栗原心愛さん虐待事件 初公判 2020.2.21 父親勇一郎被告 虐待一部否認 (判決⇒2020.3.19)

2020-02-21 | 身体・生命犯 社会

心愛さん父、虐待一部否認 傷害致死罪は争わず 地裁初公判
  2020年2月21日 13時55分

 千葉県野田市で昨年一月、小学四年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が自宅で死亡した虐待事件で、傷害致死罪などに問われた父親勇一郎被告(42)の裁判員裁判初公判が二十一日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれた。勇一郎被告は傷害致死罪の成立を争わないとした上で、起訴内容の暴行について「飢餓状態にしたりストレスを与えて衰弱させたりしてもかまわないと思ったことは一度もない。立たせ続けたり冷水シャワーをかけ続けたりしたこともない」と一部否認した。
 罪状認否に先立ち、勇一郎被告は「娘にしてきたことはしつけの範囲を超えたものだと深く後悔してきました。心愛ちゃん、本当にごめんなさい」と謝罪。「私にできることはできる限り事実を明らかにすることです」と述べた。
 検察側の冒頭陳述によると、勇一郎被告は、一度離婚した心愛さんの母親(33)と二〇一七年に再婚。検察側は、再婚後に生まれた次女をかわいがる一方、「離れている間に成長した心愛さんを疎ましく思うようになり、次女の育児のストレスのはけ口にしていた」と指摘した。
 弁護側は、勇一郎被告が心愛さんの死亡直前の暴行行為について、立たせて屈伸を何度もさせるなどしたことは認め、「死なせた責任がある」と述べた。一方で、「妻に食事を与えないように指示はしていない。心愛さんが掃除をせず暴れたので、浴室で髪の毛の生え際に冷水をかけただけ」と主張した。
 心愛さんは一七年十一月、小学校のアンケートで「先生、どうにかできませんか」と父親の暴力を訴え、県柏児童相談所に一時保護された。県などによると、児相で勇一郎被告は虐待を否定していた。
 事件では、虐待を手助けしたとして傷害ほう助罪に問われた母親は同地裁で懲役二年六月、保護観察付き執行猶予五年の有罪判決が確定した。
 母親の公判では、勇一郎被告が心愛さんをぬれた肌着姿で長時間立たせ、体を床に打ちつけてけがを負わせるなど、一八年末にかけて暴力が激化した様子が明らかになった。死亡直前の心愛さんは、自力で立つことが困難なほど衰弱していたという。
 勇一郎被告は母親への暴行罪など計六件の罪に問われている。
 計十日間の審理があり、三月四、五、六日に被告人質問が行われ、九日に結審。十九日に判決が言い渡される見通し。(東京新聞)

 ◎上記事は[東京新聞]からの転載・引用です


心愛ちゃん号泣動画を父が保存 裁判員動揺し休廷
 [2020年2月21日20時17分] 
 昨年1月、千葉県野田市の小学4年生栗原心愛(みあ)さん(当時10)が虐待され、死亡した事件で、傷害致死罪などに問われた父親の勇一郎被告(42)の裁判員裁判の初公判が21日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれた。
 勇一郎被告は「未来のみーちゃんの姿を見ることをできなくしてしまった。みーちゃん、本当にごめんなさい」と謝罪したが、一部を除いて否認し、争う構えを見せた。
 午後の証拠調べでは勇一郎被告が携帯電話に保存していた心愛さんが号泣する動画が再生された。「ああーん、ああーん」と泣き声が法廷に響くと、裁判員の女性が動揺した様子を見せ、一時休廷となった。再開後、千葉地裁は補充裁判員に交代させる措置を取った。しかし、勇一郎被告は前を向いたまま表情を変えなかった。傍聴した名取洋二さん(44)は動画を記録していたことに「なぜそんな残酷なことができたのか。公判で謝罪し涙ぐんでいたが、本当の胸の内は理解できなかった」と話した。

 ◎上記事は[日刊スポーツ]からの転載・引用です


【野田小4虐待死、父親初公判】「真実を話して」、「虐待どこからエスカレート」 傍聴した市民らさまざまな声 
2020.2.21 19:4141  千葉・野田女児虐待死
 千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が昨年1月に自宅浴室で死亡した虐待事件で、傷害致死罪などに問われた父親の勇一郎被告(42)の裁判員裁判初公判が21日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれた。「罪は争わない」としつつも、冷水シャワーを浴びせるといった多くの行為を「していない」と否定した勇一郎被告。傍聴した人からは「二面性を感じる」「とにかく不自然。真実を話してほしい」といった声が聞かれた。
 公判が開かれた千葉地裁前には開廷前から傍聴希望者の長い列ができた。一般傍聴席63席に対し、希望者は434人で倍率は6・9倍だった。
 2人の子供がいるという同県船橋市の会社員、名取洋二さん(44)は、実の子供を虐待で死なせる事件がなぜ起きたのかを知りたくて傍聴した。法廷で公開された勇一郎被告の110番通報の音声が冷静だったり、「深く反省している」と涙を見せた直後にすぐに無表情になったりしたことを挙げ、「とにかく不自然だった。裁判で真実を話してほしい」と語った。
 勇一郎被告の両親のケアをしている加害者家族支援団体「ワールドオープンハート」(仙台市)の阿部恭子理事長(42)も初公判を傍聴した。「虐待がどこからエスカレートしたかに注目している」といい、「両親から勇一郎被告はきちょうめんでまじめと聞いているが二面性があり、そこに本人が気づいていない。いろんな意味で余裕がなく、心愛さんがその不満のはけ口になっていたように感じた」と分析した。
 「弁護人がしゃべっているときは泣いていたが、後は真顔で、何かまだひとごとで、話している内容も自分がかわいいような印象を受けた」と話すのは船橋市の主婦(46)。「被告の中ではまだ『しつけが正義』なのだろう」と態度に疑問を示した。
 千葉県児童家庭課の尾関範子課長は「どうしてこのような事件が起きてしまったのか。亡くなられた心愛さんのためにも勇一郎被告の口から真実が語られることを願っている」とコメントした。

 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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野田市虐待死 栗原心愛ちゃんと船戸結愛ちゃん事件に共通する父親の過剰な家族依存 2019/2/5 dot. 


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