2021.04.18
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
草野「スピッツ30周年ということでワチャワチャしていましたが、それもようやく落ち着いてきました」
これは毎年できるんじゃない?などと話していたそうで、「そうすると来年は、『スピッツ、3rdアルバム「惑星のかけら」リリース30周年』とか?」。
草野「永遠に『30周年』ができてしまうのでは?ということを冗談で話していました!」(笑)
(いや、やってくれてもかまわないけど・・・)
そして今回は、【もっと売れると思ってたバンドで漫遊記】。
草野「まさかこれは売れないよね、と思ってたバンドがバカ売れしたりね、これは売れるんじゃない?と思ってたらそうでもなかったり・・・。なかなか思うようにはいかないのが世の常」
今日は「もっと売れてもよかったのでは?」というのを「草野目線でセレクトしてお届けします」。
オンエア曲
01 裸のままで(スピッツ)
02 Antmusic(Adam & The Ants)
03 A Selection(Fishbone)
04 Calling All The Heroes(It Bites)
05 Under the God(Tin Machine)
06 New Thing(Enuff Z'Nuff)
07 The Awakening(Screaming Maldini)
08 バラ色の人生(Gen)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツの「裸のままで」(1993年、6thシングル/4thアルバム『Crispy!』)。
売れなかった初期3枚のアルバム。「そもそも売れようという意志もあまりなかったんですけど。事務所も自由にやらせてくれたし」。
でも、「そろそろ売れたいかなと思って一念発起してつくった」のが「裸のままで」。
草野「これは売れんじゃない?と思ってリリースしたけど、やっぱり売れなかった」
そんな曲です!
(どうしても、「ビデオクリップ」が頭に浮かんできちゃう。必死だった? 初期3枚を違和感なく聴いていたこちらとしては、やっぱりちょっとびっくりした楽曲でした)
最初の曲は、「1980年前後に活躍した」、Adam & The Antsの「Antmusic」(1980年、3rdシングル/2ndアルバム『Kings of The Wild Frontier アダムの王国』)。
草野少年がロック大陸に上陸した頃、「『ミュージック・ライフ』で結構推していたバンド」。表紙を飾ったりもしていたそうです。
時期としては、パンク、ニューウェーブとニューロマンティックの狭間。「ニューロマンティックの元祖」とも呼ばれている。
草野「アダムさんもかなりイケメンで、海賊っぽいファッションもかっこよかった。あれは、ビビアン・ウエストウッドのデザイン(ココ)とか。
音楽的にもファッション的にもキャラがわかりやすくて、「くるぞ! くるぞ!」と思っていたが、いつの間にか、「あれ? Adam & The Antsって今何してんの?」という感じになっていたとか。
アルバムはイギリスで10週連続1位になったり、Adam Antはソロになってからもヒットを飛ばしたので「ちゃんと売れたんだけど、オレの印象としては、もっと売れると思ってたのにな~」。
こんなバンドです。
Adam & The Ants - Kings of the Wild Frontier
そして次は、Fishboneの「A Selection」(1986年、1stアルバム『In Your Face』)。
田村くんゲストの回(ココ)でも流れました。
草野「80年代後半、バンドマンの間ではすごい人気でした」
田村くんとインクスティックでのライブに行ったときに「メチャメチャ盛り上がった」ことは、二人で語っていましたね。
「ロックとパンクとスカを混ぜ合わせたミクスチャーロックの元祖」のようなバンドだった!
レッド・ホット・チリ・ペッパーズやレニー・クラヴィッツのように「ドカンと売れて、武道館やアリーナで来日公演するようなスターバンド」になるのかな、と思ったけれど、そこまではいかなかった、と。
草野「オレも、その後はそこまで熱心なリスナーというわけではなかったので、えらそうなことは言えないんですけど」
(Fishbone好きのおじさま1名、知っています。元気にしてるかなあ・・・)
次は、「80年代にちょっと話題になったニュータイプのプログレッシブロックのバンド」、It Bitesの「Calling All The Heroes」(1986年、2ndシングル)。
「また田村がらみの話」・・・(80年代後半は一緒に音楽を体験していたんだろうな)
ゲーム機もあって入り浸っていた田村宅。そこで毎月買っていた雑誌『Player』で推していたのがこのバンド。
シングルが突然全英6位、ルックスもイケてる! 「ジェネシスやエイジアの次はこのバンドかなと思っていた」。ところが、「本人たちは売れ線を狙っていたわけではなかったのか」、次の曲から尺の長い曲になって、マジなプログレロックへの方向へ。
草野「それはそれで、自分たちのやりたいことを貫いたということですばらしいと思うんですが」
(80年代は私の中の洋楽史の空白期にあたるので、とっても新鮮です)
It Bites Calling All The Heroes
次は、Tin Machineの「Under the God」(1989年、1stアルバム『Tin Machine』)。
デヴィッド・ボウイが「Let’s Dance」以降、路線を少しハードなロックに移行しようとしたであろうときに結成したバンド。
1stアルバムはそこそこ売れたし、「オレみたいなグラムロック時代のデヴィッド・ボウイが好きなファンはメチャメチャ期待していた」。
でも当時、「デヴィッド・ボウイさんにロックらしいロックを求めていた人は少なかったのかな」。
