苦悩する松本死刑囚の四女 「父の死刑は執行すべき」
上毛新聞ニュース 更新日時:2015年3月17日(火) PM 07:56
1995年3月の地下鉄サリン事件から20年を迎えるのを前に、松本智津夫死刑囚(60)=教祖名麻原彰晃=の四女(25)が17日までに共同通信の取材に応じ「謝って済むものではないが、被害者の方には、いつも生きているだけで申し訳ないと思っている」と心情を明かした。
松本死刑囚には複雑な感情を示しつつ、被害者にとって事件が終わらないことを挙げて「父の死刑は絶対に執行されるべきだ」と述べた。現在は教団と関係を絶ち、家族と離れ生活している。
松本死刑囚は地下鉄事件から約2カ月後、当時一緒に生活していた山梨県上九一色村(現甲府市、富士河口湖町)の教団施設で逮捕された。
取材を受ける松本智津夫死刑囚の四女=3日、東京都内
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〈来栖の独白〉
オウム事件高橋克也被告の公判報道を見ていて感じるのは、「これがオウムの最後の裁判だから、批判の出ないよう、徹底的に審理しよう、証人もありったけの死刑囚を呼んで喋りたいことを喋らせよう。総決算だ」という裁判所の姿勢だ。無論、「形」「恰好」だ。
トントンと最高裁までいって確定するだろう。確定さえすれば、早期に古い確定囚から死刑執行されるのではないか。松本智津夫死刑囚、宮前(旧姓岡崎)一明死刑囚あたりか。
確定死刑囚だからといって、全員同日にはできにくいのではないか。オウムの死刑囚は多数であるうえ、東京拘置所という一行刑施設に収監されている。
また、中川智正死刑囚、土谷正実死刑囚といったサリンの専門家については、法務省も慎重になるかもしれない。米国のテロ防止対策関係者が、サリン事件の真相に迫るため繰り返し接見している。(*)
松本智津夫死刑囚については、本来は死刑執行できる状態ではない。病人だが、東京拘置所は病人とは扱っていないようだ。少なくとも表向きは、いつでも死刑執行可能な「常人」と位置付けている。
近年、オウムの後継団体の信者が増加しているという。松本智津夫死刑囚が刑執行されたなら、彼らにとって麻原彰晃元教祖の死は「殉死」「殉教」ということになる。何か、起きるかもしれない。
* 暗雲、今も 地下鉄サリン20年 (1)事件の教訓得たか サリン製造した中川智正・土谷正実死刑囚らに面会
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◇ 【消えない戦慄 地下鉄サリン事件20年(1)】麻原彰晃死刑囚の四女、明かす「父、獄中から教団に指示」
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