死刑囚の面会者情報漏えいは違法
REUTERS 2014年 04月 18日 19:06 JST
大阪、愛知、岐阜の３府県で１９９４年に男性４人が犠牲になった連続リンチ殺人事件で強盗殺人罪などに問われ、死刑が確定した芳我匡由死刑囚（３８）が、「面会や手紙の相手に関する情報を名古屋拘置所職員が収容中の共犯者に漏らしたのは違法」として国に慰謝料１６０万円を求めた訴訟で、名古屋地裁は１８日、訴えの一部を認め国に１０万円の支払いを命じた。
この事件では、芳我死刑囚ら元少年３人の死刑が確定している。
判決によると、名古屋拘置所の職員２人は２００８～１０年、芳我死刑囚が面会した人物名や、手紙の宛先などをメモにして、同拘置所に収容されていた共犯の死刑囚に渡した。
【共同通信】
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死刑囚の面会情報漏えいは違法 名古屋地裁
中日新聞 2014年4月18日 20時00分
１９９４年に愛知、岐阜、大阪で４人の若者が殺害された木曽川・長良川連続リンチ殺人事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した元少年３人のうち、大阪市西成区生まれの死刑囚（３８）が、収容先の名古屋拘置所の職員２人に手紙や面会などの情報を漏らされたとして、国に１６０万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が１８日、名古屋地裁であった。堀内照美裁判長（朝日貴浩裁判長が代読）は「漏えい行為は違法で、原告に精神的苦痛を与えるものだ」として、国に１０万円の支払いを命じた。
判決によると、副看守長と看守の２人は２００８年８月～１０年２月、計２６回にわたり、死刑囚の手紙や面会の相手と日付、差し入れの内容などを、事件の共犯者である別の死刑囚に漏らした。また、副看守長は漏えいの際のメモに、原告を指して「バカの発信」などと記載した。
堀内裁判長は、漏えい相手が「死刑判決を受けた事件で主従関係を争う共犯であり、原告が特に情報が提供されることを望まないのは容易に推測できる」とし、精神的苦痛への慰謝料として１０万円が相当とした。
名古屋拘置所は「判決内容を厳粛に受け止め、内容を精査し、関係機関とも協議の上、適切に対処したい」とコメントした。
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