イスラム教スンニ派「イスラム国」 シリア最大「オマル油田」掌握 資金力をさらに強化

2014-07-09 | 国際

「イスラム国」シリア油田地帯掌握 資金力をさらに強化
 東京新聞 2014年7月9日 朝刊 
 【カイロ=中村禎一郎】シリア人権監視団(ロンドン)は八日、イスラム教スンニ派の過激派「イスラム国」がシリアの東部油田地帯デリゾール県を掌握し、既に原油の売却を始めたと明らかにした。低価格で取引しているため、外国の取引業者も目を付け、「イスラム国」への接触を試みているという。シリア国内の油田のほとんどを支配下に置いた「イスラム国」は、原油売却で得る資金でイラクでの戦力をさらに強化する狙いがありそうだ。
 シリア人権監視団によると、「イスラム国」はデリゾールの原油を、従来の半値で地元シリアの仲介業者に売却。デリゾールの原油には、トルコ系の仲介業者も関心を抱いている。
 一方、「イスラム国」は、掌握したシリア東部ラッカに小型の石油精製施設を六カ所新設し、自ら消費する石油を生産。イラクでは、国内最大の製油都市・北部バイジをめぐり、イラク軍との戦闘を続ける。
 監視団のラミ・アブドルラフマン所長は「『イスラム国』は石油から継続的に収入を得ており、有効性を実感しているはずだ。今後も油田地帯を狙い続けるに違いない」と指摘する。
 「イスラム国」はほかに外国人の誘拐や、制圧地の銀行からの強奪、イラク軍の残した武器の売却でも現金を入手。「世界一資金力のある過激派」とされる。サウジアラビアなど湾岸諸国の富裕層(スンニ派)が「イスラム国」に親近感を抱いて支援しているとのうわさも絶えない。
 イラクの政治評論家フセイン氏は「湾岸諸国の富裕層による支援を確認する公式資料はないが、政府も見て見ぬふりをしている可能性が高い」と話す。英紙ガーディアンによると、「イスラム国」は十五億ドル(約千五百億円)以上の資金を持つ。
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イスラム国:シリア最大「オマル油田」も制圧
 毎日新聞 2014年07月04日 11時18分(最終更新 07月04日 11時41分) 

    

 【カイロ秋山信一】在英のシリア反体制派組織シリア人権観測所によると、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」は3日、シリア東部デリゾール県にある同国最大の油田などを制圧した。「イスラム国」はイラクでも油田地帯を攻撃しており、燃料確保や資金源の拡大に向けて、着々と支配地域を拡大している。
 人権観測所によると、「イスラム国」は、国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」の支配下にあったオマル油田を新たに制圧した。ロイター通信によると、オマル油田は日量7万5000バレルの生産能力があり、昨年11月からヌスラ戦線が占拠していたという。
 デリゾール県では今春以降、イスラム国とヌスラ戦線の激しい抗争が続いていた。だがヌスラ戦線は3日までに、県都デリゾールに近い拠点マヤディンからも撤退。これで「イスラム国」は、アサド政権の支配下にあるデリゾールを除く県全域をほぼ掌握した。
 反体制派活動家によると、「イスラム国」は既に北部ラッカ県や隣国イラク北部でも油田やパイプラインを制圧し、密輸や業者への横流しによって利益を得ており、オマル油田が新たな有力な資金源になる可能性もある。
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〈来栖の独白〉
 日々、痛感させられるのは『世界は宗教で動いている』ということだ。
 ほぼ毎日、私はカトリック中央協議会典礼書『毎日のミサ』により旧約聖書を読み、聖歌を弾いて歌うが、旧約聖書の神は、実に苛烈である。温暖な農耕民族、島国、「集団的自衛権、反対」などと能天気に叫ぶ平和ボケの日本人には遠く理解が及ばないだろう。
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