草野「現在は彼のキャリアの中で黒歴史みたいになっていますが、でもカッコいいんで、ぜひ聴いてみてください」
(ベタにかっこいいですけどね。いい声だ~)
アルバムジャケット。なんの変哲もないけど、かっこいいです。
メッセージコーナー。
大学でトルコ語を専攻している方から、「トルコの音楽をどこから手をつけようかと思っていた」ので、ありがたい特集だったそうです。「喜んでくださる人が多かったようで、うれしかった」と。
また特集を組もうと、すでにオンエアリストを作っている、と。
(自分の歩みではなかなか出会えない音楽に触れることができるのは、とてもうれしい」
次は、Enuff Z'Nuffの「New Thing」(1989年、デビューアルバム『Enuff Z'Nuff』)。
草野くんが上京してから、テレビの深夜番組で、ガンズ・アンド・ローゼズとともに「期待のアメリカ新人バンド!」として紹介されていた。
どちらもカッコよかったけれど、「どっちかっていうと、オレとしてはこのEnuff Z'Nuffのほうが好みでした」。
草野「その後、ガンズはあれよあれよという間に大人気バンドになっていったけど、Enuff Z'Nuffのほうは売れずに、なんとなく忘れちゃってました」
その後、時代に合わせるように、ポップメタルからオルタナ路線に行ったり紆余曲折ありつつ、今も活動中。
草野「今日のこの曲はすごくフックがあって、もっと聴かれてもいいなと思います」
(パワーポップ指向という評があるだけあって、メロディーが結構強いし、初期のビートルズなどもちょこっと彷彿させる)
これもデビューアルバムから。
Fly High Michelle | Enuff Z'Nuff | New 16:9 Reformat
最後は、「やや最近のバンド」、Screaming Maldiniの「The Awakening」(2014年、1stアルバム『Screaming Maldini』)。
CDショップの視聴コーナーで見つけてCDを買ったバンド。当時タワレコで推していた。
「キャッチーだし、オシャレだけど、ひねくれ感もあって、これは結構ドカンと行くのでは?」と思ったそうだ。でも、「アルバム2枚出して解散・・・」。
その後3つに分かれて活動中らしいが、「このScreaming Maldiniは、ライブを見たかったなー!というバンドですね」
来日してるんですね~。
Soweto (live at the O-Nest, Tokyo) - Screaming Maldini
(おお、気持ちのいいライブですね)
特集の最後に。
草野「これ、いつも言ってるんですけど、売れる売れないは『運』も大きい」
Enuff Z'Nuffが大スターで、ガンズが「ああ、いたよね~、売れなかったよね~」というパラレルワールドがあったかもしれない、と。
「スピッツ、あ~、アルバム3枚で解散したよね。そんなバンド知ってるなんてマニアックだよね」なんてパラレルな世界もあるかもしれないわけで。
草野「だから、大ヒットはしなくてもすばらしい曲というのはたくさん埋もれていて、その宝探しは一生の趣味にしたい」
(いい言葉だなあ)
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(「冷たい頬」のイントロで)
曲は、Genの「バラ色の人生」(1990年、メジャーデビューシングル)。
ここも今日のテーマに沿って。
Genはイカ天でキングになったバンド。
同じ時期、スピッツは小さなライブハウスで地味にやっていたので、「Genを見て、すごいバンドが出てきたな、と仰ぎ見ていた」。
草野「ボーカルの源さんの歌声はすごくエモーションで、当時のバンドブームの中で、ここまでのシンガーはいなかった」
(誰かの声に似ている・・・)
出てきた時期が早かったのかな? 今こういう人が出てきたらドカンといったのでは?と。
草野「そのころは、ビジュアルのインパクトのあるバンドとか、スタイリッシュなバブリーな匂いが残っている人のほうが人気だった気がする」
この曲の音源を入手するのは難しかったそうです。
そして来週は、「自らスピッツ曲を選んで漫遊記」。
(ええーっ!)
スピッツ特集というのはあえてやらなかったけど、「そろそろいいかな」。
この前のMステで、あいみょん、adieu、sumikaの片岡くんが「スピッツの推し曲5曲」を選んでいたが、「歌い手本人が選んだらこうなりました~」というのをやってくれるそうです。
(いやいや、こんなの聴いていいんだろうか。ドキドキ)
そして、「草野さ~ん、私、いまだにポケ森の住人です」
あいみょんとの「14歳のプレイリスト」は、ゆっくりradikoで聴こう。
★山形と田中邦衛さん
https://bunshun.jp/articles/-/44913
荒井幸博さんと出会い、そこから山形とのつながりが生まれ、羨ましいくらいの時間が生まれていたんだな。
心地よい追悼文です。
★道筋が定まっていない不安
聖火リレーのこんな記事を目にする。
テレビのニュースで報道されないのは、オリンピックへの思惑? 電通への忖度?
https://www.news-postseven.com/archives/20210417_1652183.html?DETAIL&from=imagepage
三回目の緊急事態宣言は効果を発揮するのか?
対策がすべて遅かったり、中途半端だったり、どうしてこういうことになるんだ。
文句ばかりじゃなく、できることはやっていこうと、それだけを考えて最近は暮らしていたけれど、それもそろそろ空しくなってきた。
ワクチン接種が始まれば・・・という気持ちで昨年の年末くらいまでは望みをつなげていたけれど、最近はへこむばかり。医療従事者もまだまだだと言う。
でも、気持ちとしては、どうにか一日も早く押さえつけたい。
そんな中、こんなありさまの地球で、スポーツの祭典は可能なのか? 開催すればOKなのか?
誰も明確な回答を出さないまま、中身のない「必ずやります」だけが亡霊みたいにフラフラと目の前を歩いていく。