産経ニュース 2015.12.18 11:30更新
アパート3人殺害事件の津田死刑囚の死刑執行 裁判員裁判で初 母娘殺害の若林死刑囚も
法務省は18日、平成21年に川崎市で起きたアパート大家の男性ら3人殺害事件の裁判員裁判で死刑判決を受けた津田寿美年(すみとし)死刑囚(63)ら2人の死刑を同日執行したと発表した。裁判員裁判で死刑判決を受けた死刑囚では初。執行は今年6月以来で、岩城光英法相は10月の就任以来初の執行。これで未執行の確定死刑囚は、静岡地裁が26年3月に再審を決定するとともに刑の執行を停止した袴田巌さん(79)を除き127人となった。
津田死刑囚のほか、18年に岩手県洋野町で発生した母娘殺害事件で、強盗殺人などの罪で死刑が確定していた若林一行死刑囚(39)の死刑も執行された。
確定判決によると、津田死刑囚は21年5月30日、住んでいた川崎市幸区のアパートで、大家の柴田昭仁さん=当時(73)=と弟の嘉晃さん=同(71)=夫妻の3人を包丁で刺殺した。殺人罪に問われ、公判では「命で償うしかない」と謝罪。弁護側は計画性がなかったと主張したが、横浜地裁は23年6月、求刑通り死刑を言い渡した。その後、弁護側は東京高裁に控訴したが、同年7月に津田死刑囚が自ら取り下げ、死刑が確定した。
一方、若林死刑囚は18年7月19日、岩手県洋野町種市の会社員、上野紀子さん=当時(52)=宅に侵入し、帰宅した上野さんと二女の友紀さん=同(24)=の首を絞めるなどして殺害。現金2万円などを奪い、2人の遺体を近くの山林に捨てた。
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です *強調(太字・着色)は来栖
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裁判員裁判で判決の死刑囚、初の執行 法務省
朝日新聞デジタル 2015年12月18日11時40分
法務省は18日、2人の死刑を執行した。1人は裁判員裁判で判決を受けた死刑囚。2009年5月に裁判員制度が始まって以来、初めて市民が判断した死刑囚に刑が執行された。死刑の執行は今年6月以来、約半年ぶり。昨年12月の第3次安倍政権発足以来、2度目で、12年12月の自民党への政権交代後では8度目、計14人となった。
法務省によると、死刑が執行された1人は、津田寿美年死刑囚(63)。09年5月30日、川崎市幸区の自宅アパートで大家の男性ら3人を包丁で刺して殺害した殺人の罪で、11年6月に横浜地裁の裁判員裁判で死刑が言い渡された。弁護人が控訴したが、同年7月に本人が取り下げ、裁判官のみで裁く高裁や最高裁の判断を経ずに確定した。東京拘置所で刑が執行された。
もう1人は若林一行死刑囚(39)。06年7月19日、岩手県洋野町内の会社員女性(当時52)の自宅に侵入し、帰宅した女性とその次女(同24)を絞殺。現金約2万2千円などを奪って2人の遺体を町内の山林に遺棄したとして、強盗殺人や死体遺棄の罪で12年1月に死刑が確定した。仙台拘置支所で執行された。
法務省によると、18日の時点で死刑が執行されていない確定死刑囚は、執行された2人を除いて127人(再審開始決定が出て釈放された袴田巌さんを含む)。
今年10月に就任した岩城光英法相にとっては初の執行となった。執行後に記者会見した岩城法相は、「いずれも被害者や遺族にとって無念この上ない事件で、裁判所で十分審理され、死刑が確定したものだ。慎重な検討を加えた上で、大臣の職責として死刑の執行を命令した。裁判員裁判か否かにかかわらず、関係記録を十分に精査した」と話した。
岩城法相は就任時、「裁判所の判断を尊重しつつ、法の定めるところに従って慎重かつ厳正に対応すべきものと考えている」と述べ、執行に肯定的な考えを示していた。死刑制度については「国民世論の多数が、極めて悪質、凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えている。廃止は適当ではない」としていた。
◎上記事は[朝日新聞デジタル]からの転載・引用です *強調(太字・着色)は来栖
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2人に死刑執行 1人は裁判員裁判で死刑判決
NHK NEWS WEB 12月18日 9時42分
平成21年に、川崎市のアパートで隣の部屋に住んでいた男性ら3人を殺害したとして、裁判員裁判で死刑が確定した津田寿美年死刑囚ら2人の死刑が18日午前、執行されました。裁判員裁判の下で死刑が確定した事件で執行されたのは初めてです。
死刑が執行されたのは津田寿美年死刑囚と若林一行死刑囚の2人です。
津田死刑囚は平成21年5月、川崎市のアパートで隣の部屋に住んでいた夫婦と大家の男性の合わせて3人を殺害したとして、殺人の罪に問われた裁判員裁判で死刑が確定していました。平成21年に始まった裁判員制度の下で死刑が確定した事件で、執行されたのは初めてです。
また、若林死刑囚は平成18年7月、岩手県洋野町の住宅で当時52歳の母親と24歳の娘を殺害し、現金を奪ったなどとして、強盗殺人などの罪に問われた裁判で死刑が確定していました。
第2次安倍内閣以降で死刑が執行されたのは、ことし6月以来8回目で、合わせて14人になりました。
■裁判員制度で死刑執行は初
平成21年に始まった裁判員制度で死刑が確定した事件で、執行されたのは初めてです。
最高裁判所によりますと、裁判員裁判では17日までに26人に死刑判決が言い渡され、このうち、7人の死刑が確定しているということです。
