それなのに、息子を殺してしまった事務次官氏。
これは世間体によって殺さざるを得なくなったのかもしれないと思うと、
気の毒でならない。
どこに赤ちゃんの時から育てたわが子を憎く思う親がいるというのでしょう。
しかし直近に小学生を襲った事件があったため、
わが子がそのようなことをしでかしたら困ると思って殺した。
殺さなかったら、
事務次官氏の心配した通り、
今回彼に殺された息子さんは事件を起こしたかもしれない。
が、もしそうなったとしても、そのときはその時である。
事務次官氏が悪いわけではない。
ところが、日本では、子供が事件を起こしたら、親兄弟まで世間に責められる。
それで、わが子が死刑になっても遺体を引き取りに行かないとも聞いた。
アメリカなどでは、いくら犯罪を犯しても、親は最後までわが子をかばうとも聞いた。
私は、そのほうが人間として正しいと思う。
そして、わが子が死刑になったら、
その遺体を引き取って葬式も出す人のほうが人間らしいと思う。
が、日本では世間がそれを許さない。
犯罪を犯した人間が一人でも出れば、一族郎党罪人扱いされる。
私は、これは間違っていると思う。
確かに家庭環境が犯罪に影響したかもしれない。
が、それが犯罪の原因の全てではないだろう。
家庭以外の原因、遠因もあって、犯罪は起きると私は思うし、思うべきだとも思う。
今回わが子を殺した事務次官氏の罪は重いが、
これは彼だけの罪ではなく、私達世間の罪でもあるかもしれない。
では、どうすればよかったのか。
私は、私達がまず偏見をもたないようにしないといけないと思う。
犯罪に対しても、閉じこもりに対しても、その他、もろもろのことに対して。
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★乳飲み子のころから育てこしわが子ころすは殺されるよりも酷
★わが子とぞ思ふ心が殺させた自責の刃物その父親の
★犯罪をわが子が起こす前に刺し己を犯罪人にせし父
★父性愛ここに極まりこれからは犯罪人として残生を