先日、診断メーカーのお題系ネタで遊んでいたら思いがけなくフォロワーさんからたくさんRTをいただきました。
というわけで以下は新哀でシリアス恋愛お題「鈍いままでいてほしい」です。
「灰原」
帰り道で哀の姿を見つけ、新一は駆け寄った。
「あら、工藤くん。今日はずいぶん早いのね。警察からの呼び出しは無かったの?」
「バーロー、そんな毎日呼び出されてたまるかよ。明日から中間試験だから、短縮授業だったんだ」
哀に合わせてゆっくりとした歩調で歩く。コナンの時は意識しなくても並ぶことができたのに、とこんな些細なことにさえ小さく胸が軋む。
「どうしたの?」
「いや、何でもなねーよ」
心配そうに見上げでくる哀の視線を躱すように笑うと哀が持っていたエコバッグを取り上げた。
「買い物に行くのか?」
「ええ。夕食の買い物にね」
「オレ、ハンバーグがいい」
「どうして貴方がうちの夕食のメニューをリクエストするのかしら?」
「そう言うなよ。ほら、買い物行こうぜ。荷物持ってやるからよ」
「………貴方、明日から中間試験だっていう自覚あるの?」
呆れたように肩をすくめながらも拒絶されなかった事に顔を綻ばせると新一は哀と一緒に駅前の商店街に向かった。
「それにしても高校生って暇なのね」
買い物を終えて、一息つこうと誘った喫茶店で哀が珈琲を一口飲んで呆れたように言った。
「なんだよ。いきなり」
「だって事件もないせっかくの短縮授業の日にこんなところで小学生とお茶してるんですもの」
「バーロー。他の小学生相手ならこんなところ誘わねえよ」
「そうね。普通の小学生なら珈琲よりファストフード店でシェイクの方が喜ぶものね」
そう言って納得したようにうなずく哀に新一は曖昧に笑った。
「私としては荷物持ちを確保した上に、こうやって美味しい珈琲をご馳走してもらえるんだから、文句は無いけど」
悪戯っぽくそう笑う哀に
「バーロー、言ってろ」
そう拗ねたようにかえす。そうして二人は珈琲の香りとともに穏やかな時間を楽しむ。
たわいのない会話を交わしながら新一は心の中で小さく呟いた。
もう少し………鈍感なままでいてほしい。
というわけで以下は新哀でシリアス恋愛お題「鈍いままでいてほしい」です。
「灰原」
帰り道で哀の姿を見つけ、新一は駆け寄った。
「あら、工藤くん。今日はずいぶん早いのね。警察からの呼び出しは無かったの?」
「バーロー、そんな毎日呼び出されてたまるかよ。明日から中間試験だから、短縮授業だったんだ」
哀に合わせてゆっくりとした歩調で歩く。コナンの時は意識しなくても並ぶことができたのに、とこんな些細なことにさえ小さく胸が軋む。
「どうしたの?」
「いや、何でもなねーよ」
心配そうに見上げでくる哀の視線を躱すように笑うと哀が持っていたエコバッグを取り上げた。
「買い物に行くのか?」
「ええ。夕食の買い物にね」
「オレ、ハンバーグがいい」
「どうして貴方がうちの夕食のメニューをリクエストするのかしら?」
「そう言うなよ。ほら、買い物行こうぜ。荷物持ってやるからよ」
「………貴方、明日から中間試験だっていう自覚あるの?」
呆れたように肩をすくめながらも拒絶されなかった事に顔を綻ばせると新一は哀と一緒に駅前の商店街に向かった。
「それにしても高校生って暇なのね」
買い物を終えて、一息つこうと誘った喫茶店で哀が珈琲を一口飲んで呆れたように言った。
「なんだよ。いきなり」
「だって事件もないせっかくの短縮授業の日にこんなところで小学生とお茶してるんですもの」
「バーロー。他の小学生相手ならこんなところ誘わねえよ」
「そうね。普通の小学生なら珈琲よりファストフード店でシェイクの方が喜ぶものね」
そう言って納得したようにうなずく哀に新一は曖昧に笑った。
「私としては荷物持ちを確保した上に、こうやって美味しい珈琲をご馳走してもらえるんだから、文句は無いけど」
悪戯っぽくそう笑う哀に
「バーロー、言ってろ」
そう拗ねたようにかえす。そうして二人は珈琲の香りとともに穏やかな時間を楽しむ。
たわいのない会話を交わしながら新一は心の中で小さく呟いた。
もう少し………鈍感なままでいてほしい。
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