2022.06.19
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
6月も4週目!
夏が近づくと、「明るい服を着たくなる」と。
で、どうでもいいシャツはなかなか汚れないのに、「これ、絶対に汚したくないな」という真っ白なシャツに限って、カレーやトマトソースが飛び散って汚してしまう。(あるある)
そういう白いシャツを着ているときに限って、「無性にカレーうどんとか食いたくなる・・・」。
白いGパンのときに限って、「無性に地べたに座りたくなる・・・」。
そんな「プチ不幸」のほうに吸い寄せられていく、というのは、「人間の性なのかもしれない」と思う草野くん。
「あの人、性格悪いから好きにならないほうがいいよ」と言われると、「よけいに好きになっていったり」とか。
桑田佳祐氏の歌詞、「幸せになるワケないのに 何故イケナイ人に恋しちゃうんだろう?」をかえて、「汚したいワケじゃないのに~ 何故カレーうどん食いたくなっちゃうんだろう」て歌っちゃったよ。
桑田佳祐 – Soulコブラツイスト~魂の悶絶(Full ver.)
「・・・てなことを考えている初夏でございます」と。
そして、今日は、【スピッツの激し目曲で漫遊記】。
まだ梅雨だけれど、夏も近いということで、「気分上げていただこうと思います!」。
「楓」や「チェリー」だけではない、スピッツの激しめナンバーを「草野セレクトで」。
オンエア曲
01 ヘビーメロウ(BENI)
02 みそか(スピッツ)
03 けもの道(スピッツ)
04 どんどどん(スピッツ)
05 悪役(スピッツ)
06 1987→(スピッツ)
07 春夏ロケット(スピッツ)
08 トビウオ(スピッツ)
09 僕を呼んでおくれ(MAO)
10 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、BENIのカバーで「ヘビーメロウ」(2017年、4thカバーアルバム『COVERS THE CITY』/原曲は、2017年、スピッツ:シングルコレクション『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』)。
BENIさんはスピッツの曲をほかにもカバーしていて、「しかも英語なので聴いていてすごく楽しいし、この曲もカイリー・ミノーグの曲?みたいな感じで、とってもいいと思います」。
(爽やかでオシャレ。カバー曲と言うより、すでに彼女の楽曲? 心地よい)
彼女のカバーアルバム4作は、「男性ボーカルの曲を英語でカバー」という画期的な企画。
2012年の1stカバーアルバム『COVERS』でも「ロビンソン」をカバー。「特に『ヘビーメロウ』はほかの人がカバーしていない曲、ということで、うれしかったです」と。
最初の曲は、「スポーツドリンクのCM曲でもあった」、「みそか」(2005年、11thアルバム『スーベニア』)。
CM Nakata Aquarius
(かっこいいCM。こういう場面で、「スピッツ曲は映える!」が私の持論。)
「ARABAKIの異様な寒さが蘇る」と。
(草野くんも話していましたが、最近では、「みそか」はこの春のイベントのセットリストに入っていて、とくにARABAKIは雨の中のラスト曲で、本当にカッコよかった!!! スピッツのファンだとちょっと周囲に自慢したくなるような、そんな盛り上がり。寒くても熱くなりました。 コチラ)
今日は「テンポ順」に進めていき、徐々にテンポアップしていくそうだ。
「みそか」はAメロのテンポがbpm134、サビでは2倍のbpm260を越えているけれど、「印象としてはAメロのゆったり感のほうが強いかな」ということで、1曲目に選んだそうです。
(たしかに、ライブではサビの熱さがハンパない)。
bpmとは音楽用語で、beats per minuteの略。「1分で何拍刻んでいるか」の数値。
ZO-3で「みそか」のAメロのリフを演奏しながら、「LOUDNESSの『CRAZY NIGHT』なんかのイメージで、演奏してても気分が上がる」。
LOUDNESS CRAZY NIGHT(1986)
(なるほど)
次の曲は、「ライブの定番曲。田村のベースソロのコーナー」、「けもの道」(2002年、10thアルバム『三日月ロック』)。
