3名の死刑執行 2012.3.29 東京(古沢友幸死刑囚)・広島(上部康明死刑囚)・福岡(松田康敏死刑囚) 小川敏夫法相、就任から3ヵ月弱

2012-03-29 | 死刑/重刑/生命犯

3人の死刑執行 東京、広島、福岡 1年8カ月ぶり 民主政権2回目
産経ニュース 2012.3.29 09:42
 法務省関係者によると、29日午前、東京、広島、福岡の各拘置所で死刑囚3人の刑が執行された。
 死刑執行は、千葉景子法相在任中の2010年7月以来1年8カ月ぶり。民主党政権では2回目。
 小川法相は1月の就任当初から「死刑制度が国民に支持されている以上、法相の職責として執行すべきだ。命令を出すということだ」と述べ、近く執行を命じる意向を明らかにしていた。
 法務省によると、確定死刑囚は27日現在135人。
- - - - - -
〈来栖の独白2012/3/29Thu.〉
 先週あたりから切迫感強かった。今朝も、「明日は今年度最後の平日だから、明日の執行はないだろう。本日、死刑執行、ある」と思いながら、いま(a.m.9:40頃)PCを開けた。やはり、執行命令書に判を押していた。[刑事訴訟法476条 法務大臣が死刑の執行を命じたときは、五日以内にその執行をしなければならない。]
================================
死刑執行は下関駅通り魔事件の上部死刑囚ら
産経ニュース2012.3.29 10:18
 関係者によると、死刑が執行されたのは、山口県下関市のJR下関駅で平成11年、15人を死傷させた上部康明死刑囚▽横浜市で14年、元妻の両親ら3人を殺害した古沢友幸死刑囚▽宮崎県で13年、女性2人を殺害し現金を奪った松田康敏死刑囚-の3人。
================================
死刑執行:「国民の大半が支持」小川法相

                              

