オウム平田信被告 第13回公判 2014.2.10 Mon. 平田被告匿った元信者「長官事件時効まで逃げようと話した」

2014-02-11 | オウム真理教事件

【オウム法廷 再び】平田被告匿った元信者「長官事件時効まで逃げようと話した」
 産経ニュース 2014.2.10 13:00
 オウム真理教元幹部、平田信(まこと)被告(48)の裁判員裁判の第13回公判が10日、東京地裁(斉藤啓昭=ひろあき=裁判長)で開かれた。逃亡中の平田被告をかくまったとして実刑判決を受けて出所した元信者の女性(51)が出廷し、平成7年の警察庁長官銃撃事件で「犯人を平田と断定するような報道があり、時効成立まで逃げようと話した」と証言した。
 元信者は教団への強制捜査後に平田被告から「できるなら一緒に来てほしい」と言われたと説明。平田被告が特別手配されたことを知るまでは「逃亡という認識はなかった」と話した。
 元教祖の麻原彰晃死刑囚(58)=本名・松本智津夫=には「法廷での態度を見て幻滅した」とし、平田被告の帰依心は「なかったと思う」と話した。
 東北地方を転々とした後に大阪府東大阪市に移り住み、元信者が整骨院で働く一方、平田被告も内職をして生計を立てた。この間、平田被告の外出は4回程度だったという。
 平田被告の出頭のきっかけとなったのは東日本大震災で「非のない方々が大勢亡くなる様子がオウム事件の被害者に重なり、自分たちのやったことにけじめをつけるべきだという気持ちが大きくなった」と説明。平田被告のことは「出所するまで待ち、それまでは精神面で支えていきたい」と話した。
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オウム平田被告公判:共に逃亡信者「もっと早く出頭を…」
 毎日新聞 2014年02月10日 18時35分(最終更新 02月10日 18時55分)
 元オウム真理教幹部、平田信(まこと)被告(48)の裁判員裁判の公判が10日、東京地裁(斉藤啓昭(ひろあき)裁判長)であった。被告と約17年間逃亡した元信者の女性(51)が弁護側証人として出廷し、「もっと早く出頭させることができず、とても悔やんでいる」と声を詰まらせた。
 証言によると、平田被告は関与が疑われていた警察庁長官狙撃事件(1995年3月)について「自分は犯人じゃない」と元信者に明かし、「時効成立(2010年3月)まで逃げよう」と話していたという。
 被告と長期間逃亡したことについて、元信者は「ご遺族は一生懸命生きている。私は自分を恥じます。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。
 また元信者は「面会や文通をして(平田被告を)精神面で支えたい」と語り、被告が出所するまで「待ちます」と明言した。
 元信者は逃亡中、仙台市の料理店や大阪府の整骨院で勤務して生計を支え、平田被告逮捕後の2012年1月に出頭。懲役1年2月の実刑が確定し、服役を終えた。この日は傍聴席から見えないよう遮蔽(しゃへい)板が置かれた。【山本将克、和田武士】
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オウム平田信被告を隠匿した斎藤明美被告はなぜ執行猶予にならなかったのか
 弁護士ドットコム 2012年04月11日 00時00分
 元オウム真理教幹部で特別手配されていた平田信(まこと)被告を約14年以上かくまったとして犯人蔵匿罪などに問われた元教団看護師の斎藤明美被告に、2012年3月27日東京地裁で開かれた公判にて懲役1年2ヶ月の実刑判決が言い渡された。
 この実刑判決は一部の法曹関係者には驚きをもって迎えられた。斎藤被告は初犯であり、かつ自首していたため、実刑をまぬがれ、執行猶予になると見る向きが少なくなかったのである。
 過去の犯人蔵匿の事例をみてみると、例えば大阪地検特捜部の捜査資料改ざん・隠蔽事件で犯人隠避罪に問われた元特捜部長と元同副部長には、両名とも懲役1年6ヶ月・執行猶予3年の判決が下された。また別の事件では、山梨県甲斐市の有限会社神世界グループによる霊感商法事件でグループのトップをかくまった神奈川県警の元警視には懲役2年・執行猶予4年の判決が下されている。