横浜ランドマークタワーのスタジオで録音したので、「みなとみらいあたりを通ると、この曲が頭の中で鳴ったりする」そうだ。
(最後の「フレ~ フレ~ フレ~♪」がロックっぽくなくてダサくていいでしょ?的なことをリリース時のインタビューで話していたけど、今ではここが最も「ロックっぽく」盛り上がる)
次は、「どんどどん」(2010年、13thアルバム『とげまる』)。
草野「個人的にはかなりお気に入りの曲なんですけど、意外と影が薄いかな」
(いやいや、どんなことはない、と言いたい! 歌詞もおもしろくてステキ。サビは結構柔らかく・・・。間奏のギターも気持ちいい。「英雄に蹴られて 強くなれる♪」が好き)
『ソラトビデオ』でしか見られないビデオクリップも「なかなかおもしろくできたし」。
(ライブ映像にCGでイラストなどを利用して、「どんどどん」のリズムに合った気持ちのいいビデオクリップ)
ちなみにタイトルの「どんどどん」は、あの印象的なリズムから。
次の曲は、「悪役」(2019年、42thシングル「優しいあの子」カップリング)。
アイデア自体は10年前からあったけれどなかなか採用されなくて、「それでもしつこく出してたやつ」。
(よかった~、日の目を見て)
ZO-3であのリフを弾いて、「このリフね、これをしつこくやってました」。
ファンクラブのイベント、「ゴースカ」(GO!GO!スカンジナビア)で最初にお披露目。
(ココとコチラで、なんか書いてる)
ちなみに、サビの「うれしい時も 悲しい時も 僕のそばにいて欲しいのさ♪」は、結婚式での神父さんの「汝 病めるときも健やかなるときも・・・」由来だそうだ。
(そうなんだ~、知らなかった)
ここで、メッセージコーナー。
草野くんがVIVA LA ROCK(ココ)で即興で歌ったCM曲「これ絶対うまいやつ」が耳から離れないリスナーさんから、「ほかにも気になるCM、ありますか?」。
低い男性の声で「うめ~ うめ~」と繰り返すCM(実際に「うめ~ うめ~」と)、「あれを聴くと、一日中頭の中を回ってた」らしいけど、最近は聴かないらしい。「でも今歌ったんで、また回り始めたかもしんない」
(これか??)
The CHOYA「フローズン梅篇」
次は、「bpm200にのせた」、「1987→」(2017年、シングルコレクション『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』に新曲として)。
(うーん、待ってました!)
これはリリース当時語っていたけれど、結成30周年にあたって、「結成当時のパンクロック寄りの音楽性のまま続けていたらどんな音楽をやっていたか」というシミュレーションのもとに作った楽曲。
50代になって思うのは、「このタイプの曲ばっかりだったら、長時間のライブはきつかったかな」。
(曲はじめの当時の音源もそうだけど、聴くたびに、胸にグッときてちょっと泣ける。カッコいいんだけど、歌詞を聴くと、雑魚キャラの4人のこれまでとこれからが見えてきて、たまらん)
次は、「春夏ロケット」(2004年、スペシャルアルバム『色色衣』/2000年、21thシングル「ホタル」のカップリング)。
アメリカの著名なエンジニア、トム・ロード・アルジさんがミックスした曲のひとつ。
彼は最初に聴いたとき、「ラモーンズみたいな曲だね」と言っていたが、時代的にも、Green DayやOff Springが絶頂期で、「どこかでオレもトレンドに乗ろうとしていたかもしれない」。
シンプルな曲なので、「ライブでやるのが難しくて、久しくやってないかもしれない」。
(2000年の『Rock In Japan Fes.』での「春夏ロケット」。ちょっと巻き舌風に曲紹介して曲に入るところから、若くてかっこよかった。CDの音源のままに演奏している。
『リサイクル』の案件が無事に?回避されて初めてのライブイベント。変わらぬスピッツの姿に感動したっけ。紺色のつなぎに頭に真っ白なタオルのボーカルは、相方に言わせると、「あんまりロックっぽくないね」だったけど。
評論家の中には、「春夏ロケット」や「メモリーズ」をリリースしたスピッツの路線を「何か勘違いしている」と言ってた人もいたみたいだけど、貴重なチャレンジだったと信じていたファンは多かったと思う。今思えば、この曲たちがあって、本当によかった。ぜひライブでやってほしい!)
