による風雨が激しくなって、UA+浅井健一と中村一義のパフォーマンスが中止になってしまった。忘れられないイベント)
次の曲は、MO'SOME TONEBENDERの「ロッキンルーラ」(2005年、9thアルバム『Rockin’ Luuula』)。
このバンドもNUMBER GIRL同様、草野くんにとっては「自分が育った福岡ではないパラレルワールドから来たバンド」というイメージだった。
スペースシャワーの映像で見たのが最初で、「かっこいいバンドが出てきたな。やばいな」と。モーサムは、「3ピースの、シンプルだけどとても攻撃的でラウドなバンド」。
最初は自分とは違う世界の人たちかと思っていたが、「ボーカルの百々くんは地元の自分の幼馴染と昔バンドを組んでいたという事実が明らかになり」、徐々に親近感が芽生え、イベントなどでも顔を合わせ津機会が増えていったそうだ。
MO'SOME TONEBENDER/DAWN ROCK 2001.711
(シンプルで尖ったロックバンド・・・少なくなったなあ)
次は、「北九州市で結成されたバンド」、People In The Boxの「ペーパートリップ」(2007年、1stアルバム『Frog Queen』)。
草野くんが「個人的に好きなバンド」。この番組でも何度も取り上げられている。例えば、ココとかコチラ。
「スピッツ仕切りのイベントにも「2度ほど出てもらった」。
2011年、ロックロックこんにちは(ココ)と2016年新木場サンセット(コチラ)かな?
草野くんの「People In The Box好き」が随所で語られる。
「ライブもすごくよくて、アグレッシブなんだけど、インテリジェンスを感じられて、そのバランスがすごいカッコいい」
「フェンダージャガーのジャギジャギしたギターが激しさと繊細さの両方を表現しているようで、すごくいいです」
など。
八月 - People In The Box
(初めて聴いたときから心に刺さる。10代でこのバンドを知っていたらどうだっただろうと想像させる、数少ないバンドのひとつです)
メッセージコーナー。
WOWOW『優しいスピッツ』での﨑ちゃんの衣装(上下チェックのスーツにTシャツ、靴はコンバース)がかっこよかったので「真似したい!」と思ったリスナーさん。若いころにファッション誌のモデルの着こなしに胸を震わせた頃を思い出したそうだ。
(いつもの﨑ちゃんスタイルとはちょっと異なった、大人の男性のあったかファッションでした)
「草野さんがファッションに興味を持ったのはいつごろ?」
小学校6年のときに見た映画『チャンプ』で、ボクサー役のジョン・ボイドが履いていたNIKEのスニーカーがかっこいい!と思ったのが最初かも? 福岡の天神のスポーツ用品店を何軒も探したけれど、「見つかんなかったね」。
The Champ 1979 (Trailor)
(映画、懐かしい~)
当時、NIKEが「ナイク」なのか「ニケ」なのかさえもわからなかった頃。
その後、中学生になって、たのきんトリオがNIKEを履いていてブームになって、それで「NIKEのコルテッツ」を手に入れた。
服に興味を持ったのは高校生になってからで、友人宅で見た雑誌『POPEYE』にかっこいい服がたくさん載っていて、でも値段を見てびっくり! 「たけ~。原チャリ買えるじゃん」
DCブランドが流行っていて、「値段的にはリアリティーのないプライスだったね」。
たいていは古着屋「西海岸」で買っていたそうです。
今はファッション性より気心地重視でゆる~い服を着てるけど、「それでもおじいさんみたいにならないように色のあるやつを選んで着ている」(笑)。
次の曲は、ポルカドットスティングレイの「テレキャスター・ストライプ(全知全能 ver.)」(2017年、1stフルアルバム『全知全能』)。
一気に若手のバンドになり、「まずバンド名がかっこいいよね、そこから興味をもってしまう」と。
「ここ最近の福岡のバンドと言うと、このバンドが最初に浮かぶかな」と。
バンド名の意味は「水玉模様のきれいな淡水魚のエイ」だとか。
これだそうです!
