今年も全日本吹奏楽コンクールが終了しました。
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今年は、我が母校、福島県立磐城高等学校吹奏楽部にとって特別な年でした。
3.11の震災で、津波で家を流されてしまった子もいます。
福島第一原発の事故で、転校せざるを得なかった子もいます。
震災対応で、一学期が5月からとなり、まる一月練習できない状態となりました。
ホール練習につかうホール「アリオス」も震災で使えなくなりました。
(アリオスは11月再オープン)
指揮者の根本先生は小名浜ですので、津波を間近で体験し、
しばらく避難生活をなさっていたそうです。
いわきは、震災、津波、原発、風評被害の4重苦に苦しめられました。
原発事故以来、放射能を怖がる大手コンビニ、スーパー等の稚拙な対応により、
いわきに全く物資がなくなりました。
「餓死するんじゃないかと思った」当時のことを地元の友人達は話します。
私の母も、あまりの物資不足と、迷走する政府の原発対応に対する不安により、
東京に4月中旬まで避難していました。
もちろん、磐城高校吹奏楽部の現役の子も、このような厳しい状況を乗り越えてきました。
今年、自由曲に選んだのは、バッハ作曲「トッカータとフーガ」
毎年、どちらかと言えば現代曲を選択する母校にとって全く異色の曲。
先生は、今年に限っては「祈りの曲」にしたかった・・・とおっしゃっていました。
子供達も、震災を体験した繊細な感性で、懸命に音楽を創り上げてきました。
曲が誰でも知っている曲なだけに、全国大会に進めないリスクもあったのですが、
見事に全国大会出場を果たしました。
そして、10月23日。
いつもにも増して緊張しました(自分が演奏する訳では無いのに・・・・)
前半の部、例年以上にレベルが高い!
いつもの年なら数校は、明らかに力不足だなぁという学校があるはずなのに、
全部が「金賞では?」と思わせるような熱演がつづきます。
このようなレベルの高い中で、我が母校の「トッカータとフーガ」はどのように響くのか。
どのように観客に受け入れられるのか。
段々と心配になってきました。
直前の片倉高校の演奏が終了し、いよいよ、母校の演奏。
その演奏は、直前のセレブレーションコンサートの演奏から
格段に進化した素晴らしい演奏でした。
情熱のバッハ。木管の艶のある音。金管の乾いた音。瑞々しい響き。
根本先生の編曲もふるっています。
ティンパニーに旋律を奏でさせるところなど、本当に面白い。
何より、現役の子達、先生の震災に対する想い、
復興にかける情熱が伝わってきました。
「祈り」が伝わってきました。
私は自然と涙が流れ、実家の母や、原発立地に住む叔母や従兄弟の
不安と苦悩を思い出し、演奏と一体化することができました。
youtubeに演奏がアップされていまたので、皆さんもその演奏をお聴き下さい。
演奏終了と同時に、周囲から割れんばかりの拍手
中々鳴り止みません。
凄い・・・身内贔屓を差し引いても、今日一番の拍手でした。
磐城高校の演奏を全国大会でもう10年以上見ていますが、
金賞を取るときの演奏は、何というか・・・・ステージの中心に、
ギュッと集約されている、一塊になっているというイメージがあって、
今回もまさに、その響きでした。
私は演奏終了後、即金賞を確信しました。
しかし、結果は銀賞。
本当に残念でしたが、審査員に媚びない演奏をするのが磐城高校的です。
いわきや他の被災地に「祈り」を捧げるという目的は達することができたと思います。
翌日朝、根本先生から直電をいただきました。
先生もパフォーマンスに満足され、すっきりした声でお話されていました。
「今年に限っては、「祈り」を捧げたかった・・・・。指揮をしていて十分に手応えがあったので、
とても満足だった。賞はあまり意識していない。」と
本当にお疲れ様でした。
また、同時に全国大会へ出場された、磐城高校以上に苦労した同胞、
福島県立湯本高等学校吹奏楽部も健闘しました。
本当にお疲れまでした。
いわき、福島の復興は、現役の皆さん。
貴方方が主役です。
一緒に「がんばっぺ!」
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今年は、我が母校、福島県立磐城高等学校吹奏楽部にとって特別な年でした。
3.11の震災で、津波で家を流されてしまった子もいます。
福島第一原発の事故で、転校せざるを得なかった子もいます。
震災対応で、一学期が5月からとなり、まる一月練習できない状態となりました。
ホール練習につかうホール「アリオス」も震災で使えなくなりました。
(アリオスは11月再オープン)
指揮者の根本先生は小名浜ですので、津波を間近で体験し、
しばらく避難生活をなさっていたそうです。
いわきは、震災、津波、原発、風評被害の4重苦に苦しめられました。
原発事故以来、放射能を怖がる大手コンビニ、スーパー等の稚拙な対応により、
いわきに全く物資がなくなりました。
「餓死するんじゃないかと思った」当時のことを地元の友人達は話します。
私の母も、あまりの物資不足と、迷走する政府の原発対応に対する不安により、
東京に4月中旬まで避難していました。
もちろん、磐城高校吹奏楽部の現役の子も、このような厳しい状況を乗り越えてきました。
今年、自由曲に選んだのは、バッハ作曲「トッカータとフーガ」
毎年、どちらかと言えば現代曲を選択する母校にとって全く異色の曲。
先生は、今年に限っては「祈りの曲」にしたかった・・・とおっしゃっていました。
子供達も、震災を体験した繊細な感性で、懸命に音楽を創り上げてきました。
曲が誰でも知っている曲なだけに、全国大会に進めないリスクもあったのですが、
見事に全国大会出場を果たしました。
そして、10月23日。
いつもにも増して緊張しました(自分が演奏する訳では無いのに・・・・)
前半の部、例年以上にレベルが高い!
