kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

お嬢さん

2017年07月04日 | ★★★★☆
日時:6月23日
映画館:イオンシネマ広島

ワタシの好きなパク・チャヌク監督の新作映画。
これが日本統治下の韓国を舞台にしたR18指定の超エロエロ・サスペンス・ミステリー。

韓国人(戦前が舞台だから朝鮮人か?)のスリの娘が同じく韓国人の詐欺師の男と組んで、資産家の日本人の「お嬢さま」を籠絡して、財産の横取りを図る。計算ずくだった企みが徐々に嫉妬と愛欲にまみれたドロドロの展開に・・・

ミステリーなので詳しくは書かないが、もうドロドロエロエロ具合が半端ではない。これまで拷問失禁とか近親相姦とかハードな描写を連発してきたチャヌク監督のセンスが炸裂。冷静に見ることができるオッサンの歳で良かったと思うくらいだ。(笑)
「エロ描写など○○○○のようだ。」と書いたり、芳醇なボキャブラリーを披露したりすると、ドン引きされるのでここでは封印します。知りたい方は個人的にご質問ください。

女ふたりが絡むという雰囲気は「バウンス」とか「ワイルドシング」を彷彿とさせる。以前はこんなエロチックミステリーもよく上映されていたが、最近の映画館では絶滅危惧種。そのストーリー展開に素敵な素敵すぎる美術が加わって、より濃密な映像となっている。(その辺が知りたくて、パンフレットが欲しかったのだが売ってなかった。)

実は原作小説があって、そちらはビクトリア朝が舞台らしいのだが、重要な舞台であるお屋敷での○○会や○○室の存在が原作に因るものだったのか、映画オリジナルかが非常に気になるところ。

面白いのは朝鮮人が日本人を装うシーンではちゃんと日本語を喋る。韓国で上映された時も同じ音声で字幕処理したのだろうか。

前作「イノセント・ガーデン」があまり面白くない出来だっただけに、本作のエロエロドロドロ具合は充分、堪能できました。

ところで、パク・チャヌクといえば、過去の数々の作品でマカロニウエスタンからの引用をしているのだが、本作でも主人公三人の位置づけが「イイ奴、悪い奴、汚ねえ奴」。
さらに重要なモチーフとして縛り首の輪っかも登場するし、あるシーンはまんま「ウエスタン」だったりします。(マカロニ野郎の妄想などではない!)







題名:お嬢さん
原題:The HANDMAIDEN
監督:パク・チャヌク
出演:キム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
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