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日馬富士暴行問題に見る貴乃花親方の行動の所以 〈来栖の独白2017.11.20〉

2017-11-20 | 日録

〈来栖の独白 2017.11.20 Mon 〉
 大相撲、横綱日馬富士の暴行問題が連日、報道されている。それに伴って貴乃花親方の動向も注目されているようだ。
 最初に私が疑義を感じたのは、貴乃花親方の行動だった。相撲協会へ先ず日馬富士の暴行について届け出るべきではなかったか、と感じた。貴乃花親方は、先んじて警察へ被害届を出した。暴行という角界の恥部・暗部を敢えて世間に晒す道を選んだ、というふうに私の目には映った。先の理事長選(貴乃花親方は、巡業部長)に対する遺恨が尾を引いているのかな、とも・・・。
 これまで様々の局面に触れ、私は貴乃花という人間像に、難しい性格を感じてきた。角界の名門に生まれ、自身、横綱にまで上り詰めながら、その風貌は磊落というにはほど遠かった。気むずかしく、狭量で、ひたすら矜恃を保っているように感じられた。
 そう感じる私に必ずと言って思い起こされる一事があった。随分古い記憶である。どこの記事であったかも忘れたが、二子山親方(父)が貴乃花(次男)に「若乃花(長男)に負けてやれ」と言った意味の言葉(記事)である。その記事に接して以来、私は元貴乃花(二子山親方)の記事に接する度、吐き気を催すような思いに陥った。こんな親では、貴乃花もどんなに苦しかろう、と思った。子は親を尊敬したいものだ。それなのに、二子山親方は「卑劣」を画に描いて見せた。こんな親の元で、子が健やかに育つはずがない。世の中を斜めに見るしか、なかったのではないか。
 いま、座間の9遺体事件が連日報道されている。白石容疑者の育ち(両親)にも、問題があったようだ。
 無論、貴乃花親方の行動は犯罪を問われたりするものではない。
 ただ、子は親の影響から逃れることはできない。犯罪の多くは、そのことを証明している。 

 * 連続幼女誘拐殺人事件 宮崎勤「優しい人間だと伝えてください」 『殺人者はいかに誕生したか』長谷川博一著 
 * 【宮崎勤死刑囚~家族の悲劇 被害者の陰、地獄の日々 父親自殺 改姓 離散】 2006,1,18 坂本丁次
 * 『「少年A」 この子を生んで・・・』神戸連続児童殺傷事件・酒鬼薔薇聖斗の父母著 文藝春秋刊1999年4月
 * 「広島 呉 少女LINE殺人事件」 母、祖母から虐待を受けて育った少女は仲間を「ファミリー」と呼んだ 
 * 座間9人遺体 白石隆浩容疑者 自身が抱えた自殺願望 母と妹との断絶(zakzak 2017.11.10)

 以下は、検索によって、本日読んだ記事である。
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Posted on 2016年10月19日 05:56. 
週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」スポーツ界「波乱のウラ舞台」<相撲篇/葬られた「確執」>(2)「若貴絶縁」を決定づけた親方の「わかってるな」命令
 昭和63年の春場所で初土俵を踏んだ力士は95人いる。その中から3横綱1大関を含め11人の関取を輩出したため、その年デビューした力士を「花の63組」と呼ぶ。この同期会に一度も現れない人物がいる。元横綱・若乃花こと花田虎上である。元力士が言う。
「お兄ちゃんはアレを気にして、金輪際、顔を見せない。若貴の絶縁は『あの一番』が原因。永遠に復縁なんてないでしょうね」
 大相撲を揺るがせた歴史的スキャンダルの一つに、この力士が言う「あの一番」がある。元力士が続ける。
「95年、九州場所千秋楽の前夜、師匠で父親でもある二子山親方(元大関・貴ノ花)が4連覇を狙う横綱・貴乃花を宿舎の自室に訪ねた。そして『光司(貴乃花の本名)、明日はわかってるな』と念を押したんです」
 相撲界では珍しい、兄弟対決が目前に控えていたのである。
「貴乃花は一瞬、何のことかわからず、『ハイ?』と答えましたが、親方は承諾したものと受け取った。意味を聞こうとした貴乃花が付け人から、親方が去ったあとで、『光司、負けてやれって意味だよ』と言われ、愕然としたんです。そしてこの親方命令によって、貴乃花の中の父親像がガラガラと崩れていった。二子山親方は若乃花に『光司も承諾したから』と伝えたといいます」(前出・元力士)
 勝負はファンの熱戦の予想を裏切り、四つに組んでから若乃花が左からしぼり、右四つに。
「土俵際に寄りたて、左から下手投げを打つと、貴乃花は右膝からあっさり崩れ落ちた。若乃花の2場所連続優勝で、兄弟横綱誕生を決めた瞬間でした」(相撲ライター)
 あまりにあっけない勝負に、「片八百長」ではないかと指摘された「疑惑の一番」である。これを機に、2人の間柄は、マスコミで大きく報道された「若貴兄弟絶縁騒動」へと発展。兄弟の確執が大きくなるにつれ、沈黙を守り続ける若乃花に対し、貴乃花はマスコミで積極的に発言した。
 そして兄弟対決から10年が経過した05年6月の「スーパーモーニング」(テレビ朝日系)の番組上、貴乃花は漫画家のやくみつる氏の質問に「片八百長」を事実上認めたとも言える発言を行ったのだ。

