☆映画の旅の途中☆

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『日本のいちばん長い日』(1967)

2015年04月26日 | 邦画(クラシック)
『日本のいちばん長い日』(1967)

監督 岡本喜八
脚本 橋本忍
商品の詳細
出演: 三船敏郎, 加山雄三, 黒沢年男, 小林桂樹, 宮口精二,笠智衆,志村喬

【作品概要】
大宅壮一の名で発表されたノンフィクション『日本のいちばん長い日』[1](文藝春秋、初版1965年)を、東宝創立35周年記念作品のひとつとして映画化。昭和天皇や閣僚たちが御前会議において降伏を決定した1945年(昭和20年)8月14日の正午から、国民に対してラジオ(日本放送協会)の玉音放送を通じてポツダム宣言の受諾を知らせる8月15日正午までの24時間を描いている。(Wikipediaより抜粋)

【感想レビュー】
圧巻です

笠智衆さんの作品を観れるだけ観ようという事で借りたのですが…。
そうか、三船敏郎さんが主役なのかな。いちいち存在感のある役者さんが出てきます。スター揃いの映画です
『七人の侍』に出てくる俳優さん達が沢山ですから
主だった役以外の登場人物の数も多いし、役のセクションも多いので、またさらに登場人物が多くなり…という感じでしたが、そこも分かりやすくて観やすかったです

8月14日から15日かけての、特にいちばん長い日の、ジリジリと時間が経つ感じが、それぞれの立場で丹念に描かれています。
陸軍大臣の阿南惟幾(三船敏郎さん)が署名をして、最後に鈴木総理(笠智衆)の部屋に挨拶に来る場面。そして部屋を出る陸軍大臣を見送る鈴木総理の背中…。もうそのシーンは片時も目が離せない。

陸軍大臣が暇乞いに来た事を悟りながらも、その覚悟を静かに見送るという…その時代の責任の取り方を改めて思い知らされるし、その空気感が臨場感があって胸を突かれます。。。

笠智衆さんの表情がまた…

陸軍大臣の切腹のシーンも凄すぎた…。

戦争というものは、結局は会議室で始まり会議室で終わるという印象を持つが、改めて最前線との温度差を感じずつにはいられない。実際に会議で見解が纏まらずに足踏み状態のまま時間だけが過ぎていく中で、多くの人が命を落としたわけなので…。

こういった事を、実際に戦争を体験してきた役者陣が演じるのだから、今の戦争映画とは一線を画すると思う。

凄かったなぁ…。

それにしても、宮口精二さんって他の作品でもしばらくしてから、あれ!?この役を演じてるの宮口精二さん!?ってなるので、今でいうカメレオン俳優的なかんじだったのかしらん…