 1年8カ月ぶりに行われた死刑執行に関し、小川敏夫法相は、午前11時から法務省内で記者会見し、やや緊張した表情で「国民の大半が死刑を支持し、裁判員裁判でも死刑が選択されている。こういったことを重要な要素と考え、法相の職責を果たすべきだと判断して死刑執行を命令した」と述べた。
 法相は会見の冒頭、「法相として、職責を果たすことについての気持ちを述べたい」と前置きし、「犯罪に対する刑罰についてどう臨むかは国民が決めること。刑罰権は国民にある」と説明。内閣府の世論調査で8割以上が死刑存置を支持している点などを考慮したと強調した。
 一方、なぜこの時期になったのかや、なぜこの3人が選ばれたかなどの判断については「記録を読んで検討した結果。特別な理由はない」などとした。【石川淳一】毎日新聞 2012年3月29日 12時08分(最終更新 3月29日 12時11分)
==========================================
小沢一郎氏裁判/第15回公判(論告・求刑) 禁錮3年求刑 2012-03-09 
 陸山会事件:小沢元代表に禁錮3年求刑 「反省の情ない」
 資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)に対し、検察官役の指定弁護士は9日、東京地裁(大善文男裁判長)の論告公判で禁錮3年を求刑した。指定弁護士は全面無罪を主張する元代表について「周到な準備と巧妙な工作を伴った計画的で悪質な犯行。刑事責任を回避するため不合理な否認を繰り返し、反省の情はまったくない。規範意識の鈍磨とあいまって再犯の恐れは大きい」と指弾した。
 次回19日に弁護側が最終弁論を行い、元代表が最終意見陳述をして結審する。判決は4月下旬の見通し。
 起訴状によると、小沢元代表は(1)会計責任者だった大久保隆規元秘書(50)や事務担当者だった石川知裕衆院議員(38)と共謀し、04年10月12日ごろ、4億円を陸山会に提供し、同会が同29日までに東京都世田谷区の土地購入費として約3億5200万円を支払うなどしたのに、04年分政治資金収支報告書に記載せず(2)大久保元秘書や石川議員の後任の池田光智元秘書(34)と共謀し、土地購入を05年1月7日と偽って05年分報告書に記載し--それぞれ総務相に提出したとされる。
 同法の虚偽記載・不記載の法定刑は5年以下の禁錮か100万円以下の罰金。元秘書3人の公判では検察側が大久保元秘書に禁錮3年6月、石川議員に同2年、池田元秘書に同1年を求刑。判決ではいずれも執行猶予付きの禁錮刑を言い渡され、3人は控訴した。【和田武士】
毎日新聞 2012年3月9日 15時05分(最終更新 3月9日 15時58分)
〈来栖の独白 2012/3/9 Fri.
>周到な準備と巧妙な工作を伴った計画的で悪質な犯行。
>不合理な否認を繰り返し
>反省の情はまったくない。
>規範意識の鈍磨とあいまって再犯の恐れは大きい
 いやぁ、ひどい。検察とあなたたち(指定弁護士さん)のことじゃないですか。もはや裁判の体を成していない。メルトダウンもいいとこ。私の人生で、こんなお粗末なのは、聞いたことがない。
 ・・・ ・・・ここまで詰まってくると、近々に小川さんは判を押すだろう。年度内の死刑執行が現実味を帯びてきた。
==================================
小川敏夫法相;「死刑制度の勉強会」廃止 / 国会委員会室内で競馬サイト(携帯電話)を閲覧 陳謝 2012-03-07  
 “死刑制度の勉強会廃止
NHK 3月6日22時43分
小川法務大臣ら法務省の政務三役は、おととし省内に設置された、死刑制度の在り方を検討する勉強会の取り扱いを協議した結果、「死刑の存続や廃止についての意見は出尽くした」として、廃止することを決めました。
この勉強会は、おととし7月下旬に、政権交代後、初めて死刑が執行されたことを受けて、当時の千葉法務大臣が「死刑制度に関する国民的な議論を喚起したい」として、法務省内に設置し、去年12月まで10回にわたって議論を重ねてきました。
小川法務大臣ら法務省の政務三役は、6日の会議で、この勉強会の取り扱いを協議した結果、「死刑の存続や廃止についての意見は出尽くした」として、廃止することを決めました。
死刑は、おととし7月以降、執行されておらず、死刑囚は、現在130人を超え、これまでで最も多くなっています。
〈来栖の独白 2012/3/7Wed.
 小川敏夫法相は、国民世論に応えること優先だ。これまでの法相は形だけにもせよ「国民的な議論を」と言ってきた。が、小川さんは珍しいこと、正直なことを言った。「死刑について、もう考えなくていい。議論しなくていい。いつまでも考えたり議論したりするばかりでは、裁判所の命令が行政の段階で止まってしまう(元裁判官としては腹立たしい)。判決が無効になっているではないか。死刑囚が“溜まる”ばかりだ。130人超となったではないか。さあ、もうこの辺で “お勉強”はお仕舞。判決を執行しよう。今年度(今月)中にはやってしまわなくては・・・。世論もそれを望んでいるし、野田政権のため(死中に活)、俺はやる」。
- - - - - - - -
小川法相「委員会室で携帯使用しない」 競馬サイト閲覧で陳謝
産経ニュース2012.3.6 11:28
 小川敏夫法相は6日午前の記者会見で、2月29日の党首討論直前に国会の委員会室内で携帯電話で競馬サイトを閲覧し、野党から批判されていることについて、「いろいろお騒がせした。今後は委員会室では携帯を使用しない」と陳謝した。
 競走馬2頭を保有している小川氏は2日の記者会見で「(党首討論直前に)自分の馬に関して調教がどうだったかというのを見たかもしれない」と述べ、野党から「大臣の資格はない」と閣僚としての資質を問う声が出ていた。藤村修官房長官も「(委員会室で)公務に関係なく携帯電話を用いることは避けるべきだ」と苦言を呈していた。
===================================
聞き飽きた、もう。法相が代わる度に、死刑について「考えていく」「国民的な議論を進めたい」2011-09-15
-------------------------------------------
法務大臣には死刑執行の法的義務は存在しない=安田好弘/死刑執行1年、千葉景子元法相決断の背景 2011-07-29
  ◎法務大臣には死刑執行の法的義務は存在しない
「千葉景子法相による死刑執行に抗議する」弁護士・フォーラム90 安田好弘 〈2010年7月28日の執行・執行抗議集会から〉

