■私のここにある
ここから見える光景は
背伸びしても変わらない
空気が張りつめる冬の朝にも
緩む心をもてあます春の宵にも
忠実な家来のように
私のここにある
体温があがり 胸が苦しい幼い日々にも
伝わらぬもどかしさに うつろな青い時代にも
動かぬ古い絵画のように
私のここにある
木々の間から洩れる光
山の裾野に続くぼやけた海
足もとで揺れる白い花
匂いを隠す 涼しげな風
肩越しに聞こえる笑い声
納屋の隅のかびくさい匂い
振り向くと 懐かしい人々が
向こう側の世界を背負って立っている
ここから見える光景は
背伸びしても変わらない
行き場のない迷い心のように
私のここにある
ここから見える光景は
背伸びしても変わらない
空気が張りつめる冬の朝にも
緩む心をもてあます春の宵にも
忠実な家来のように
私のここにある
体温があがり 胸が苦しい幼い日々にも
伝わらぬもどかしさに うつろな青い時代にも
動かぬ古い絵画のように
私のここにある
木々の間から洩れる光
山の裾野に続くぼやけた海
足もとで揺れる白い花
匂いを隠す 涼しげな風
肩越しに聞こえる笑い声
納屋の隅のかびくさい匂い
振り向くと 懐かしい人々が
向こう側の世界を背負って立っている
ここから見える光景は
背伸びしても変わらない
行き場のない迷い心のように
私のここにある