☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『禁じられた歌声』(2014)

2016年01月23日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『禁じられた歌声』(2014)

監督:アブデラマン・シサコ/出演:イブラヒム・アメド・アカ・ピノ、アベル・ジャフリ、トゥルゥ・キキ
2014年/フランス・モーリタニア映画/97分/DCP/配給:レスペ

【作品概要】
西アフリカ・マリ共和国のティンブクトゥで、少女トヤは、父キダン、母のサティマ、牛飼いの孤児イサンとつつましくも幸せな生活を送っていた。しかし街はいつしかイスラム過激派のジハーディスト(聖戦戦士)に占拠され様相を変えてしまう。兵士たちが作り上げた法によって、歌や笑い声、そしてサッカーでさえも違法となり、住民たちは恐怖に支配されていく。影のように潜みながら生きていく者がいる一方で、尊厳をもってささやかな抵抗を試みるものもいた。が、悲劇と不条理な懲罰が繰り返されていく中、トヤの家族にも暗い影がすこしずつ忍び寄り、ほんの些細な出来事が悲劇を生もうとしていた…。世界遺産にも登録されている古都ティンブクトゥの美しい砂の街を舞台に、愛と憎しみを通して、人間の「赦し」とは何かを描いた壮大な叙事詩。(ユーロスペースHPより)

【感想レビュー】@theater
イスラム映画祭で見逃した作品をようやっと観てきました

スーッと流れていく展開に引き込まれて観ました。時代の流れにじっと耐え、心の芯から湧き上がる思いを歌や音にかえ、精一杯の抵抗を試みるタマシェクの人々。
イスラム映画祭でかかった『トンブクトゥのウッドストック』で、同じ地域の問題を垣間見ていたことで、理解しやすい部分が沢山ありました。
男性は尊厳の象徴である鼻をベールで隠すことが多いことやイスラム世界では珍しい女系社会なことなど。
また、貧困から抜け出すために過激派の手先になってしまう若者達の存在。
負の連鎖は止まらない。。
イスラム過激派に、真のコーランの教えを諭す宗教指導者のシーンは、とても印象的でした。
エアサッカーをするシーンも美しく、気高く…グッときました。
美しい砂の街を捉えた映像の美しさと強いメッセージ性が共存する作品でした

最新の画像もっと見る

コメントを投稿