 今回、千葉さんが、「死刑執行するのは法務大臣の義務だ」と言っています。実は、過去、法務省はそのようには言っていませんでした。これを言い始めたのは、後藤田元法相です。彼が1993年3月に死刑執行を再開した後に、自己の行為の正当化のために言い出したことです。彼に対しては、志賀さんや倉田哲治弁護士などが直接会って、執行をしないようにと話をし、彼はそれに対してよく考えてみるとか、団藤さんの本も実際に読んでみるとか、言っていたわけです。ところが彼は死刑を執行し、法務大臣には死刑執行をする法的義務がある、だから執行しないのは怠慢だし、執行しないならば法務大臣を辞めるべきだと、そもそも執行しない者は法務大臣に就くべきではない、と言い出したのです。今回の千葉さんも、詰まるところ同じことを言っているのです。
 私たちはその当時から、法務大臣には死刑執行の法的義務はないのだと言い続けてきました。これはスローガンとして言っていたわけではなく、法的根拠を持って言ってきたわけです。刑事訴訟法の475条第1項を見ていただければわかりますが、死刑執行は法務大臣の命令による、としか書いてないわけです。法務大臣が死刑執行をしなければならない、とは書いていません。これは法務大臣以外の者が死刑執行を命令してはならないという制限規定です。第2項に6ヵ月以内に執行命令を出さなければならない、となっていますが、これは法務省自らが訓示規定と言っているわけでして、絶対に守らなければならないというものではないわけです。
 法務省が言っていますが、法務大臣の死刑執行はどういう法的性質のものかというと、死刑執行を法務大臣の権限としたのは(権限です。義務とは言っていない)、死刑執行は極めて重要な刑罰なので、政治的責任を持っている人間しか命令してはならないものだ。法務大臣は政治的責任を負っているのだから、いろいろの社会的状況を考慮して、政治的な決断として執行を命令するのだ、という言い方をしています。ここからは義務だという発想は出てこないのです。法務省設置法という法律がありまして、法務省の責任や役目を示したものですが、3条、4条にはっきり書いてありますが、法務省の任務に、「基本法制の整備」、「刑事法制に関する企画立案」とあります。彼らの責務として法体制を改革したり改善したり、法律を新しく制定したり、法律を改正したり、ということがあるわけです。ですから法務大臣は死刑執行をすることが義務ではなく、死刑制度について改善したり、新しい死刑制度に関する企画を出したり、その企画が通るまで死刑執行を停止すると、いったようなことが法務大臣の義務としてあるわけです。千葉さんの発言は、これを完全に無視した発言であるわけです。
 さらに言いますと、官吏服務紀律という勅令がありまして、昭和22年に一部改正されており、国務大臣はこれに従わなければならないとされています。その1条には「国民全体の奉仕者として誠実勤勉を主とし法令に従い各職務をつくすべし」とあって、権限を行使する場合は、公僕として法律に則って職務を果たせという職務規範はあっても、死刑執行を命令しなければならないというような、羈束(キソク=つなぎとめる、拘束する)的に、必ず一定の行為を行わなければならないというような職務規範は予定されていないわけです。このように、法の規定からしても、また過去の法務省の理解ないしは解説からしても、法務大臣に死刑執行命令をする義務があるというのは、間違い以外何ものでもないと考えます。この点についても議論しなければならないと、私は思っています。
----------------------------------------------------------
下関駅通り魔事件から9年、死刑確定後も遺族の傷癒えず 2008-10-01


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。