上向く調子、豪快な投げ 豊昇龍が執念の追走―大相撲初場所
豊昇龍は隆の勝に付け入る隙を与えなかった。
素早く中へ入り、右を差す。下手をがっちり引いて相手を豪快に裏返し、「いいんじゃないか。立ち合いも狙い通りで、動きも悪くない」。内容にも納得した。
場所前の稽古総見では精彩を欠いた上に、右膝を痛めた。状態が不安視された中で4連勝発進。「しっかり体が動いている」。5、6日目に連敗したが、そこから6連勝。11日目は新入幕で快進撃を見せた大の里を難なく退け、格の違いを示した。相撲っぷりは確実に上向いている。
右膝の痛みをこらえながら、土俵に上がる。「場所前は腫れていたが、やるしかない。けがは終わったこと」。場所中の朝稽古に叔父の元横綱朝青龍が訪れ、「我慢して、とにかく集中してやれ」とハッパを掛けられた。これを発奮材料にして、看板力士の務めを果たそうとしている。
単独トップの琴ノ若を1差で追う。13日目は霧島との大関対決。母国モンゴルで柔道をやっていた頃から知る仲だ。大関昇進も初賜杯獲得も先を越されたライバルとの一番を前に、「自分のことしか考えていない」。集中力を研ぎ澄ませている。
最終更新:
◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です