着物

2007-10-27 | 日録

 明日出かけるのに着物で、と思い、準備をした。この秋、初。長い夏がやっと終わった、という感慨がひろがった。

 何事にも準備の悪い私だが、着物だけは違う。多少の緊張感もあって、前日までに着物・長襦袢・帯・帯〆・・・・全て決めておく。いざ着てみて、微妙にコーディネイトが悪かったりすると、慌ててしまうからだ。着物の楽しさは、どの着物に、どの帯、どの帯〆・・・と考えるところから始まる。いや、半襟を縫いつけるときから、もう始まっている。

 明日は、卵色の紬の着物に、姑の形見分けに貰った葉っぱ模様の浅葱色の帯。試しに結んでみた。ところがこの帯、見た目は柔らかく軽そうだから結び易いだろうと思ったけれど、なぜか硬くて結びにくいこと、この上ない。おまけに、昔の帯は、今のものに較べて丈が短い(若い頃、実家の母が作ってくれて持っているものも、どれも短い)。ショパンを聴きながら、3度やり直した。

 着終わって眺めると、半襟の色が、着物に合っていない。着物にあわせて薄い卵色にしたつもりだったが、刺繍もあるので、しつこい。いっそ白い襟のほうが清清しそうだ。

 母は、訪問着の類もたくさん作ってくれた。しかし、訪問着を着る機会は、そうあるものではない。演奏会も、私はカジュアルな着物で行く。軽いし、気にならない。うんと寒い季節に、被布や千代田の襟のコートを羽織って出かけるのが好きだ。 


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