あれもこれも

灰原中心二次創作サイトの創作人によるあれこれ日記。何かありましたら「拍手」からどうぞ。お礼は名探偵コナンの小ネタ三種類。

すみれのはーなーがー!(宝塚スチャラカ体験記)その3

2018-10-22 23:09:44 | 感想(その他)
 すちゃらかな宝塚歌劇初体験も後半です。きっとネタバレがいっぱいあると思いますので、読まれる方はご注意を。

 休憩が終わって次の演目がスタートです。今回はがっつりお芝居なミュージカルですよ。『異人たちのルネサンス』ということでレオナルド・ダ・ヴィンチが主役の物語だそうです。
 というわけで大体の時代説明と状況説明を兼ねた。パッツィ家と教皇の悪だくみの場面からスタートです。ということはこれはパッツィ家がメディチ家を襲ったアレな話なわけですね。というか、またシブいとこもってくるなあ。まあ、処刑風景をスケッチしているくらいですし、ダ・ヴィンチはこの事件の顛末はよく知ってるはずですもんね。
 
 前の姫路城もでしたし、このルネッサンスの話もそうなんですけど、かなり細かく忠実に伝承や史実を取り込んでるのに驚きました。そりゃ物語ですからアレンジも独自解釈もありますが、それ以外の描写は丁寧ですし、時代考証なんかもしっかりしてて時代背景や当時の状況を踏まえてストーリーが作られていました。オリジナルでもこれだけしてるなら、原作付きもかなりこだわって作ってるんだろうなと思えるくらい、作りこみがすごかったです。適当なご都合主義なんて一切ないし、やっぱり天下のタカラヅカだな、と感心しました。

 そんなマニアックでありながら、簡潔で分かりやすい背景説明の後にはいよいよ主役の登場です。青年レオナルドと不良少年サライ……ってえ?あのサライ!?マジか――――!?サライって言ったらダ・ヴィンチの弟子でも不良弟子で有名なアイツじゃないですか!そういうとこも入れてくるのか!
 と歴オタのテンションが上がりきったところで、ヒロインも登場。当たり前ですが、さっきの姫路城と同じ組み合わせです。うん、わかりやすい!!
 回想を混ぜながらどうやらヒロインとダ・ヴィンチは幼馴染で、その関係でラブロマンスっぽくなるんだな、これまた大変わかりやすい構成になっています。
 この辺の少ない場面割りでわかりやすく進めていくのは、本当にすごいなと思います。あと無駄な説明はしないけど、好きな人には(私みたいな歴オタとか)たまらない小ネタをちりばめてるとことかも大変すばらしいですとも。

 ヴェロッキオ親方のところにロレンツィオ・メディチがちょっかいかけたので、ついにダ・ヴィンチがメディチ家へ乗り込みます。ということでルネッサンス芸術最大のパトロン、ロレンツィオ・メディチ登場ですが、おおおおおお!!すげええ!!なんか全身赤い衣装に真紅のマント!!!かっこいいいいいい!!!!!!
 え?なに?なんなの?この人、逆襲のシャアのときのシャアなの!?というこれはもう完膚なきまでに君臨する人ですよ。
 しかもよく見たら、姫路城の時には殿の役やってた人でしたけど、殿系役専門職とかあるんですかね?
 真紅でマントとか私の中の中学二年生が騒ぐので、今回はとくにシャア・ロレンツィオを応援することに決定です。
 
 とりあえずヒロインはシャア・ロレンツィオの愛人で色々裏があって当て馬がシャアの弟さんで、いきなり現れたダ・ヴィンチが大穴ということですが、弟さんってたしかパッツィ家に殺されたよね?ということで登場からすでに可哀想な予感しかしません。

 しかし流石はミュージカル、そんな血みどろの愛憎劇を歌と踊りで見事にフォローしつつ、途中でボッティチェリが出てきてテンションが上がったり、しているうちに物語はクライマックス。「パッツィ家の陰謀」と言われる謀略を上手く取り入れながらダ・ヴィンチは無事にモナリザを描いたというお話でした。
 
 いや、よくできてたし、面白い作品だったと思います。あとダ・ヴィンチちゃん、マジイケメン。それから殿、マジでシャア!赤マントカッコ良かったよ!!!!

 
 と、作品が終わった時に実は私には一抹の不安があったんですよ。それは「あのタカラヅカ名物の階段ダンスは無いの!?」というものです。ここまでのところ、集団でダンスがあったといえば姫路城のラストでのサブちゃんショーを上回る祭りダンスですが、しかしあれは所詮平面。もしかしたら和風のダンスだったから階段ダンスは無いのかなあ、とちょっとガッカリしていたところカーテンコールの前に現われたのはなんとラインダンサーズ!!
 二十人近い人が一糸乱れぬラインダンスですよ。これがラインダンスか!!!!これは、すげええ!!!!と感心していると舞台の奥からせり出してくるものがあるではありませんか!!!
 そうです!階段です!!!あのタカラヅカの大階段ですよ!!!!!

 そして始まる怒涛の階段ダンス!!みんなすごい!めちゃくちゃすごい!!あの階段駈けおりてるよ!!階段で踊ってるよ!あとトップスター何回も着替えて階段に出てくるよ!!!
 ともう一つ一つに興奮のボルテージが止まりません。階段ダンス、本当にすごいので、アレはもう見て!!!!としか言えません。最後はトップスターさんが背中に大きな羽を付けて、あのシャンシャンするやつも持ってるのも見られて大満足でした。
 
 というわけで初めての宝塚歌劇団、心行くまで堪能してまいりました。めちゃくちゃ楽しかったです。機会があったらまた行きたいと思いました。

 最後に一言。宝塚の階段ダンスを発明した人は天才だと思います

























 
 
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