ドイツ機はアンドレアス・ルビッツ副操縦士の故意で墜落 仏捜査当局

2015-03-27 | 国際

ドイツ機は副操縦士の故意で墜落 仏捜査当局
2015.03.27 Fri posted at 10:25 JST 
 (CNN) 乗客乗員150人を乗せたドイツの格安航空会社ジャーマンウィングスの旅客機がフランスに墜落した事故で、フランス・マルセイユの検察当局は26日、同機は副操縦士(28)が故意に墜落させたと発表した。ドイツの警察は26日、デュッセルドルフにある副操縦士の自宅を家宅捜索したことを明らかにした。
 故意に墜落させたと見られているのはドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士(28)。マルセイユ検察のブリス・ロバン検察官は、ルビッツ副操縦士が「同機の破壊を望んでいた」ようだと説明。計画的な行動だったのかどうかは分からないとしながらも、ルビッツ副操縦士は機長が操縦室を出たタイミングを利用して高度を下げる装置を作動させたと述べ、この装置は意図しなければ作動させることはできないと指摘した。
 航空情報サイトの「フライトレーダー24」は、自動操縦装置のプログラムが操縦室内の何者かによって書き換えられ、高度が3万8000フィート(約1万1600メートル)から100フィート(約30メートル)に設定変更されていたことが、トランスポンダーのデータから分かったと伝えた。
 検察によれば、操縦室の音声を録音した同機のボイスレコーダーには、操縦室から閉め出された機長がドアを激しくたたく音が収録されていた。墜落の数分前には悲鳴が聞こえた。
 離陸後しばらくの間は、操縦室内で機長と副操縦士が普通の会話を交わしていたという。その後機長がトイレに行くため席を離れ、ルビッツ副操縦士に操縦を任せた。
 トイレから戻った機長が操縦室のドアを開けるためのコードを入力したのかどうか、あるいはルビッツ副操縦士がドアロックのレバーを操作してこのコードが効かない状態にしたのかは不明。いずれにしても、副操縦士は「機長のために操縦室のドアを開くことを意図的に拒み」(ロバン検察官)、機体を降下させるボタンを使った。
 これは「テロ攻撃」と表現できる行為ではなく、150人もの人を殺害した行為は「自殺」とも呼べないとロバン検察官。ルフトハンザ航空のカーステン・シュポア最高経営責任者(CEO)も、「自分自身を殺して149人を道連れにしたとすれば、自殺ではなく、別の言葉を使わなければならない」と指摘した。
 ドイツ当局も、同機は故意に墜落させられたと断定せざるを得ないと述べている。メルケル首相は「ほとんどの人にとって理解しがたい。誰にも想像できない」と語った。
 司法関係者によると、フランス政府は米連邦捜査局(FBI)に捜査協力を要請した。
 ロバン検察官によれば、テロ容疑者のリストにルビッツ副操縦士の名前はなかった。宗教は現時点で不明。機長と副操縦士の家族は現在フランスにいるという。
 ◎上記事の著作権は[CNN]に帰属します  
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