2018.12.23 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
草野「2018年も残りわずかとなってきました」
当番組が録音であり地域によって放送される日時が微妙に異なることから、「のこり”わずか”」とあえてぼかさざるを得ないそうだ。
(ハハ、細かいことを)
最近のスピッツは秋のイベントでライブ活動もひと段落し、今は「秘密の創作活動」とか。
(ここが微妙なんだなあ。来年のアルバムリリースに向けて・・・じゃなく、別の創作活動???)
ほぼ毎日スタジオに入っているそうで。ただし、若い頃のように徹夜の作業なんてのはなくて、正午ごろ集合して夜のご飯前には終了という、極めて「健康的」は活動状況。
なので、昔のようにレコーディングで出前、というのがなくなって、「久しぶりにお蕎麦屋さんのカレーとか食べたい」と。
「新しいスピッツ」を来年には見せてくれるということで、やっぱり早々にアルバム制作に突入ってことなのかな?
さてさて、今夜は「2018年に気になった曲で漫遊記」。
総括モードで、年末感、締めくくり感を出そうってことらしい。
2018年にリリースされたロックナンバーで、草野マサムネが気になった、あるいはよく聴いた曲をセレクト!
オンエア曲
01 ナサケモノ(スピッツ)
02 Semicircle Song(The Go! Team)
03 Future(Attractions)
04 アーケード(カネコアヤノ)
05 生活(Polly)
06 Nobody(Mitski)
07 漂流劇団(ズーカラデル)
08 Apathy(Frankie Cosmos)
09 あなたはやって来る~ディア・サンタ(小谷美紗子)
10 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲はスピッツで「ナサケモノ」。
3年前の冬の今頃に部屋で作っていた曲だそうで、「思い出しながら聴いていました」。
シンプルなサウンドとかわいい追加の効果音、じっくり聴くと、とてもせつない言葉の積み重ね。生意気な言い方をすれば、リスナーが力を抜いて聴ける、「こういうのを佳曲っていうのかな」なんて。好きな曲だ。
最初の曲は、「イングランド ブライトン出身の鬼才、イアン・バートンのバンドユニット」The Go! Teamの「Semicircle Song」(2018年、5th『Semcircle』)。
去年までは聴いてなかったそうだけど、今年リリースされたこのアルバムがツボで、ブラスバンドやスティールパンとかの音が渾然一体となっていて、「すごく楽しい。春ごろに聴いて元気づけられた」と。
今でも聴くそうで、何年かのちにこのアルバムやこの曲を聴いて、2018年ってこんな年だったなと思えるかも、ということで、「オレの中では2018年のテーマソングかも」と。
MVも万華鏡っぽい映像から始まって、遊園地みたいな無邪気な楽しさ。歌詞の前向きなメッセージはそのまま受け止めていいんですよね?
The Go! Team - Semicircle Song
次は、草野氏地元福岡のバンド、Attractionsの「Future」(2018年、1st『Distance』)。
最初は地元福岡のバンドということで注目したけれど、そういうこととは関係なく、
「曲のクオリティが高い。ボーカルの声がいい。いつかライブを見たい」と。
ダンサブルな曲が多い中で、ロックなアプローチの曲「Future」をセレクト。
ココでも、強く強く推しています!
