秋葉原事件(2008/6/8)から7年 …(加藤智大死刑囚 2015年2月18日 刑確定)

2015-06-08 | 秋葉原無差別殺傷事件

秋葉原殺傷7年:動機分からずじまい 遺族悲しみ消えず
毎日新聞 2015年06月08日 15時00分
■遺族「公判メモ焼き捨てたい」
 東京・秋葉原の歩行者天国で17人が死傷した無差別殺傷事件は8日、発生から7年を迎えた。それを前に、殺害された松井満(みつる)さん(当時33歳)の父親(66)=神奈川県在住=が初めて取材に応じ、「動機は分からずじまいだった」と今年2月に終わった加藤智大(ともひろ)死刑囚(32)の裁判を振り返った。加藤死刑囚の刑は確定したが、遺族の悲しみは消えない。
 「両親の誕生日を忘れずプレゼントを用意する優しい息子だった」。父親はそう懐かしんだ。満さんは子供の頃から料理人を志し、調理師学校を卒業した。高等専修学校にも進み無遅刻無欠席で通った。栄養士の資格を取り、リハビリ専門病院で患者向けの食事の調理を担当していた。
 事件の日、満さんは1人で秋葉原に出かけた。パソコンの部品を買いに行くためだったようだが、そこで惨劇に巻き込まれた。両刃のダガーナイフで腹を刺され、病院に運ばれた時は意識がなかった。約3時間後に家族が駆け付けた直後、死亡が確認された。
 父親は「なぜ事件を起こしたのか、動機を知りたい」と、加藤死刑囚の公判を全て傍聴した。法廷では「事件が無ければ、かわいい若者」に見えた。
 1審では遺族として意見陳述した。「極刑を望む」としながら、被告側証人の証言を聞いた時の加藤死刑囚の様子を思い出し、こう語りかけた。「君は友人の証言に涙したり、ほほ笑んだりすることがあった。家庭のぬくもりや恋人を求めていたのではないか」
 しかし、加藤死刑囚は法廷で動機について「ネット掲示板で嫌がらせをする人に対し、やめてほしいと伝えるためだった」と繰り返した。納得できる言葉は聞けなかった。
 今年3月、父親は自宅近くにある満さんの墓を訪れ、「刑が決まったよ」とだけ報告した。自宅には、公判のやり取りを記録したノートや資料が整然と保管されている。「全部焼いて捨てたい。彼(加藤死刑囚)がいなくなったら処分しようと思っている」。ため息交じりにつぶやいた。【山崎征克】
 【ことば】秋葉原無差別殺傷事件
 2008年6月8日午後0時半ごろ、東京都千代田区外神田の歩行者天国で、加藤死刑囚がトラックで歩行者を次々とはねた後、ダガーナイフで無差別に切りつけた。男女7人が死亡、10人が重軽傷を負った。加藤死刑囚は現場で逮捕され、殺人罪などで1、2審とも死刑判決を受け、今年2月に最高裁に上告を棄却された。
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秋葉原事件7年、死刑囚へ「最後の償いを」 被害者願う
 朝日新聞デジタル 多田晃子、遠藤雄司 2015年6月8日12時35分
 東京・秋葉原の無差別殺傷事件から8日で7年になった。7人を殺害、10人に重軽傷を負わせた加藤智大(ともひろ)死刑囚(32)の死刑が2月に確定して初めてのこの日、多くの人が現場で手を合わせた。
 岡山市のパート八代哲明さん(31)は仕事を休み、夜行バスで駆けつけて花を供えた。秋葉原は年数回は訪れていた大好きな街。7年前、事件をテレビで見てショックを受け、毎年、献花に訪れている。年々供えられている花が少なくなり、事件の記憶が薄れつつあるように感じる。「風化させたくないという思いがある。来年も来ます」
 近くに住む男性会社員(39)は、散歩の途中に訪れた。焼香台や花束をデジタルカメラで撮影し「秋葉原の様子を伝えたい」とツイッターに投稿した。
 事件で重傷を負ったタクシー運転手湯浅洋さん(61)は7日、都内で取材に対し「献花に行く予定はない」と話した。
 被害者を介抱していて刺され、後遺症から勤務していたタクシー会社を退社。今は別のタクシー会社で働くが、体調は優れない。最高裁で上告が棄却された2月2日、判決を見届けたその足で現場を訪れ、「一つの区切りを迎えたよ」と他の被害者に向け心の中でつぶやいた。
 湯浅さんは、公判の傍聴を続けたが、なぜこんな事件を起こしたのか、わからないままだ。それだけに加藤死刑囚が書いている手記を、執行までの間、書き続けてほしいと願う。「動機や原因を知る手がかりになるかもしれない。それが彼にできる最後の償いだ」(多田晃子、遠藤雄司)
 ◎上記事の著作権は[朝日新聞デジタル]に帰属します  
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秋葉原通り魔事件…発生から6年 加藤智大被告の弟 自殺 / 獄中手記『解』 / “加害者”家族の現実 2014-06-08  
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「秋葉原無差別殺傷事件」加藤智大被告の死刑確定 2015年2月18日 
加藤智大被告の父親 事件後、職を失い家族も離散 「秋葉原無差別殺傷事件」2015年2月2日上告棄却 
秋葉原通り魔事件 加藤智大被告 手記は出版、控訴審には一度も出廷せず 2015年1月にも確定判決
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