〈来栖の独白〉
資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で07年分の収支報告書の虚偽記載容疑について審査していた東京第1検察審査会は15日、小沢氏を不起訴とした東京地検特捜部の処分に対し「不起訴不当」と議決したと公表した。一方、4月の東京第5検察審査会の議決は04、05年分について「起訴相当」。
審査会の市民11人のうち、6人以上が「捜査が足りない」と判断すれば不起訴不当。起訴相当は、8人以上が「起訴すべきだ」と判断した場合。今回は、4人が起訴すべきだとは判断しなかったことになる。
検察が国民(政治)に与える影響は絶大だ。国民は「事情聴取」と聞くだけで、ダーティなイメージを持ってしまう。これを特捜部は小沢氏に対して3度もやった。揚げ句、嫌疑不十分という極めてクロに近い言葉で不起訴とした。結局小沢氏は幹事長職を辞さざるを得なかった。
15日の東京第1検察審査会の「不起訴不当」という言葉のイメージも、小沢氏にはマイナスだ。メディアが書きたてることで、悪いイメージは国民のなかに膨らむ一方だ。
私は石川知裕議員の公判に密かに期待を寄せる。陸山会事件の真相というより、検察・メディアが政治(国民)に対して何をしたのか、明らかにされるとよい。
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◆“検察の正義”に委ねていいのか? 検察を支配する「悪魔」
◆類い稀なるポピュリズム「検察審査会」=実にくだらないもの
◆安田好弘弁護士 【小沢氏不起訴】法廷攻防へ 人権派ら異色弁護団 検察も総力戦2010-01-25
【小沢氏不起訴】法廷攻防へ 人権派ら異色弁護団 検察も総力戦
産経ニュース2010.2.4 21:14
1月23日、約4時間半にわたる最初の任意聴取を終え、記者会見で身の潔白を訴えた民主党の小沢一郎幹事長。その隣にいたのは小沢氏側が付けたとされる衆院議員、石川知裕(ともひろ)被告(36)の弁護人だった。小沢氏の立件を視野に入れ、石川被告らから供述を引き出そうとする「最強の捜査機関」。これに対し、小沢氏側は“実力派”で知られる弁護士が連日接見に訪れ、石川被告らを強力にサポートし、両者のギリギリの攻防は起訴直前まで続いた。
「簡単には自供させられないかもしれないな」。ある検察幹部は石川被告に付いた弁護人の名前を聞き、懸念を示した。石川被告の弁護人となったのは、オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚や山口県光市の母子殺害事件の被告らの主任弁護人を務め、死刑廃止運動を先導する“人権派”の安田好弘弁護士だった。
さらに、石油卸会社「石橋産業」をめぐる巨額手形詐欺事件や泉井石油商会脱税事件などを担当した検察OBの木下貴司弁護士が選任された。両者の間での意思疎通はないとされ、“異色の弁護団”となったが、徹底抗戦の姿勢は同じだ。
公設第1秘書の大久保隆規被告(48)にも、検察OBと、小沢氏の秘書だった弁護士が付いた。
対する特捜部は、ベテランの吉田正喜副部長が複数回、石川被告の取り調べに当たったほか、逮捕された3人の中でもっとも口が堅いとされる大久保被告には、途中から大阪地検特捜部で容疑者を自白に追い込む“割り屋”として知られる検事を投入するなど総力戦で臨んだ。
水谷建設元幹部らが石川、大久保両被告に渡したと供述した計1億円の裏献金について厳しく問いただし、吉田副部長は「証拠は十分ある」と詰め寄った。
一方、昨年3月の西松建設の違法献金事件で大久保被告が逮捕された際には「秘書の犯罪」として見送られた小沢氏本人の聴取についても、今回は事件の性質が異なるとして、2度にわたり行われた。
計約7時間半にわたり、小沢氏と対峙(たいじ)したのは、副部長の下で事件をまとめる主任検事の木村匡良検事。当初は副部長を起用することも検討されたが、昨年4月から継続して捜査にあたり、政治資金規正法に精通していることから抜擢(ばってき)されたという。
石川被告らは容疑内容については認めたものの、小沢氏の積極的な関与については否認を貫いており、法廷でも小沢氏をめぐり激しい攻防が続くことが予想される。
◆検察審査会に小沢氏側が上申書提出