やく「軋轢の原点は、ハタ目に見てもちょっと力が入っていない一番に見えたが、あそこだったのか」
貴乃花「それは間違いじゃあないですね」
 すかさず、他の出演者が畳みかける。
「(あの一番が兄との)相撲観の差を決定するに至ったのか」
貴乃花「そうですね。私の至らなさだと思っています」

 相撲人生でただ一度、力を抜いてしまった大一番。ベテランの相撲記者が解説する。
「二子山親方は情が厚いどころか、むちゃくちゃ濃い人でしてね。相撲にも全身全霊で打ち込むが、我が子の若乃花に訪れた優勝のチャンスを何とか引き寄せられるよう援護したかったということだと思いますよ」
 しかし当時、平成の大横綱と言われた貴乃花も、まだ23歳。正面から受け止めるには重い事実だった。
「父親の性格や相撲道を最も強く受け継いだのが貴乃花。が、彼は天才で難なく横綱に昇進したというのは間違いです。素質だけで取っていたのはむしろ、若乃花。貴乃花は死ぬ思いと不断の努力で頂点に立った」(前出・ベテラン相撲記者)
 2人のこの差が「相撲観」の違いになって表れたと言えなくもない。そしてそれが、兄弟の確執に──。後年、貴乃花は部屋に集まった報道陣を前に、こう語っている。
「“若貴兄弟”と取り上げてくれるのはうれしかったが、あまりにもきれいに映りすぎていた。必ずこういう時が来るなと、幼心にもわかっていた」

 ◎上記事は[Asagei plus]からの転載・引用です
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2 コメント

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Unknown (しろ)
2017-11-22 09:34:29
いつも楽しみにブログ読ませてもらっています。御著書も以前から蔵書に並んでいます。今回、初めて投稿いたします。
連日話題の日馬富士暴行問題。貴乃花を叩く風潮ですが、貴乃花は、八百長相撲が嫌なだけではないでしょうか?
先に相撲協会に届けなかったのも、時津風部屋暴行死事件のような隠蔽体質を危惧してでは?
つまり、横綱暴行が、無かった事にされるのを恐れたのではないか?
交通事故の際、まず警察を呼ぶ、というのが今では当たり前になりましたが、昔は違ったと思います。当事者同士で解決、というのを今はしない。後々揉める元だし、時間が経つと真実がわからなくなってしまうから。
隠蔽を危惧した貴乃花は、まず警察を介入させて、暴行を無きものにできなくした。
その根には、モンゴル人同士の八百長疑惑があるのでは。
稀勢の里優勝は、貴ノ岩がわざと負けなかったから、と見る人もいる。横綱になれば、高収になり、将来も安泰だから、モンゴル人同士で星のやり取りをする疑惑がある。
ワイドショーでは、横綱が後輩に高級車などをプレゼントしていると報道していた。八百長を疑われても仕方ない。そういうのを、貴乃花は、嫌った。
貴乃花なりの、相撲への真摯な気持ちが、周囲には不可解な言動に見えるのかもしれない。と、相撲には素人ながら思ってみました。
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しろ様 教わりました (ゆうこ)
2017-11-22 10:02:49
 コメント、心より感謝申し上げます。
 拝読しながら、快い驚きで声を上げていました。短時間に多くを教わりました。
 まったく、仰るとおりですね。貴乃花親方の潔癖の為せる業ですね。八百長など、現状を許せないのですね。
>交通事故の際、まず警察を呼ぶ、というのが今では当たり前になりましたが、昔は違った
>まず警察を介入させて、暴行を無きものにできなくした。
>貴乃花なりの、相撲への真摯な気持ちが
 ほんとうに、そうですね! 
 ならばこそ、貴乃花は現役時代から今に至ってなお孤立無援・・・を余儀なくされていますね。

 いつも弊ブログをお読み下さっているとのこと、恐縮で、言葉もございません。また、拙著のこと。もうもう、何と申し上げてよいかわかりません。穴があったら入りたい、という気持ちです。言葉が見当たりません。深く感謝申し上げます。
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