死刑の判断に関わった裁判員の中には判決の後も悩み続け、「執行してほしくない」という思いを抱えている人もいます。
こうしたなか、裁判員の経験者からは「究極の判断を求められるのに死刑の執行に関する情報が明らかになっていない」という声が上がり、去年2月、一部の経験者たちは法務省に要望書を提出し、死刑の執行を停止したうえで積極的な情報公開を行い、国民の議論を促すよう求めました。
■津田死刑囚とは
死刑が執行された津田寿美年死刑囚(63)は、平成21年に川崎市で同じアパートの隣の部屋に住んでいた夫婦と大家の男性の合わせて3人を殺害したとして殺人の罪に問われました。
審理は裁判員が参加して行われ、横浜地方裁判所は「隣の部屋の男性がドアを開け閉めする音などを嫌がらせと考えて感情を爆発させ、3人の命を奪った結果は重大だ」として死刑を言い渡しました。
弁護士が控訴しましたが、津田死刑囚はみずから控訴を取り下げ、4年前に死刑が確定しました。裁判では「極刑は覚悟している」と述べていました。
■若林死刑囚とは
死刑が執行された若林一行死刑囚(39)は平成18年に岩手県洋野町の住宅で、当時52歳の母親と24歳の娘を殺害し、現金を奪ったなどとして、強盗殺人などの罪に問われました。
若林死刑囚は裁判の途中から無罪を主張していましたが、1審の盛岡地方裁判所と2審の仙台高等裁判所はいずれも死刑を言い渡し、最高裁判所は平成24年に「女性の2人暮らしだと知って金を奪う目的で押し入ったもので、経緯や動機に酌量の余地はない」などとして上告を退け、死刑が確定していました。
■法相「慎重な検討加え命令」
岩城法務大臣は記者会見し、「当然のことながら、いずれの事件も裁判所において十分な審理をしたうえで最終的に死刑が確定したものだ。以上のような事実を踏まえ、慎重な検討を加えたうえで、死刑の執行を命令したしだいだ」と述べました。
また、岩城大臣は裁判員制度の下で死刑が確定した事件で、初めての死刑執行となることについて、「個々の死刑執行の判断に関わる事項への答えは差し控えるが、一般論として申し上げると死刑執行に関しては、それが裁判員裁判により判決が言い渡された事案であるか否かにかかわらず、個々の事案につき関係記録を十分に精査し、刑の執行停止、再審事由の有無等について慎重に検討し、それらの事由等がないと認めた場合に初めて死刑執行命令を発することとしており、今回も同様の慎重な検討を経て、死刑執行命令を発したものだ」と述べました。
◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です
◆ 裁判員裁判 2011 審理相次ぐ見通し 上田美由紀・木嶋佳苗・市橋達也・高見素直・菅田伸也・津田寿美年被告 2011-01-12
「洗濯機がうるさい」と男が大家ら3人刺殺
スポーツ報知 2009年5月31日06時02分
送検される津田寿美年容疑者=青山謙太郎撮影(読売新聞)
神奈川県警幸署は30日、川崎市幸区のアパートで大家の男性と弟夫婦の3人を刺殺した殺人未遂の容疑で、住人の男(57)を現行犯逮捕した。調べに対し、男は「洗濯機やドアの音がうるさかった」と動機を供述している。
休日でにぎわうJR川崎駅直結のショッピングモール「ラゾーナ川崎」から、北西へわずか約300メートルの地点。商店街の片隅にある木造アパートで3人は殺害された。
幸署によると、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された無職・津田寿美年容疑者は30日午前6時50分頃、居住する川崎市幸区中幸町のアパート「幸栄荘」1階で大家の柴田昭仁さん(73)とアパートに住む弟の嘉晃さん(71)、嘉晃さんの妻・敏子さん(68)の3人を柳刃包丁で刺した疑い。
同容疑者は逮捕時、泥酔状態で自室の畳に凶器とみられる刃渡り約20センチの包丁を突き刺して座っていた。嘉晃さんと敏子さんはそれぞれ窓際で横向きになって倒れ、昭仁さんはアパート前であおむけで倒れていた。昭仁さんの次女(39)が3人が刺されているの発見し、110番。3人は搬送先の病院で死亡が確認されたため、同署は殺人容疑に切り替えた。
津田容疑者は、昭仁さんの自宅に隣接するアパート1階の家賃3万円の角部屋に5年前から入居。同じ1階の2部屋に嘉晃さん夫妻が住んでいた。同署によると、津田容疑者は「柴田さん一家に長年の恨みがあったので刺した」と容疑を認めている。
同署や近隣住民によると、津田容疑者は隣室に住む嘉晃さん夫妻について数か月前から「未明から洗濯機を回してうるさい。不眠症になっている。洗濯機に穴を開けてやる」「ドアを閉める音がうるさい」などと不満を漏らしていた。階段の上り下りなどの生活音をめぐって夫妻と口論になることも多かった。さらに「アパートの家賃を滞納して(昭仁さんに)注意された」「小言を言われてうるさい」とも話していた。「嘉晃さんから『(自分が)大家の弟ってことを忘れているだろ』と言われて怒っていた」との証言もある。
「右腕に入れ墨があるから、近所でも怖がられていた」(商店街の住民)という津田容疑者は酒に酔ってトラブルを起こすこともあったようで、ある男性は「知り合いが頭突きされたことがある。近寄りがたい感じだった」と話す。前日29日夜も行きつけの飲食店で昭仁さんらへの不満を漏らしていたという。
(2009年5月31日06時02分 スポーツ報知)
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