いつもの年なら数校は、明らかに力不足だなぁという学校があるはずなのに、
全部が「金賞では?」と思わせるような熱演がつづきます。
このようなレベルの高い中で、我が母校の「トッカータとフーガ」はどのように響くのか。
どのように観客に受け入れられるのか。
段々と心配になってきました。
直前の片倉高校の演奏が終了し、いよいよ、母校の演奏。
その演奏は、直前のセレブレーションコンサートの演奏から
格段に進化した素晴らしい演奏でした。
情熱のバッハ。木管の艶のある音。金管の乾いた音。瑞々しい響き。
根本先生の編曲もふるっています。
ティンパニーに旋律を奏でさせるところなど、本当に面白い。
何より、現役の子達、先生の震災に対する想い、
復興にかける情熱が伝わってきました。
「祈り」が伝わってきました。
私は自然と涙が流れ、実家の母や、原発立地に住む叔母や従兄弟の
不安と苦悩を思い出し、演奏と一体化することができました。
youtubeに演奏がアップされていまたので、皆さんもその演奏をお聴き下さい。
演奏終了と同時に、周囲から割れんばかりの拍手
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中々鳴り止みません。
凄い・・・身内贔屓を差し引いても、今日一番の拍手でした。
磐城高校の演奏を全国大会でもう10年以上見ていますが、
金賞を取るときの演奏は、何というか・・・・ステージの中心に、
ギュッと集約されている、一塊になっているというイメージがあって、
今回もまさに、その響きでした。
私は演奏終了後、即金賞を確信しました。
しかし、結果は銀賞。
本当に残念でしたが、審査員に媚びない演奏をするのが磐城高校的です。
いわきや他の被災地に「祈り」を捧げるという目的は達することができたと思います。
翌日朝、根本先生から直電をいただきました。
先生もパフォーマンスに満足され、すっきりした声でお話されていました。
「今年に限っては、「祈り」を捧げたかった・・・・。指揮をしていて十分に手応えがあったので、
とても満足だった。賞はあまり意識していない。」と
本当にお疲れ様でした。
また、同時に全国大会へ出場された、磐城高校以上に苦労した同胞、
福島県立湯本高等学校吹奏楽部も健闘しました。
本当にお疲れまでした。
いわき、福島の復興は、現役の皆さん。
貴方方が主役です。
一緒に「がんばっぺ!」
元は神奈川の野庭高のファンだったので、野庭が廃校に
なってから、コンクールからも遠ざかっていました。
ですが今年は知人の間でも磐城高の演奏が評判になっていて、
自分もぜひ聴いてみようと思っていました。
You Tubeで磐城高のトッカータとフーガ聴かせて
頂きました(全国大会、聴きにいけなかったので)。
祈り、怒り、嘆き、決意…さまざまな想いのこもった
トッカータとフーガ。涙なしには聴けませんでした。
私が聴かせていただいたのはセレブレーションコンサート
(の映像)だったので、全国大会でそれより格段に進化
した演奏だったそうですね。
想いや祈りのこもった演奏に、(聴くことができたのなら)バッハもきっと感動したことでしょう。
現役の皆様、サポートされた皆様、本当にお疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
いわき市では子供達も大人達も、震災後大変な状況を乗り越えてきました。
その想いがあると、何度トッカータとフーガを聴いても涙が出てしまいます。
しゅーじさんにもその想いが伝わったのですね。
とても嬉しいです。先生にも伝えておきます。
ありがとうございました。