そして、カネコアヤノさんの「アーケード」(2018年、3rd『祝祭』)。
横浜出身のシンガーソングライター。
独特の世界がずっと気になっていて、今年の新木場サンセットに出てもらったら、
「想像以上にロックで、カッコいいステージだった。スピッツのギタリスト、三輪テツヤ氏も『はまった』と言ってた。これからの展開が楽しみ」
と。
新木場サンセットで、「独特の世界」、味わえました(ココ)。
カネコ商店(アヤノさんのスタッフ名称)がこんなふうに。
https://twitter.com/kanekoayanoinfo/status/1076832581444788229?s=11
次は、Pollyの「生活」(2018年、1st『Clean Clean Clean』)。
宇都宮出身の4ピースバンド。
草野「いわゆるシューゲイザーとカテゴライズされる音楽性。けれどそういう音楽は日本語との相性が微妙だったりする」
ただし、Pollyにはそういう違和感がなく、「ある程度キャッチーな仕上がりになっているのがスゴイな」と。
いわゆる「懐古的なシューゲイザーのバンドではなく、新しいシューゲイザーサウンドを提示してくれている」。
Pollyのオフィシャルサイトはコチラ。
Pollyのフロントマン、越雲さんがブログで、このアルバムの曲たちをシンプルな文で語っています(コチラ)。
そして、番組のオンエアを聴いていたのかもしれない越雲さんが・・・。
https://twitter.com/polly__jp/status/1076826489075621888?s=11
メッセージコーナー。
「どんなときに冬が来たと感じる?」
草野君は、「12月後半くらいになって、鼻に入ってくる気が冷たいな、と感じたとき」「イチョウの黄色い葉っぱが落ち始めたとき」、ここ10年くらいは、「肌が乾燥して粉吹いてきて、保湿のオイルとか必要?と感じたとき」なんかに感じるらしい。
自宅近くにときどき「石焼イモ~」の軽トラックがやってくるので、その声をきくと、「ああ、今年も・・・」とか思うなあ。あれ、でも今年はまだ来てないかもしれない。あ、これはワタシのことです、すみません。
そして、次は、日本生まれ、NY在住のソロユニット、Mitskiさんの「Nobody」(2018年、5th『Be the Cowboy』)。
音楽活動はすでに5年くらいのようだけれど、今年になって気になり始めたそうで、「ジャンル分けできない多才なソングライター。どの曲も耳に残るメロディー」。
そういうのを「ミュージシャン界隈では『フックのあるメロディー』と言う」んだそうだ。
草野「部屋で聴いていた記憶がある。声もすてき」
広がりを感じさせる深い優しい声。
解説などを読むと、すでに世界で期待されている逸材という印象だ。
このMVは、なかなか刺激的でちょっと怖い。
Mitski - Nobody (Official Video)
そして、ズーカラデルの「漂流劇団」(2018年、2ndミニアルバム『夢が醒めたら』)。
「zoo(動物園)から出る」がバンド名の由来だそうだ。
草野くん自身は去年「アニー」を聴いて気になっていて、今年の新木場サンセットにオファー・・・ということ。
カネコアヤノさん同様、このバンドも新木場サンセットで本当にステキだった。
「アニー」を最後に演奏してくれたんだけれど、それがとても印象的だった。「アニー」のサビは何度聴いてもキュンキュンしてしまうおばさんです(笑)。
ズーカラデル 「アニー」Music Video
札幌出身の3ピースバンド。
「3人バンドというのが好きですね! シンプルゆえに強いサウンド。これからがとっても楽しみな三人組です」
「メロディーがいい!」
ホント。
この新譜も含めて、この秋、私もよく聴いていた。新木場サンセットでのうれしい出会い。
荒削りのようでいて、繊細な疾走感,というか、未知への不敵な怖れ、というか、矛盾した魅力を感じる。
新曲として演奏してくれた「漂流劇団」もすごく盛り上がった記憶がある。
オフィシャルサイトはコチラ。
最後は、Frankie Cosmosの「Apathy」(2018年、3rd『Vessel』)。
Frankie Cosmosは、グレタ・クラインという方のソロユニット。
草野「アナログなバンドサウンド。90年代のインディーロックを彷彿とさせる懐かしさ、安心感」
グレタ・クラインは女優フィービー・ケイツの娘ということで、
「アラフィフ男にはびっくりなんですけど・・・」と。
そうだ、フィービー・ケイツか、ブルック・シールズか、とか言ってなかったか?
草野氏自身は、古い音源を掘り起こすほうが好きらしい。
とくに昨今は、打ち込みじゃない生のサウンドの曲と出会うのが難しい時代だけれど、
「ところがどっこい、新しい、ロックでおもしろい人たちが出てきそう。そう考えると来年も楽しみ。つねにアンテナをはっていたい」
と、番組DJとして?も力強い言葉で締め!でした。
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナーは、小谷美紗子さんで「あなたはやって来る~ディア・サンタ」(1997年、11thシングル)。
「小谷さんはバリバリ現役だし、この曲も埋もれてないかもしれないけど、数あるクリスマスソングの中で、いちばん好きかもしんないから」ということで。
「『罪深い人にもあなたはやってくる』という歌詞を美しいJポップにのせることに強いロック魂を感じて、最初聴いたときには鳥肌が・・・」と。
そういえば、この曲が好き、という女の子(今では「女性」だけど)がいたなあ。
いろいろなクリスマスがそれぞれの思い出にある。華やかでいて、どこか寂しさも感じさせる、年の瀬のイベントということで、なんとなく静かにおくりたい心境になる。
そして来週は、お待たせしました!「タイトルに男性名が入ったロックナンバーで漫遊記」。
女性名が入った曲は「シェリー」とか「レイラ」とかたくさんあるけれど、「男性名も結構リクエストいただいたので」と。
これも楽しみだなあ。
ということで・・・。
浮かれることもなく・・・、堅実的な今夜のワタシでした!