隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

地元に来てくれ!-スピッツ「醒めない」ツアー 岐阜-

2016年12月01日 20時08分08秒 | ライブリポート(スピッツ)

2016.11.28
SPITZ JAMBOREE TOUR2016 "醒めない"
at 長良川国際会議場メインホール

 「醒めない」ツアーは2度目です。前回はツアー最初の前橋。あれからもう3か月近い時間が流れた。
 もうあきらめて、次のツアーのことなどを想像していたけれど、友人からのお誘いで、縁があって岐阜のライブに参加。地元のファンの方が「待ちに待ったスピッツライブ!」で大盛り上がりの中に加えていただきました。
 前回の「醒めない」レポはココに。今読み返してしまったんだけど(これはすべきではなかった・・・)、思いがけないことが書いてあったり、「ああ、そうそう、おんなじ!」と相づちをうったり。そんな感じ。
 
 早朝に出発して諸々めぐったあと、夕暮れの長良川の横を歩いて会場の裏に到着。あれから3か月、日の入りが一年で最も早い季節になっていました。

セットリスト
  01  みなと
  02  恋する凡人
  03  日曜日
  04  運命の人
  05  コメット
  06  チェリー
  07  ビギナー
  08  アカネ
  09  グリーン
  10  子グマ子グマ
  11  バニーガール
  12  ヒビスクス
  13  モニャモニャ
  14  ロビンソン
  15  楓
  16  醒めない
  17  けもの道
  18  トンガリ'95
  19  ハチの針

  20  8823
  21  こんにちは
 ENCORE
  22  魔法のコトバ
  23  ナサケモノ

  24  野生のポルカ 

 群馬のときと異なるのは、「空も飛べるはず」→「チェリー」、「スパイダー」→「ハチの針」、アンコールで「スターゲイザー」→「魔法のコトバ」でしょうか。
 「19曲目!」と騒ぎになっていたのは、「ハチの針」のライブ初披露だったのですね。


■ 前橋で気づかずに今回印象的だったこと
 「SUGINAMI MELODY」のSEがすごくなじんでいて、会場が一気に高まって、あるいはいい空気の中で盛り上がる。そしてメンバーの登場。登場の仕方は相変わらずなんだけれど(笑)、SEに助けられて、こちらの気持ちもゆっくり高まる。
 余談ですが、「SUGINAMI MELODY」は特定のエリアをタイトルで限定しながらも(でも、あえてアルファベット、というところで、現実のようで、そうではない場所を歌っているようにも聞こえる)、誰にも懐かしさを感じさせてくれる郷愁あふれる楽曲だ。
 この曲は大好きだけれど、なかなかライブでは聴けないから、ぜひぜひいつか(と、群馬のレポでも書いていました)。

 「みなと」のサビで、ボーカルに白い光があたるところ。なんだか神聖な感じさえして見入ってしまった。

 「ハチの針」は、大人な色気さえ漂う演奏とバックの映像。イントロのギターがかっこいい。
 ボーカルの歌唱もいつもと違ってセクシーな、ちょっと退廃な雰囲気を漂わせる。「凄いよ 泳げるの?ハニー♪」のところはかなり深く「ドキッ」が突き刺さります。ハイトーンが売りの男だけど、実は低音が至極魅力だったりする。それを再確認できる貴重な新曲。

 席は前のときのほうがずっとよかったけれど、でも今回は20列目くらいで少し高いところからステージを見渡せて、遠からず近からずの、そういう意味では「なかなかいい席」。
 﨑ちゃんのエンディングのドラミング!を思う存分に楽しみました! 右に左に腕を交差させて、「ヤンチャな男の子」みたいに暴れる﨑ちゃんを堪能(笑)。いやいや、かっこよかったです。
 「トンガリ'95」と、もう一曲、アルバム『醒めない』からの曲なんだけど、それが何だったか・・・。「グリーン」かなあ。頼りない記憶力だ。でも、そのときの﨑ちゃんの暴れっぷりは脳裏に焼きついて離れません!