曲終わりで、「聴きながら、マイアミのトムさんのスタジオのこととか、いろいろ思い出していました」。
最後は、「トビウオ」(2007年、12thアルバム『さざなみCD』)。
こうやって激しめの曲を並べて聴いていると、「こっちがメインの音楽性なんじゃないの?」と錯覚してしまうが、「オレの声ってエッジがあんまりなくて丸めの声なんで、激しいギターロックの演奏には埋もれがち」。
実は出川哲朗の「やばいよやばいよ」みたいな声のほうがラウドロックには向いている、と。
(さりげなく真似したけど、そこに出川さん、いるの?ってな感じだったぞ)(笑)。
その点、「レコーディングではミックスのテクニック」でどうにでもできるんだけれど、「ライブはね、結構大変なときもあります」。
歪んだギターの音と人間の声の周波数帯が近いということもあり、「イヤモニになる前は、ラウドな曲では自分の声をモニターするのが結構大変だった」と。
で、この「トビウオ」は、「そういった事情からライブではあまりやっていない」。
草野「激しい曲専門のボーカリストに新しく入ってもらうのがいいかもしれないね」
(いやいや、それじゃ、スピッツではなくなってしまう。ラウドな演奏+丸めなあなたの声、というのがわれらが愛するスピッツなんだし。ね~)
2007~2008年のツアー「さざなみOTR」では、セットリストに入っているけれど。
2007年、松戸 https://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/506ba956f2eb91ae70d7c537dc525110
2007年、宇都宮 https://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/9403adca9873cf042adc923e77675865
2008年、東京 https://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/7244e4d8ab0c9dfc178c002110c3f957
2008年、横浜 https://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/42a17b3ecc0fec0a7c50458391bab5c1
2008年の東京では、本編ではなくアンコールだったな。
https://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/e04cb1bb95435aa14fdbf436c4e73c0b
2008年の郡山では、セットリストからもれていたし。
https://blog.goo.ne.jp/kakera1221/e/bd5f8f6ae46b57cc36c7e3399013171c
(この経緯って、今回の説明のような理由があったのかな。
イヤモニになった今、セットリストに「トビウオ」が復活すればいいな。
「波照間から 稚内へ♪」というスケール感だものなあ。「くたばる前に♪」とか「どでかく描いたれ♪」とかの荒々しい表現も魅力的。間奏のギターソロも快感)
特集の最後に。
今回、初期のスピッツ曲は選ばなかった。それは、アレンジやミックスがご本人からすれば、「激しくいききれていない」から。
草野「きちんと激しめにできたのは『メモリーズ』以降かな。あの曲で殻を破れたのかな」
今日は同じタイミングでレコーディングした「春夏ロケット」のほうをセレクトしたそうだ。
草野「これからも体力が続く限り、激しめナンバー、演奏していきたいと思います」(「体力が続く限り」、ついていこう!)
(今回のオンエア曲、すべて異なるアルバムからのセレクト。アルバム収録曲のスピッツなりのバランスがうかがえる。とても楽しく胸躍り、興味深い解説も楽しい1時間でした)
今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、MAOの「僕を呼んでおくれ」(1972年、デビューシングル/2006年、『SOFTROCK DRIVIN’ 美しい星』)。
(イントロは、ライブでご無沙汰の「トビウオ」で)
2006年にリリースされたオムニバスアルバム『SOFTROCK DRIVIN’』で知った曲、だそうだ。
このアルバム、「レアでいい曲が入っている」と。
この曲、「今ならもっとヒットしたんじゃないかな。ホフディランとSuchmosのいいところを足したような曲。一度聴いたら心に残ってしまう」。
この曲がリリースされた70年代前半はフォークソング全盛で、そのために注目されなかったと言われているそうだ。
そして、来週は【スコットランドのギターポップで漫遊記】。
90年代は、Teenage Fanclubをきっかけに、スコットランドのギターポップにはまっていた草野くん。
「のんびりしているようでメロディアスで、しっかりロック」は、当時スピッツが目指す音楽にも共通するものを感じていた。
ということで、特集です!
「草野さん、バンジージャンプで人生観変わりました」
(えーっ!)
ここでお知らせ。
5年目に突入している『ロック大陸漫遊記』、「いよいよというか、やっとというか番組のグッズを作ることになりました」。
(おおっ!)
第一弾ということで、「Tシャツとマグカップ」を製作中!
ロック大陸の案内人というキャラクターを草野くんが考案したそうで、「自分ではかわいいキャラが書けたような気がしているんですけど、どーかな」と。
近日、番組のHPで発表!だそうです。
(期待大!ですね)
ACIDMANの大木伸夫さん、THE YELLOW MONKEYを語っているけど、ちょこっとスピッツの名前が・・・。
http://mytyms.com/ooki-nobuo/