資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で07年分の収支報告書の虚偽記載容疑について審査していた東京第1検察審査会は15日、小沢氏を不起訴とした東京地検特捜部の処分に対し「不起訴不当」と議決したと公表した。一方、4月の東京第5検察審査会の議決は04、05年分について「起訴相当」。
審査会の市民11人のうち、6人以上が「捜査が足りない」と判断すれば不起訴不当。起訴相当は、8人以上が「起訴すべきだ」と判断した場合。今回は、4人が起訴すべきだとは判断しなかったことになる。
検察が国民(政治)に与える影響は絶大だ。国民は「事情聴取」と聞くだけで、ダーティなイメージを持ってしまう。これを特捜部は小沢氏に対して3度もやった。揚げ句、嫌疑不十分という極めてクロに近い言葉で不起訴とした。結局小沢氏は幹事長職を辞さざるを得なかった。
15日の東京第1検察審査会の「不起訴不当」という言葉のイメージも、小沢氏にはマイナスだ。メディアが書きたてることで、悪いイメージは国民のなかに膨らむ一方だ。
私は石川知裕議員の公判に密かに期待を寄せる。陸山会事件の真相というより、検察・メディアが政治(国民)に対して何をしたのか、明らかにされるとよい。
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◆“検察の正義”に委ねていいのか? 検察を支配する「悪魔」
◆類い稀なるポピュリズム「検察審査会」=実にくだらないもの
◆安田好弘弁護士 【小沢氏不起訴】法廷攻防へ 人権派ら異色弁護団 検察も総力戦2010-01-25
【小沢氏不起訴】法廷攻防へ 人権派ら異色弁護団 検察も総力戦
産経ニュース2010.2.4 21:14
1月23日、約4時間半にわたる最初の任意聴取を終え、記者会見で身の潔白を訴えた民主党の小沢一郎幹事長。その隣にいたのは小沢氏側が付けたとされる衆院議員、石川知裕(ともひろ)被告(36)の弁護人だった。小沢氏の立件を視野に入れ、石川被告らから供述を引き出そうとする「最強の捜査機関」。これに対し、小沢氏側は“実力派”で知られる弁護士が連日接見に訪れ、石川被告らを強力にサポートし、両者のギリギリの攻防は起訴直前まで続いた。
「簡単には自供させられないかもしれないな」。ある検察幹部は石川被告に付いた弁護人の名前を聞き、懸念を示した。石川被告の弁護人となったのは、オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚や山口県光市の母子殺害事件の被告らの主任弁護人を務め、死刑廃止運動を先導する“人権派”の安田好弘弁護士だった。
さらに、石油卸会社「石橋産業」をめぐる巨額手形詐欺事件や泉井石油商会脱税事件などを担当した検察OBの木下貴司弁護士が選任された。両者の間での意思疎通はないとされ、“異色の弁護団”となったが、徹底抗戦の姿勢は同じだ。
公設第1秘書の大久保隆規被告(48)にも、検察OBと、小沢氏の秘書だった弁護士が付いた。
対する特捜部は、ベテランの吉田正喜副部長が複数回、石川被告の取り調べに当たったほか、逮捕された3人の中でもっとも口が堅いとされる大久保被告には、途中から大阪地検特捜部で容疑者を自白に追い込む“割り屋”として知られる検事を投入するなど総力戦で臨んだ。
水谷建設元幹部らが石川、大久保両被告に渡したと供述した計1億円の裏献金について厳しく問いただし、吉田副部長は「証拠は十分ある」と詰め寄った。
一方、昨年3月の西松建設の違法献金事件で大久保被告が逮捕された際には「秘書の犯罪」として見送られた小沢氏本人の聴取についても、今回は事件の性質が異なるとして、2度にわたり行われた。
計約7時間半にわたり、小沢氏と対峙(たいじ)したのは、副部長の下で事件をまとめる主任検事の木村匡良検事。当初は副部長を起用することも検討されたが、昨年4月から継続して捜査にあたり、政治資金規正法に精通していることから抜擢(ばってき)されたという。
石川被告らは容疑内容については認めたものの、小沢氏の積極的な関与については否認を貫いており、法廷でも小沢氏をめぐり激しい攻防が続くことが予想される。
◆検察審査会に小沢氏側が上申書提出