「きよ」さんから戴いた心優しいコメント↓。
何人かの方から同様のコメント・メッセージを頂戴するものですから、エントリとさせて戴きました。
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はじめまして 2009-05-12 20:56:35 きよ
もう1年以上前になりますが、テレビで被害者の方の発言を見たり、断片的に報道されてることだけでこの事件の犯人は死刑であたりまえ、弁護団はとんでもない集団だと思っていました。
先月本屋さんで見つけた、タイトルが不正確で申し訳ありません「本村洋の3300日」を読み、次に「光市裁判を考える」「光市事件 弁護団は何を立証したか」「なぜ僕は悪魔と呼ばれた少年を弁護したか」を読み、この事件の背景と犯人象の私の勝手な思い込みを思い知らされました。
虐待・自殺など少年の背景、事件がおこるまでの経過、同じ社宅内だったこと・会社の制服を着て各家訪問、弁護団の裁判の欠席理由などを知り、18才になったばかりの少年に死刑判決は重過ぎると思いました。
これをきっかけに、今までまったく深く考えもしなかった「死刑」についても考えるようになりました。関連の本も読むようになり、心痛めています。。
死刑賛成でしたが、今は反対です。
賛成、反対と強く言い争う気はありませんが、私利私欲にかまけて毎日のほほんと暮らしていてはいけないと思うようになりました。
独居房で執行を待つ方々のことを思うと、胸がしめつけられます。
光市の少年も家族の支えもなしに、10年以上狭い房の中にいるのかと思うと、かわいそうでしかたありません。
何か支援ができないものかと、弁護士さんに手紙を書きましたが、見ず知らずの者からそういう手紙がきても無視されるのは仕方のないことだと思います。
死刑確定してる方や確定するかもしれないこの事件の少年に対して、何をどのように行動を始めればいいのかわからず、来栖さんにコメント欄をお借りして書かさせていただきました。
ご迷惑でしたら許してください。
来栖さんにだけ読んでいただければいいので、承認なしでけっこうでございます。
もし、お力を貸していただけるようでしたら
****** までメールいただけましたら幸いでございます。
本名・住所・電話番号を記載することに、なんのためらいもありませんが、かえって失礼なのではと思い控えさせていただきました。怪しい奴だと思われましたら無視してくださいませ。
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光市事件の裁判資料を拙HPにあげていることもあってか、お問い合わせをよく頂戴する。事件内容に関するものや被告人を支援したいが、といった趣旨である。mixi(メッセージ)で戴くことも多い。「被告人に手紙を出したいのだが」とか「面会をするには」「精神安寧のためにウォークマンで音楽を聴かせてあげたいので差し入れしたい」というのもあった。
>光市の少年も家族の支えもなしに、10年以上狭い房の中にいるのかと思うと、かわいそうでしかたありません。
>これをきっかけに、今までまったく深く考えもしなかった「死刑」についても考えるようになりました。関連の本も読むようになり、心痛めています。
>何か支援ができないものか
事件の深層を知り理解が深まれば、被告人に惻隠の情が湧く。私も全く同様であった。人はこのように人と出会い、模索し、歩んでいく。自分に何ができるのか、どうすればいいのか。
知らねばならないことも多い。「その人」について知らねばならない。理解しなければならない。
例えば、光市事件被告人にウォークマン(ヘッドホンステレオ)の差し入れは不許可となるに違いない。居房内における「備品」の所持は、極めて限定されている。音(声)を発してはならない。正座の位置まで限定されている拘置所処遇である。昨年私は、光市事件被告人が自殺防止房にいる、とも仄聞している。想像に絶する処遇環境である。
面会を申し入れても、恐らくは拒否されるのではないだろうか。誰かに会ってみよう、それほど楽観的、無防備な精神状態ではないのでは、と思う。手紙も受信すれば喜ぶのかもしれないが、警戒心は強く、返信は望めないだろう。
何かできないものか、と考える姿は好ましい。考え、悩む姿は、好ましい。以前、ある婦人がアフガンの惨状に触れ、「私たちはこんな平和な国(日本)に暮らしているけれど」と言っていた。この国が「こんな平和な国」だろうか。年間の自殺者が3万人以上もいる。障害者支援法により当たり前のサービスさえ受けられない障碍者がいる。先日は、介護に追い詰められて、清水由貴子さんが自裁した。http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/6757efdcca77f8a78149cfdf384e28ae 私は、清水さん一人を前にしても、「こんな平和な国」とは云えない。清水さんにむごくて、哀れで、「平和」などと楽観できない。聖書の指す「平和」とは、<痛むところのない状態>を云うそうだ。たった一人の「痛む人」がいても、それは平和とは云えない、と。この国には、痛むところがいっぱいだ。
