小沢グループ 14日 消費税増税衆院採決を阻止するための総決起集会/野田は解散チラつかせ牽制

2012-06-13 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

小沢、14日に“野田殺し”の総決起!野田は解散チラつかせ牽制
ZAKZAK 2012.06.12
 民主党の小沢一郎元代表が「消費税増税反対」を掲げて、野田佳彦政権への攻勢を強めている。グループ議員による反対運動が党内中間派にも広がっており、衆院採決前の14日には総決起集会まで計画。クーデター説や新党結成説も流布される。一部の世論調査では、小沢氏らに追い風も吹き始めた。一方、増税法案成立に政治生命を懸ける野田首相は、衆院解散をにおわせて小沢氏を牽制した。この政局を勝ち抜くのはどちらか。
 「国民の生活を守る観点に立って、われわれは行動しなければならない。荒波を乗り越えていく」
 小沢氏は11日夕、都内で開かれた、側近である民主党の東祥三衆院議員のパーティーでこう訴えた。
 政府・民主党の執行部は15日までに民主、自民、公明3党による修正協議を合意させ、21日の今国会会期末までに衆院で法案を採決したい考え。
 これに対し、小沢グループは行動を活発化させている。「増税の前にやるべきことがある」と書いたのぼり旗を作って、各地で街頭演説を開始したほか、14日夕には国会近くで衆院採決を阻止するための総決起集会を開く予定だ。
 修正合意後のキナ臭い動きもささやかれている。11日の衆院特別委員会では、自民党の阿部俊子衆院議員が、野田首相に対して「クーデターが起きるという心配はないか」と質問した。
 野田首相は、メキシコで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するため、17日から20日まで日本を離れる。この間に、民主党内で、小沢氏らが「反増税クーデター」を仕掛けないか、という心配だ。
 野田首相は「クーデターが起こることはない」と答弁したが、修正協議後の党内は波乱含みだ。
 最低保障年金と後期高齢者医療制度廃止の撤回については、超党派で議論する国民会議に棚上げする案が浮上。経済が悪化した場合に増税を一時停止する「景気弾力条項」は、付則に格下げする案が出ているが、これに小沢グループが簡単に納得するとは思えない。
 反増税クーデターに加え、衆院採決時に造反し、小沢氏らが離党、新党を結成するというカードも温存されている。
 関係者によると、小沢氏は先週、新党大地・真民主の鈴木宗男代表と会談した際、「採決したら、その時は新組織だ」と述べたという。「小沢氏は気分が高揚している」(周辺)との評もある。
 こうした攻勢を後押しする背景には、世論もあるようだ。産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が9、10両日に実施した合同世論調査で、小沢氏が採決で賛成しない方針を明言したことに49・1%が「適切だと思う」と答え、「適切だとは思わない」の42・7%を上回った。「小沢新党」に「期待する」も、前回(5月)の16・5%から21%に跳ね上がった。読売新聞の調査では、小沢氏の主張について「理解できない」が48%、「理解できる」が44%となっている。
 自民党の伊吹文明元財務相は「現場で何が起きているか、しっかりおさえておかないとダメだよ」と、野田首相に注文をつけた。その言葉通りか、野田首相サイドも手をこまねいてはいない。
 政府関係者は「小沢氏らのクーデターの可能性や戦法、中間派の『反増税』の広がり、衆院採決で造反する人数について、スタッフが情報収集に当たっている」と明かす。
 官邸周辺も「情勢次第で、G20欠席も検討している。(増税法案には)野田政権の運命がかかっている。こちらも覚悟(=採決強行)を決めているが、造反する人々も覚悟(=党除名)すべきだ」と語った。
 極め付けは11日、特別委で自民党の額賀福志郎元財務相に、小泉純一郎元首相による「郵政解散」を引き合いに、「(不成立なら)国民に信を問う覚悟を持つべきだ」とただされ、野田首相は「国民のために決断しなければならない時期は迫っている。私は政治生命を懸けている。それ以上は言わなくてもお分かりいただけると思う」と答えた。
 「衆院解散・総選挙を恐れる民主党議員、特に選挙に弱い小沢系に対し、『伝家の宝刀』をチラつかせて選択を迫った」(民主党中堅議員)のだ。
 野田首相と小沢氏のガチンコ対決。勝敗は、まもなく分かる。
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「民主党 小沢の読み通り反対派拡大」日刊ゲンダイ /「増税前にやることある」小沢グループがのぼり旗 2012-06-08 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
民・自・公「15日までに結論」 民主党内は真っ二つ
日刊ゲンダイ2012年6月8日 掲載
小沢の読み通り反対派拡大
 それみたことか。消費増税のために自、公との修正協議を始めた野田政権に、案の定、民主党内から反発が噴出し始めた。
 当たり前の話で「修正協議」という名の「自民党案丸のみ交渉」であるのは歴然だからだ。このままでは自民党にのみ込まれる。焦った中間派の議員たちが動き出したのである。
 そのひとつが「党の『民主的合意形成』を実現する集い」だ。党内の複数のグループにまたがっている議員らが呼びかけたもので、7日の会合には28人が出席した。旧民社党系を束ねる田中慶秋副代表があいさつに立ち、「自分たちは社会保障が前提で、消費増税が前提なのではない」とぶちかました。
 民主党は自民党との修正協議の実務者に、「ミスター年金」長妻昭と細川律夫の元厚労相コンビを内定していたが、自民党が「1人にしてほしい」と言い出したため、長妻を細川の補佐役に回らせた。マニフェストにこだわる長妻を引かせたことで、ますます、党内の警戒感が強まっている。
 内閣改造で農林水産相を外された鹿野のグループも不満タラタラだ。「党内を切り捨てて、どんどん自民党に傾斜している」(中堅)という怒りが渦巻いている。こうした動きを受けて、小沢元代表は意気軒高だ。7日の若手との会合では「約束をホゴにしていいんだということになれば、ちっちゃな子供たちの教育もできない」と野田首相を切り捨てた。
「野田首相との会談の中身も漏れてきました。首相が小沢氏を説得したのではなく、小沢氏が野田さんに『こりゃ無理だよ』と諭す場面が多かったらしい。『党内の反対は自分たちだけではないぞ』『どんどん広がるぞ』という趣旨のことを小沢氏は言ったそうで、その通りの展開になってきました」(民主党関係者)
 修正協議で自民党は「最低保障年金」や「後期高齢者医療制度廃止」の撤回を求めるほか、増税する際の経済成長率の目標値も引っ込めさせる腹積もりだ。民主党内の議論を全部、蹴散らすつもりである。輿石幹事長は必ず、党に持ち帰り、了承を求めることを約束している。民・自・公は修正協議の初会合で「15日までに結論」を確認したというが、絶対、スンナリまとまらない。


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