鈴木宗男氏が語る 刑務所でも読みたい本

2011-01-03 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
鈴木宗男氏が語る 刑務所でも読みたい本
ゲンダイネット2010年12月29日

 収監1週間前。議員会館に現れた鈴木氏の胸元には紅赤色のバッジが光っていた。永年在職者に贈られる前議員記章だ。
「議員を辞めたくせに、何でバッジつけてんだ」ってよく言われますけどね、これは議員在職25年以上になるとつけられる唯一無二のバッジなんです。終身政治家だという思いでやってますから、早く行って早く出てくるつもりですよ。1回生や2回生で終わったんならば存在感がないけれども、おかげさんでロシア問題だろうが、アフリカ問題だろうが、やっぱり〈鈴木宗男〉の名前が出てきますからね。
 塀の向こうの人となった鈴木氏が選んだのは、明治の大政治家・後藤新平の生涯を描いた「大風呂敷」(杉森久英著、65年刊行)、収監の端緒となった鈴木宗男事件の背景がつまびらかにされた「国家の罠」(佐藤優著、05年刊行)、親友の松山千春の自伝「足寄より」(松山千春著、79年刊行)の3冊だ。
 後藤新平さんという人物はね、鉄道院総裁だった100年以上も前に東京駅建設構想を進め、周囲に20車線道路を造ろうとした。あの時代にですよ。何十年も先を見通す壮大なスケールの人で、われわれ政治家が学ばなくてはいけない志を持っていた。人間関係を大事にしていたのも、とても勉強になったですね。
「金を残して死ぬ者は下だ。仕事を残して死ぬ者は中だ。人を残して死ぬ者が上だ」とおっしゃってましてね。ウソはつかない、約束は守る。だから人は後藤さんを信用する。ある事件に巻き込まれて、収監されたこともあったそうですよ。私もですね、〈だますより、だまされる〉で生きてきました。後ろから切りつけてきた人が何人もいましたけど、鈴木宗男はそんなことはしない。やるときは正面から、堂々と仁義を切る。後藤さんの生きざまには共鳴するものがあるんですね。
(元外交官の)佐藤さんは外務省幹部から「鈴木をよく知るおまえが鈴木を撃て。そうすれば、おまえはセーフだ」とまで誘われたんですよ。それでも「あれだけ鈴木先生に世話になっておいて、おてんとさんの下で鈴木先生と顔を合わせられるのか。オレのテーブルは1本足だ。その足は鈴木宗男だ」と闘ってくれた。この本を読んだ人が鈴木宗男を理解してくれたおかげで、奇跡のカムバックがあった。佐藤さんのおかげなんです。
 千春の本は何回読んでもふるさとに対する思いっちゅうかね……。
 忘れてはいけない、かけがえのないものだというのが伝わってくる。雪深い山々に囲まれた寒村ですよ。その原点にこだわり、信念を持って生きる千春流の生き方が出ているんですね。千春は歌の道で、私は政治の道で頑張ってきた。2人とも志を持ってやってきましたですね。千春とは一心同体ですから、千春の本ですけどね、私の人生とも重ね合わされる。われわれの人生の原風景が浮かび上がってくるんですね。
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ムネオ日記「それでは行って参ります。私は元気です。私はへこたれません」 2010-12-08

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