☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー』(2015)

2016年06月08日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー』(2015)

監督・撮影監督:アルバート・メイズルス
出演:アイリス・アプフェル、カール・アプフェル

【作品概要】
彼女のスタイルに、人生のヒントがある。今もっともパワフルな94歳。世界中を飛び回り、夢中で働いた40年。キャリアと人生、そのすべてを解き明かす、奇跡のドキュメンタリー。(アップリンクHPより)

【感想レビュー】@theater
久しぶりに映画館で観てきました
しかも!観た2本が、どちらも大大大満足で幸せ過ぎる…

まずは1本目を。これは観たら必ず、大なり小なり、何かしらの変化をもたらしてくれる気がする…!と勝手にテンションが上がっていた作品なのですが、もう想像以上でした‼

素晴らしい点はいくつもあります。彼女そのものとドキュメンタリーの視点。

①もうただただ単純に、彼女のファッションを眺めているだけで楽しい

②ファッションを含め考え方、生き方そのものがスタイルに現れているという奥深さが素敵すぎるし、観ながら前向きな思考になっていると実感できて嬉し楽しい
たとえ1ミリだとしてもシンパシーを感じて観に行ったら、より肯定的な気分になること請け合いなのではないかと。

③そして夫婦愛が素敵過ぎる。彼女が自分らしくいれたのは、夫カールがいつも隣にいたからなのかもしれない…と、ふと思える瞬間に目頭が何度も熱くなりました。。

④歳を重ね、体力と気力が思うようにいかなくなっていくところや膨大なコレクションを少しずつ処分していく際の複雑な想いを捉えているところ。

⑤エッジの効いたジョークが粋過ぎる

などなど。

そして何よりも、好奇心がとめどなく溢れキラキラした彼女の瞳はカラフルで、たくさんのエネルギーをもらいました


明日はカラフルな何かを身につけよう




『ギルバート・グレイプ』(1993)

2016年06月06日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『ギルバート・グレイプ』(1993)

監督:ラッセ・ハルストレム
出演者:ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス

【作品概要】
ピーター・ヘッジスの同名小説の映画化。アイオワ州エンドーラ。生まれてから24年、この退屈な町を出たことがない青年ギルバートは、知的障害を持つ弟アーニー、過食症を病む250kgの母親、2人の姉妹の面倒を見ている。毎日を生きるだけで精一杯のギルバートの前に、ある日トレーラー・ハウスで祖母と旅を続ける少女ベッキーが現れる。ベッキーの出現によりギルバートの疲弊した心にも少しずつ変化が起こっていく……。(Yahoo!映画より)

【感想レビュー】
ディカプリオの若い頃の映画で、重要なこの一本をなんと観ていなかったのですねぇ…

評判に違わぬ素晴らしい映画でした!
同時期の作品とはまるで別人です。彼の演技は昔からとても素晴らしいのに…なぜアカデミー賞主演男優賞をなかなか獲得できなかったのか…。
ビジュアルに恵まれ過ぎたせいなのか何なのか…

とにもかくにも。この作品でディカプリオの演じるアーニーの無邪気さや純真さが、しょせんは演技なのだとシラけてしまわないで本当に信じられるところが素晴らしかったです。
母に私の太陽って言われる息子ですから

そして、もはやどうしてもティム・バートン作品の印象が強過ぎるジョニー・デップの…なんていうか…等身大の人間役……もとい影のある青年役……が、ハマっていてとっても良かった!!


ジュリエット・ルイスは、ベリーショートスタイルが凛として美しく、ミステリアスだけど温かく内面の奥深さが伝わってくる少女を見事に演じていて


ラストの展開も度肝を抜かれたし、最後まで素晴らしい映画でした

それにしても。故郷の町を出たいが出れない青年の陰鬱さを描いた作品って多くて、永遠のテーマなのだなぁと改めて思いました。

その中でも好きな映画になりました





『ボーイズ・ライフ 』(1993)

2016年06月04日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『ボーイズ・ライフ 』(1993)

監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ
出演者:レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デニーロ、エレン・バーキン

【作品概要】
作家で大学教授のトバイアス・ウルの若き日を描いた自伝小説の映画化作品。 1950年代アメリカを舞台に、暴力的な継父の下、苦しみながらも成長していく少年の姿を描いたヒューマン・ドラマ。

【感想レビュー】
最近はクラシックな日本映画が続いていたので少し気分転換をしよう
ということで、そういえば観てないシリーズを敢行

ディカプリオの十代の頃の作品で観ていないものがあるぞと思い、まずは第一段

映画の中で繊細さと大胆さを両立させ存在しているところに、いつも惹かれて魅入ってしまう俳優さんなのですが、若い頃からやはり凄かったのですねぇ

ストーリーはそんなに目新しくはないけれど、母と義父のキャラクターが濃くて、次の瞬間にどんな反応がくるのかヒヤヒヤするスリリングさがありました。
母、義父、息子を演じるディカプリオ、ロバート・デニーロ、エレン・バーキンの演技合戦がとにかく素晴らしかった…

ロバート・デニーロを苦手になりそうな位…‼


冒頭の母と息子のドライブシーンの爽快感とラストの開放感がツボな映画でした





『ビルマの竪琴』(1956)

2016年06月01日 | 邦画(クラシック)
『ビルマの竪琴』(1956)

監督:市川崑
出演者:三國連太郎、安井昌二

【作品概要】
太平洋戦争末期のビルマを舞台に、投降を拒否する日本軍の説得に向かったまま消息を絶ってしまった上等兵の心情を描く。

【感想レビュー】
戦争映画の話題になると、そういえば母にずっと勧めらていたなぁと思いようやく観ることに。調べてみると市川崑監督自身がリメイクしている方もあるのでどちらを勧めていたのかは分からないのだけど…。
ひとまずオリジナルを

戦争映画で泣くことはあまりないのですが…そもそも映画で泣くこともあまりないのですが…、気づくとハラハラと頬を伝っていました。

音楽の力に全身が震えました。日本軍の歌う『埴生の宿』がイギリス軍の歌う『ホームスイートホーム』へ変わっていき、やがて日本軍の上等兵の奏でる竪琴に乗って歌われるシーンには、音楽の力を思わずにはいられません。

また、他所の国を勝手に戦場にしてしまう日本軍やイギリス軍の身勝手さ。
自分たちの土地を荒らされたビルマの人たちの心。
お国の為にと駆り出されていった隊員たちの故郷を想う心。
故郷に帰ることが叶わなかった隊員たちの心。
そういったことがリアルに描かれていて素晴らしかったです。

シリアスなシーンばかりではなく、どんなに酷な状況であろうとも、ちょっと冗談を言い皆を笑わせる隊員やちょっとおかしな関西弁を話す現地の売り子のお婆さに故郷の母を想う隊員たちの心が伝わってきて、人間同士の関わりにリアルさがありました。俳優陣の演技にもグッときます。最近、三國連太郎さんの作品観賞が続いていますが、この作品の三國連太郎さんは特に好きかもと思いつつ…。

そのうちリメイクの方も観ようかなと思います。