 「恋する凡人」のあとに続く「日曜日」。「恋する凡人」はアルバム『とげまる』収録で、最近のスピッツのロックっぽい作品と言っていいと思うのだけれど、そのあとに続いても、まったく「幼さ」を感じさせない。もちろん楽曲として、アレンジ面などで、新たな武器を次々に身につけてきたバンドが今作り出すものとは異なるレベルのものではあるんだろう。演奏する彼らの精神的な幼さが「日曜日」の魅力であり、きっとそれはもう再現できないんだろう。だけど、うまく言えないけれど、熱みたいなものは途切れることなくつながって、「恋する凡人」に負けない現実感とともに「日曜日」が聴こえてくる。それがすごく感動的だったな。
 あ、いろいろつまんない言葉を並べましたが、理屈じゃなくて感覚です。

 「バニーガール」の「Only you の合図で~♪」で客席を指さすボーカル。え、こんなポーズが決まるほどかっこよかったっけ?と見直しました、マジで。
 スピッツのボーカルをあんまり「カッコいい」とか思ったことはないのですが(いえいえ、好きなんですけどね、でも私の個人的な「カッコいい」定義にはあまり当てはまらなくて(笑))。
 「指さし」もチョイ照れが入ったりするとなんとなく恥ずかしくて目をそらしたりしちゃうんですけど、今回は刺されました(笑)。
 「バニーガール」はメンバーそれぞれにステキだったな。
 この曲は『インディゴ地平線』リリース時からライブで映える印象だったけれど、それがいまだに衰えず、ボーカルまでカッコよく見せてくれる・・・。ひと言でいえば、「かわいい曲」、それにつきます。

 「運命の人」「ビギナー」など、これまでの曲が力強く響く。演奏の安定は今に始まったことではないかもしれないけれど、「ビギナー」はとくに、言葉でグダグダ説明するのではない「メッセージ」が迫ってくる。ボーカルの声にさえ、心地よい「力」がこもる。きれいな高音+力強い歌唱・・・、感動してしまった! 

 新曲に合わせたお客さんたちのパフォーマンス的なフリがすでに完璧に浸透している・・・、スゴイ。「子グマ~ 子グマ~」のときの腕の振り上げとか。余談ですけど、客席からの歓声や「マサムネさ~ん!」「﨑ちゃ~ん!」も、途切れることなく続いて、会場の熱さにも圧倒されました。こういうところ、ブレイク時よりスゴイ?

 説明はできないのだけれど、ステージバックの映像と照明の美しさ、展開の妙には今回も目を奪われた。そっちに見とれて、メンバーの演奏姿を見逃したところも多々あったようにさえ思う。

 もっといろいろあったんだけれど・・・。
 とにかく、50歳を目前にした大人バンドが、その安定やキャリアより、はじけたりアピールしたりチャレンジしたり・・・そんな初々しささえ感じさせてくれる、そういうパフォーマンスを見せてくれたことに、こちらの心も震えました。
 次の階段を確実にのぼるであろう彼らに、私はきっと迷わずについていくんだろうな、と、帰り道、川沿いの真っ暗な道を小走りに進みながら、うれしく自覚したのです。

 それにしても、地元のみなさんの「よく来てくれました! 感動!」の空気がハンパじゃなかった。ステキだったです。
 私は何回かしか「地元ライブ」を経験していないので、また来てほしいなあ。東京と言っても、NKHホールとかZepp Tokyoでは「地元感」は味わえないんですよね(・・・とわがままな望み)。



          


 記憶している限りのMCを。
 いつも書いているのですが、あくまで自信のない記憶に頼っているので、雰囲気だけくみ取ってください(「  」内の言葉も正確ではないので)。順番とか構成も、都合よく変えちゃってます(というか、順番なんて覚えていないので)。
 そこは興味ないという方は、ここまで読んでくださってありがとうございました!

 そうそう、MCといえば、
 マサムネ「こんなダラダラとしたバンドですが・・・」
 田村「ダラダラな『MC』ね」
 マサムネ「・・ダラダラなMCが魅力なバンドですが・・・」
 テツヤ「言っちゃったね、魅力って・・・」
 ここで、マサムネくんはちょっと言葉につまって。表情は見えなかったけれど、自分の発言に少し戸惑っていたのかも(笑)。
 そんな「ダラダラが魅力なMC」を思い出せる範囲で・・・。

★コンシーラーと「アットノン」話
 ここは6年ぶり、というスピッツ。
 マ「前回の『小さな生き物』のツアーのとき、ここは改装中だったんですよ」
 会場に微妙な空気。
 マ「え、違う? 改装中じゃない?」(ちょっと戸惑って)
 テ「え、そうだよ、そうだよ。そう言ってたもん」
 とりあえず「改装中だった」というところで落ち着いて。
 
 この夏で結成29周年。会場から「おめでとう!」の拍手。
 マ「アルバムリリースでTVにも出て。驚かしちゃおうかなって出だしを・・・」(笑)
 テ「余裕じゃ~ん」
 マ「デジタル放送だし、40過ぎてTVに出るのは難しい。お肌・・・がね」
 Mステのときは、目の下の吹き出物をコンシーラーで隠してもらったりして、「そのことしか記憶にない」。
 テ「そのとき(コンシーラーで隠してもらっているとき)、出だし、変えちゃおうかなって考えたんだね」(笑)
 結局、あんまり隠れなかったようで、その後、「小林製薬のアットノン」できれいになったのはいいけど、
 マ「あとで説明書読んだら『顔に使っちゃいけない』って」
 最近、また新たな吹き出物がそのとなりにできたので、またアットノンのお世話になっているとか、これからお世話になるとか・・・。
 ホ~ント「ダラダラなロックバンド」じゃなかった、「ダラダラなMCが魅力?のロックバンド」だ。

