再審認めるか31日に決定
NHK 福岡 NEWS WEB 03月17日 18時47分
22年前、福岡県飯塚市で小学生の女の子2人が殺害されたいわゆる「飯塚事件」で、福岡地方裁判所は、すでに死刑が執行された元死刑囚の家族が求めていた、再審=裁判のやり直しを認めるかどうかの決定を、今月31日に出すことを決めました。
すでに死刑が執行された事件で、再審の判断がされるのはこれが初めてで、裁判所の判断が注目されます。
平成4年2月、福岡県飯塚市で、小学1年生の女の子2人が登校途中に連れ去られて殺害されているのが見つかり、市内に住んでいた当時56歳だった久間三千年(くま みちとし)元死刑囚が逮捕され、殺人などの罪に問われました。
捜査段階から一貫して無罪だと訴え、DNA鑑定の信用性などを争点に最高裁判所まで争われましたが、平成18年に死刑が確定し、その2年後に執行されました。
家族は、5年前、再審=裁判のやり直しを求め、弁護団は、▽被害者の体などに付着した体液と、元死刑囚のDNAの型が一致したとされた鑑定は信用出来ない。▽現場付近で本人のものと同じタイプの車を見たとする目撃証言は捜査員の誘導があったなどと主張してきました。
そして、福岡地方裁判所は、17日、関係者に対して、再審を認めるかどうかの決定を今月31日に出すと通知しました。
死刑が確定した後で、再審が認められ、その後、無罪が確定した事件は、過去4件ありますが、すでに死刑が執行された事件で、再審の判断がされるケースは初めてで、裁判所の判断が注目されます。
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◇ 飯塚事件 久間三千年(くま みちとし)元死刑囚の妻、福岡地裁に再審請求 2009-10-28
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◇ 足利事件と同じDNA鑑定 飯塚事件久間三千年元死刑囚弁護団再審請求へ DNA新証拠提出目指す 2009-06-18
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◇ 死刑待てなかったのか 『飯塚事件』久間三千年(くま みちとし)元死刑囚 死後再審願う妻 2009-06-15
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◇ 法務省、2人の死刑執行 久間三千年(くま みちとし)死刑囚と高塩正裕死刑囚 森英介法相 2008-10-29
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