出会って、気付いて、知って、考えていく。それは、その人の「生き方」になる。少なくとも、「こんな平和な国」などとは言わなくなる。光市事件被告人のことを祈らない日は、私には1日もない。心にかかってならない。「どうすればいいのでしょう」と誰かに尋ねたい。しかし、自分で考えるしかない。自分の人生を自分で描いてゆく。その契機となる「人との出会い」は、大きな意味をもつ。
光市事件http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/hikari-menu.htm
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自殺、若年層で増加…「生活苦」「失業」「就職失敗」
5月14日12時27分配信 読売新聞
警察庁は14日、昨年1年間に全国で自殺した3万2249人の年齢や動機などを公表した。
20~30歳代を中心にした「若年層」の自殺者が増加したのが特徴で、特に30歳代は1978年に統計を取り始めてから最も多い4850人だった。
動機別では、「生活苦」「失業」「就職失敗」が前年より13~40%増え、秋以降の急激な景気後退を色濃く反映する結果となった。今年も3月までの自殺者が8198人と昨年を309人上回っており、景気の落ち込みが長引けば、増加傾向に拍車がかかるおそれもある。
昨年の自殺者は前年を844人下回り、2年ぶりの減少となったものの、1998年から11年連続で3万人を超え、高止まりの状態。
年代別では、最も多い50歳代が6363人(前年比9・7%減)と全体の19・7%を占め、60歳代5735人(0・4%増)、40歳代4970人(2・5%減)、30歳代4850人(1・7%増)、70歳代3697人(5・4%減)の順だった。30歳代以下は全体の27・6%に上り、中でも30歳代は10年前の98年(3614人)に比べ3割以上も増えている。
遺書などから動機を特定できたのは2万3490人。動機を52項目に分けて複数の項目があてはまる自殺も含めてまとめた結果、健康問題が1万5153人と前年に引き続いて最も多く、このうち「うつ病」は6490人(7・1%増)で52項目中トップだった。
一方、経済・生活問題を動機とした自殺者7404人を詳しく見ると、多重債務など「負債」を動機とする自殺は前年より10・9%減ったものの、「就職失敗」が253人と40・6%も増え、「失業」も20・4%増の648人、「生活苦」は13・4%増の1289人に上った。「就職失敗」は20歳代と30歳代を合わせると155人で6割以上を占めている。
20歳未満のうち小中高校生は308人で、前年より34人増加。「いじめ」が動機と判断されたのは11人だった。硫化水素ガスによる自殺者は1056人で前年の29人から大幅に増えた。 最終更新:5月14日12時27分
不況の影ジワリ 自殺者30代過去最多 増加率「鬱病原因」上回る
5月14日15時32分配信 産経新聞
警察庁が14日公表した平成20年の自殺統計では、「就職失敗」「生活苦」など不況の影響が読み取れる原因・動機が大幅に増えた。職業別でも、不況色の濃い建築・不動産業と、経済弱者である失業者や年金生活者の増加が目立っている。
原因・動機で最も多かったのは鬱病(うつびょう)で、前年より7・1%増えた。しかし増加率では、就職失敗が40・6%増、失業が20・4%増、生活苦は13・4%増、事業不振は9・8%増となり、いずれも鬱病を上回った。
職業別でみると、自営業全体(3206人)が2・2%減る中で、土木・建築(578人)と不動産(102人)の自営業だけはそれぞれ14・5%と13・3%増えた。
東京商工リサーチによると、建築・不動産業界は昨年、米サブプライムローン問題に起因する金融危機や建築基準法改正の影響で不況感が顕著に表れた。全国の倒産約1万5600件のうち両業界は3分の1近い5042件に上り、上場企業に限ると33件中25件が両業界だった。
また、主婦も含めた無職者全体(1万8279人)が3・7%減る一方、失業者(1890人)は7・6%増、年金・雇用保険等生活者(5249人)は5・4%増となるなど、経済的困窮がうかがえる職業の増加が際立った。
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特定非営利活動法人「自殺防止ネットワーク風」理事長で長寿院(千葉県成田市)住職の篠原鋭一さんの話
「自殺を考える人から相談を受け始めて16年ほどになるが、2、3年前からリストラや派遣切りなど不況の影響を感じるケースが多くなり、昨年暮れからさらに増えている。30代の鬱病も多く、契約社員など正社員でない人からも増えている。表面的には金銭苦と受け止められる場合も、悩みの本質は、失業などによる自分の存在価値の否定や将来への絶望にある。自分から歩み寄れずに孤立してしまうので、家族や支援する人たちは何時間でも話を聞いてあげるなど寄り添う気持ちで接してほしい」
励みになります。。考えていきます。