★「好きだからね」
 Mステ話は今回もあちこちで。
 お隣のアイドルに体がつかないように、テツヤのほうに体を寄せるボーカル・・・。
 テ「やけに寄ってくるなあと思ったよ」
 マ「好きだからね」
 唐突な?愛情表現に、さすがのテツヤ氏からは言葉はなく、会場から「ヒュ~」という声。

 﨑ちゃんはアンコールのときに、
 﨑「これ、初めて話すんだけどね」
 とMステでのエピソード。ナオト(・インティライミ)さんがマサムネ出だしミスのときのエンディングで、
 「驚いちゃったね~。ずっと歌い続けたらどーなるのかと思った」
 と﨑ちゃんに言ったとか。
 マ「それは初めてきいた」
 メンバーはよく言っているけど、ナオトさんは初対面の人にも自然に話しかけることができて、それがちっとも馴れ馴れしくなくて、マ「コミュニケーション能力がハンパない」そうだ。

 Mステのとき、マサムネの反対側でやっぱり隣のアイドル(きゃりーぱみゅぱみゅさん)のふわふわ衣装に気を使っていたという﨑ちゃん。
 﨑「AKBとかはメンバーの座る場所がちゃんと決まっていて」と一般観覧者のようにしゃべってくれる。
 﨑「セットの転換とか見てるとおもしろいよね~」
 﨑ちゃんはいつも三代目J Soul Brothersの話をするけれど(よほど好きなのか、印象的なんだろうな)、今回も。本番始まる前に体のあちこちを掌で叩いて気合を入れているようすを再現しつつ、「カッコいい、自分もいつかやってみたい」って(笑)。
 そのあたり、崎ちゃん+マサムネのやりとりは、素人のそれだったな。

★ エゴサーチの話
 レコード大賞優秀アルバム賞の話。
 マサムネくんは夕方になって、「主婦のお友達」からメールをもらったと。
 テツヤくんは、双子のお姉さんから「テッちゃん、おねでとう!」って。
 マ「『レコ大 スピッツ』でエゴサしたら、『年末、スピッツをTVで見られる』って。TV、出ないから」
 テ「え、もう言っちゃっていいの?」
 マ「出ない、出ない(笑)」
 力説していました。

 初めてのエゴサーチは、前回のツアーのパンフの撮影の旅のとき(愛知県庁 or 名古屋市役所を出発して、岐阜~金沢のコース)らしい。
 「みのばんば」というお店で昼食をとっていたら、こちらをチラチラ見ている人が・・・。
 マ「気づかれちゃったかなあ、と思って、『スピッツ みのばんば』でエゴサーチしてみたら、『今スピッツがみのばんばにいる!』って」(笑)
 それ以来、エゴサーチは怖くてしなかったそうです。

★「シン・ゴジラ」
 博多の道路陥没。あのあたりはマサムネくんのよく行っていたちゃんぽんのお店があって、自転車で通っていたそうだ。
 マ「自転車で通っているときに陥没したら怖いだろうなと想像してたら、メンバーが『シン・ゴジラだ! シン・ゴジラだ!』って」
 テ「作り直しているところね(修復のことか?)」
 マサムネくんはまだ映画を見ていなくて、「悔しいから観に行った」そうだ。
 マ「3Dじゃなく、MX4Dで観たの」
 MX4Dでは、実際に風を感じたり、飛んでくる水を感じたりするらしい。
 マ「水を、こう、よけたりしながら」
 テ「そういうとき、マサムネはオレらが聞いたこともないような声を出すんでしょ」
 一瞬の沈黙・・・。言われたマサムネは笑っていたんだろうか??
 マ「歯を食いしばってた」
 そのあと、話題作を続けて観ちゃおうてことで「君の名は」も。
 マ「そのときはMX4Dじゃないのに風を感じたからすごいなあ、と思ったけど、単に空調のそばにいたから、でした」
 というオチ。