草野「すごくクールなんだけど、2本のギターのアンサンブルがすごく熱い。メロディーセンスも今っぽくて、オレなんか真似したくても真似できない」
ポルカドットスティングレイ「トゲめくスピカ」ライブ映像(2021 #教祖爆誕 ワンマン)
再びメッセージコーナー。
WOWOW『優しいスピッツ』の楽屋にBCLラジオがあってメンバーで盛り上がったという話から、夫の実家に3台も残っていた、というリスナーさんから。
「草野さんはそのラジオでどんな番組を聴いていたのですか」
主に短波の海外の番組をキャッチする趣味で、ラジオ局に受信レポートを送ると記念にカードなどをもらえる。70年代に流行した(懐かしいです。熱心な愛好家がそばにいました。耳を澄ませて聴いたソ連の放送・・・)。
あの頃のラジオは普通のものでも短波を聴けたので最初はそれを使っていたそうだ。
ドイツ、オーストラリア、ソ連などの番組を聴いていたが、「好きだったのは『アンデスの風』というエクアドルの番組」。受信レポートを送ったら丁寧な返事が来て、「それは今でも大事にとってあります」。
南アフリカからの電波をキャッチしたときは、「こんな遠いところから電波が来ているのか」と感動したそうです。
70~80BCLラジオはメカニカルなデザインで、今でも骨董屋の店頭などで見かけると、「じっと見入ってしまいます」。
次は、「これも最近のバンドで」、めぞんド山口の「帰り道」(2019年、2ndアルバム『旅路は続く』)。
「昭和っぽいメロディーがめちゃめちゃツボ」と。
個人的に福岡にまつわることを思い出してしまうそうで、「大丸の赤いビルがいちばん大きかったころの天神の風景」や「閉園した遊園地、香椎花園で食べたウメのおにぎりの味」、「小学校1年のときに新幹線が博多まで伸びて、それを家族で見に行ったときのこと」など。
(この言葉選びも秀逸)
草野「もちろん、このバンドの皆さんは生まれる前のことでしょうけど」
帰り道 / めぞんド山口 帰り道 / めぞんド山口
ココにレコメンドあり。
めぞんド山口からのツイート。
https://twitter.com/maisonde_y/status/1533434614647181312
そして次は、MOSHIMOの「釣った魚にエサやれ」(2019年、3rdミニアルバム『TODOME』)。
こちらもわりと最近のバンドで、めぞんド山口とは異なる懐かしさを感じるそうで、「90年代にスピッツがライブハウスに出始めた頃、こういうバンド、いたよなあ、と個人的に懐かしさを感じる」と。
この曲は「シンプルなバンドサウンドにコミカルな歌詞」で、「ライブで盛り上がるだろうな」。
福岡は意外に曇りの日が多くて、祭りなどの陽気なイメージの反面、陰気な要素もあるんだけれど、「このバンドの屈託のなさは、福岡のパブリックなイメージそのもの」という感じだと言う。
MOSHIMO「猫かぶる」LIVE(2018.5.19 TSUTAYA O-EAST)
コチラにインタビュー記事あり。
ボーカルの岩淵さんはスピッツを聴いてきたみたいです。
最後は、「まさに今年の曲です!」、YOUNDの「なだらかな日」(2022年、1stシングル)。
このバンドも「懐かしさを感じつつも新しさも感じつつ、世代をこえて響くのでは?」と。
「アンダーグラウンドの雰囲気もあるかな? 大濠公園近くにありそうなカフェでカフェラテでも飲みながら聴きたい曲かな?」と。
(あんまりオシャレじゃないカフェのほうが似合いそう。好きだな、声も力が抜けてて)
YOUND-なだらかな日
(ストリーミングのジャケット? この画像だけで和んでしまう)
ツイートしています。
https://twitter.com/yound_team/status/1533643033518178304
特集の最後に。
スピッツがアマチュア時代に対バンしたバンドの中にも、福岡からツアーできたバンドが結構いたそうで、「アクシデンツとかMIME」とか。「みなさん、お元気でしょうか」
昨年解散してしまったAttractionsは「お気に入りだったんですけど」。
Attractions / Rock'n the Weekend(Official Video)
草野「これからも福岡出身のバンドをよろしくお願いします」
(まさに「福岡出身」として認知されているバンドと、私なんかには「初めまして」のバンドたちの両方が紹介されていて、すごく意味がありました。あまたあるであろう特産品の中からチョイスされたバンドたちです)
そして、今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、ペドロ & カプリシャスの「ある日・出逢い」(1973年、4thシングル「ジョニーへの伝言」のカップリング)。
(イントロは、「悪役」だ~!)
ペドロ & カプリシャスのボーカル、高橋真梨子さんは福岡育ちで、加入前は中洲のクラブで歌っていたそうだ。
ペドロ & カプリシャスの曲と言えば、「五番街のマリー」とか「ジョニーへの伝言」とか「大ヒット曲は全然埋もれていないので、今日はB面でロックっぽい曲をセレクト」。
これは、作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一の作品だそうです。
(前野曜子さんがボーカルだったときのペドロ & カプリシャスの「別れの朝」が好きだったなあ)
来週は、ワンアーティスト特集で【The Cureで漫遊記】。
(クージーが大好きですね。)
80年代のイギリスを代表するバンドで、ニューウェーブの域にとどまらず、シューゲイザーやゴス、ビジュアル系にも影響を与え、ヒット曲も多いバンド。
(好きだなあ。楽しみです!)
さてさて、「草野さん、井村屋のあずきバーを溶かすとぜんざいになるんですよ」
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