透析中止、院長と外科医が積極提示か 発覚から1週間 2019/3/12

2019-03-12 | Life 死と隣合わせ

透析中止、院長と外科医が積極提示か 発覚から1週間
 2019/3/12(火) 19:36配信 産経新聞
 東京都福生(ふっさ)市の「公立福生病院」で昨年8月、腎臓病患者の女性=当時(44)=が人工透析治療中止を選び1週間後に死亡した問題で、院長と女性を診察した外科医の2人が透析患者の診療方針を決定した可能性が高いことが12日、関係者への取材で分かった。都が同病院の調査を開始して13日で1週間。女性の他にも20人以上の患者が透析を中止するか導入せずに死亡しており、都は患者への対応が適切だったのか慎重に調べている。
  透析治療などを行う同病院の腎臓病総合医療センターは平成25年4月に開設。当時副院長だった松山健院長が開設を主導し、女性に透析中止の選択肢を示した外科医も招いた。
  関係者によると、同センター開設以前の約10年間は、腎臓病の専門部門が機能停止状態だったという。関係者は「センター開設後は腎臓病患者への対応が大きく変わった。診療方針に松山氏や外科医の意向が強く反映されていると感じた」と証言。透析中止や非導入を選択肢として患者に提示する手法を2人が積極的に進めたとみられる。
  女性は昨年8月9日、受診していた医療機関の紹介で同病院を訪問。腕からの透析を継続できない状態で、外科医は(1)首から透析を受ける新たな方法(2)透析中止-の二択を示した。女性は透析中止を選び、16日に死亡した。
  女性が中止に同意して署名した文書には、中止に伴う死亡リスクが記されており、女性の夫や複数の病院関係者が立ち会っていた。女性は死亡前、透析再開の意思を周囲に示していたとされ、病院側も把握していたとみられるが、再開せずに女性は死亡した。
  都の検証のカギとなる日本透析医学会の提言では患者が自己決定した方針は「尊重する」としながらも、透析中止の際に「生命維持が極めて困難な」状態などを検討しなければならない。さらに医師が患者や家族と十分に話し合うことを求めている。病院側は、患者本人のほか、家族や病院の複数の関係者が意思決定に立ち会ったとして、「検討は十分に行われた」との立場だ。
  ただ、中止判断にあたっては、提言では院内の倫理委員会や外部委員会などの助言があることが「望ましい」とされているが、一度も開かれておらず、第三者の客観的意見が反映されていなかった可能性が高い。院長や外科医を含む病院側は都に「学会の提言は厳しすぎる」などと不満を漏らしており、提言逸脱を認識していた疑いもある。
  人工透析は一般的に週3回で、1回当たり3~5時間。透析中の血圧の急降下により体調不良になることも多く、心身ともに患者への負担が大きい。専門家は「女性への精神的ケアの徹底が行われていたかも重要な検証事項」と語る。
  ある腎臓病の専門医も「長年の透析治療で精神的に弱り、『透析をやめたい』と訴える患者は多い」と指摘。治療方針決定にあたって、患者の揺れ動く心情を念頭に、精神科医などの専門家を交えた精神的ケアが重要になるという。
 最終更新:3/12(火) 19:41 産経新聞

 ◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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透析中止、院長が容認 「どういう状況下でも命を永らえることが倫理的に正しいのかを考えるきっかけにしてほしい」2019/3/10
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