★「個人名、出すなよ~」
 マ「ベテランの歌手の人で、ためて歌う人っているよね~」
 いるいる、昔と歌い方違っちゃっている人。
 テ「個人名、言うなよ」(笑)
 そこで、スピッツのボーカルは「チェリー」に挑戦。なんか、「ためる」というより、感情豊かに?歌い上げて会場を盛り上げる。「チェリー」が別の歌になってる・・・。
 テ「それって、リズムとか全然違うじゃん」
 マ「スピッツの歌は、ためて歌えないんだよね。でもカラオケとかで谷村新司を歌うときはためて歌うけどね」
 テ「あ~あ、個人名、言っちゃった~。みんなツイッターとかで言うなよ~(笑)」
 そこでおもむろに、マ「でも谷村さんはアリスのときから、そういう歌い方だから」と弁解してみせる(笑)。

★「子モニャ」がいません
 今回のステージ上のセットには「醒めない感」がないから、田村くんは子モニャでそれを演出していたらしい。
 でもなぜか長良川では、ステージ上に子モニャの姿がない。「ある事情」らしい。
 マ「子モニャは一点モノだからね」
 田「一点モノって・・・(苦笑)
 で、田村くんのうしろには「モニャモニャ」が鎮座している(私には見えなかったけど)。
 田「子モニャだったら、一緒にしゃべれるんだけど」
 マ「いっこく堂さんばりにね」
 田「・・・子モニャがしゃべってんだって。だけど、モニャモニャは寝てるからね(笑)」
 たしかに、モニャモニャはずっと目をつぶっている。
 お客さんが「起こして〜!」と叫ぶ。
 田「なに、オレに魔法を使えと?」
 マ「手芸店にさ、売ってるじゃん、ビー玉とかいろいろ。それを埋め込む・・・」
 田「虐待になるからねっ!」

★ 黄色いコート
 前に長良川に来たときは、
 クージー「田村くんはひとりで電車で来たんだけど、そのとき黄色いコートを着てた」
 マ「黄色? それはまた派手だね」
 ク「そしたらマサムネが、黄色いはハチが寄ってくるから危険、って言ったのを覚えてる」
 マサムネが言うには、スズメバチは黒いものに近寄るけれど、ミツバチとかは黄色だとか。
 マ「昔、あんまり(ミルバチが)かわいいから手でつかもうとして、何度も刺された」
 ク「『醒めない』じゃなくて『懲りない』だね」
 ウマイ!

★二階席の中央に一人
 前日の名古屋でSHISHAMOのライブに行った田村くん。
 Zeppの二階最前列をとってくれたらしいんだけれど、ライブが始まっても関係者席は遅れてくるし、ずっと彼一人だけだったとか。
 タオルを回す練習をメンバーの掛け声でやるとき、最前列一人ではさすがに恥ずかしくて、ちょっと深く座って顔が見えないようにして腕を回した話(笑)。
 このとき、うしろの﨑ちゃんがスティックを持って、「ドラムの音ほしいなら、いつでもOKよ」のスタイバイしているのが見えて、ほほえましかったな。
 田村くんはツアー先でも積極的にほかのバンドのライブに出かけたりして、本当にアクティブ!

 それに対してテツヤくんは、ツアー先で一緒になったら毎回SHISHAMOのライブに訪れて自撮りしまくって、「あの人、また来てるよ」と言われるおじさんになってほしい、と言っていました。

★「踊らなくていいの?」
 Mステとかで踊るアイドルやEXILE系を見ると、「オレたちは踊らなくていいの?」と思うらしい、意味不明なボーカル。
 それに対して、
 テ「マサムネが曲の間奏で玉乗りで登場するのはどう?」
 マ「でも転んだりしたら危ないよ」
 テ「大丈夫だよ。オレと田村が支えるから」
 と、これまた優しい発言(笑)。

 テツヤくんは、マサムネが「しゃべりすぎたから水を飲む」とマイクから離れたとき、
 「し~。これを『羊たちの沈黙』と言う」(笑)

★ 30周年を記念して新メンバー?
 ・・・を入れる?って。
 「若手のイケメンで、でも背はオレたちより低い」
 「え、それじゃ、子どもじゃないの?」
 「8時以降はライブできない?」
 なんて話も・・・。
 
  
 ・・・と、こんな感じでしょうか。
 バンドのダラダラMC以上にひどい「だらだらレポ」ですみません。
 今年最後のスピッツライブレポ。
 またまた最後まで読んでくださってありがとうございました。
 
 ステージ上でいつものように深くお辞儀をしてくれたギタリスト、演奏中何度も客席を指さして笑ってくれたベーシスト、笑顔と激しいスティックさばきの両方でみんなを興奮させたドラマー、変わらぬ容姿で、でもなんだかいちだんと艶っぽくなった声を聴かせてくれたボーカル・・・。
 ひと言で「30周年」と言っても、それはやっぱり「奇跡」の月日。その奇跡がこれからも続いていきますように!


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