ロシア高官 疑惑明るみに 欧米敵視 一方で資産隠し利用 2022.05.01

欧米敵視　一方で資産隠し利用　
　　ロシア高官　疑惑明るみに　　西側諸国で子女ら　豊かな生活　
　中日新聞　朝刊　4面　2022年5月1日　日曜日　
　　冒頭画像；モスクワのクレムリンで、２００４年１１月、アリーナ・カバエワさん（右）の隣で笑顔を見せるロシアのプーチン大統領＝ロイター・共同　　
　ロシアのプーチン大統領（６９）と政府高官が、恋人や子女を欧米諸国に住まわせたり、留学させたりしている実態が、ウクライナ侵攻を受けた対ロ制裁強化で明るみに出ている。欧米を「ロシアの存立を脅かす敵」と宣伝するプーチン政権だが、高官らは欧州諸国を資産隠しに利用してきた疑いが持たれており、ロシアの民主派野党指導者ナバリヌイ氏は「彼らの欧米敵視は偽りの愛国主義だ」と批判している。
　日米欧は四月上旬、プーチン氏の娘二人の資産を凍結した。長女マリヤ・ボロンツォワ氏（３７）はオランダ生活、次女カテリーナ・チホノワ氏（３５）は大学で日本語を学習した経験がある。プーチン氏が外国に保有する資産を二人やその夫名義にして隠しているとみられ、日米欧は家族を通じたプーチン氏の制裁逃れを許さない構えを示した。
　一方、米紙ウォールストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）は二十四日、米政府がプーチン氏の恋人とされる元新体操選手アリーナ・カバエワ氏（３８）の経済制裁を準備しながら、発表直前に見送ったと報じた。カバエワ氏はプーチン氏との間にもうけた子どもたちとスイスで暮らしているとされる。プーチン氏は前妻との離婚後、私生活が明かされるのを極度に嫌っており、WSJによると米政府はカバエワ氏を制裁対象にした場合のプーチン氏の強い反発を懸念したという。
　ロシアメディア「新イズベスチヤ」によると、ラブロフ外相の娘は米名門コロンビア大を卒業、ロンドンで修士号を取得。同様に子女を欧米に留学させたり、国籍を取らせたりした政府高官や下院議長の経験者らは数十人に上るという。
　ウクライナメディア「TSN」によると、ぺスコフ大統領報道官も娘がパリで少女時代や大学時代を過ごす一方、30代とされる息子は無職にもかかわらず英国に複数のアパートを所有している。TSNは、ロシアの高官が汚職で得た資金を欧州の家族に振り向けている可能性があり、政権の他の高官の家族も追加制裁の対象になる可能性があると伝えている。

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「プーチン大統領は残虐」　米国防総省報道官、言葉詰まらせ批判
　中日新聞　朝刊　4面　2022年5月1日

　　
　　４月２９日、ワシントンの米国防総省で会見するカービー報道官＝ＡＰ

　【ワシントン＝浅井俊典】米国防総省のカービー報道官が四月二十九日の会見で、ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領について問われた際、十秒余りにわたって言葉を詰まらせる場面があった。ウクライナの犠牲者を思ったためとみられるが、国防総省の高官が公の場で感情をあらわにするのは異例。
　「プーチン大統領は理性的な指導者だと思うか」との質問に、カービー氏は話そうとして言葉に詰まり、涙をこらえるような様子でうつむいた。しばらくして「（犠牲者の）映像を見て、成熟した指導者があのようなことをすると想像するのは難しい」と指摘。「罪のない人が後頭部を撃たれ、女性や妊婦が殺され、病院が爆撃された。最も冷酷で、悪行と呼べる種類の残虐さだ」と批判した。
　その後の会見の中で「感情的になるつもりはなかった」と謝罪。個人的な見解だと釈明した。
　カービー氏は艦隊勤務の経験もある退役海軍少将。海軍の広報官や国務省報道官を歴任し、ウクライナ情勢を巡る会見でも冷静な対応を続けていた。

　◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用、書き写し（＝来栖）です

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〈来栖の独白 2022.05.01 Sun.〉
　画像のプーチン氏、あまりにも人間的な表情。ドストを読んで以来、ロシアは気になる私。