 なぜ斎藤被告の場合は執行猶予ではなく実刑となったのか。過去の犯人蔵匿の事例と異なる点は何なのであろうか。
 この判決について刑事事件に詳しい萩原猛弁護士は、
 「斎藤被告に対する今回の判決で、裁判所は『社会的に著しく危険性の強い凶悪・重要犯罪の容疑者を長期間かくまい、刑事司法や社会に与えた影響は極めて大きい。酌むべき事情を十分考慮しても、執行猶予とすべき事案ではない』と判示しています。裁判所は、オウム真理教という団体の危険性を重大視しており、被告人の自首や反省をもってしても、服役を回避できないとの判断を下しました。」
 「多数の生命・身体に甚大な被害を及ぼすような危険集団について、例え間接的にしか関与していない者であっても厳罰に処せられるのだとのメッセージを社会に発し、この種団体への徹底した禁圧の態度を示したものと言えるでしょう。」
 との見解を示した。
 オウム真理教が起こした一連の事件から15年以上が経過しているが、今回の実刑判決はあらためて事件の重大性を思い起こさせるものといえる。斎藤被告の弁護側は控訴を検討しているとのことで、今後の公判にも注目したい。
(弁護士ドットコム トピックス編集部)
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元オウム斎藤明美 平田信に400円以下弁当無言で買い続けた
 NEWSポストセブン  2012年1月22日 07時00分 (2012年1月22日 07時33分 更新)
 約17年もの間オウム真理教の元幹部・平田信容疑者(46)をかくまい、ともに逃亡してきたとして逮捕された斎藤明美容疑者(49)。1993年3月にオウム真理教に入信し、出家。教団では治療省に属し、オウム付属病院で看護師として活動していた。
 その斎藤容疑者が平田容疑者と出会ったのは1994年ごろ。教団が新たに修行場として設けた施設でのことだった。
 「当時、平田さんは斎藤さんよりはるかに信者として地位が高い、いわば上司と部下のような関係でした」(元信者)
 そして、その1年後、ふたりは逃亡生活を始めた。
 「教団の考えで、男女ペアになって夫婦を装ったほうが逃走しやすいということで、お互いの顔を知っていたふたりが一緒に逃げることになったんです」(元信者)
 ふたりは福島、宮城、青森、仙台と転々としたが、「都会のほうが紛れやすい」(平田容疑者)と最後に行き着いた先が大阪だった。大阪では3か所、計15年を過ごしたという。
 その間、公証役場事務長・仮谷清志さん(享年69)の逮捕監禁致死容疑で特別手配され、顔が知られている平田容疑者は潜伏先のマンションから一歩も出なかった。代わって斎藤容疑者が仲居、喫茶店のウエートレス、事務員、マッサージ師などをしながら、ひとりで逃亡生活を支えていた。最後の潜伏先の東大阪市では「吉川祥子」の偽名で整骨院で働いていた。
 出頭時に800万円の現金を持っていた斎藤容疑者だが、その暮らしは実に質素なものだった。整骨院の月給は約20万円。食事は毎日勤め先から支給される1000円でまかなっていたという。
 ほぼ毎日のように通っていた弁当店の従業員は、彼女をこう振り返った。
 「4~5年ほど前から土日以外の平日の昼はほぼ毎日、ひとりで自転車に乗ってきてました。だいたい、のり弁(290円)と、から揚げとコロッケ弁当(390円)。400円までの弁当をいつも2つ買うてましたな。割引券があるときはそれを利用してはりました。
 必ず勤務先の整骨院の宛名で領収書を受け取っていましたよ。笑顔なんて見たことがないんですわ。話もせんし、目線も合わさへんから、変わった人やなという印象です。弁当だって“ありがとう”もいわず無言で受け取るんですよ」
 斎藤容疑者たちが暮らしていたのは、整骨院の社員寮という家賃約7万円の8畳ほどのワンルームマンション。部屋には布団が1組と毛布が3枚敷かれていて、室内にはフライパンと鍋が1つずつとスプーンが3本、14インチのブラウン管テレビとパソコンが2台残されていたという。近所の住民は次のように話す。
 「整骨院の患者さんたちには“家庭内暴力がひどくて、警察に相談して、こっちに避難してきている”と話していました」
 ※女性セブン2012年2月2日号
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