金田勝年法務大臣〈就任〉官邸記者会見の概要 2016年(平成28)8月3日(Wed)

2016-08-03 | 死刑/重刑/生命犯

金田法務大臣官邸記者会見の概要
平成28年8月3日(水)

 このたび,法務大臣を拝命しました金田勝年と申します。よろしくお願いします。
  法務省は,御承知のように,民法や刑法を始めとする基本法制の維持及び整備,法秩序の維持,国民の権利擁護などの任務を所管しています。
  これらは,いずれも国民生活の安全や安心の基盤となるものであり,大変重い任務であると思っています。
  その大臣を拝命いたしまして,大変,身の引き締まる思いであります。
  かつて私は公務員をしておりました。平成5年から7年,政治家になる直前に大蔵省主計局の主計官という仕事をしていました。この間,法務省全般の予算を担当しており,法務行政とはその頃から関わりを持っています。ただいま申し上げた法務行政が国民生活の安全や安心の基盤として極めて重要なことであることは,身をもって実感していた次第です。
  今回,その法務省の責任者である法務大臣を拝命したのも,こうしたことの御縁があるのかなと思った次第であります。
  今日総理に会ったときに,法務行政の課題については四つほど御指示をいただいています。
  一つには,国民の身近で頼りがいのある司法の実現に向けて,司法制度改革を推進していく。
  一つには,差別や虐待のない社会の実現を目指し,個別法によるきめ細かな人権救済を推進していく。
  一つには,関係大臣と協力し,「世界一安全な国,日本」をつくるため,犯罪被害者の支援や刑務所等出所者の再犯防止,あるいは社会復帰支援,さらには組織犯罪対策など,社会を明るくするために必要な施策を総合的に推進していく。
  一つには,我が国の領土・領海・領空の警戒警備について,関係大臣と密接に連携し,緊張感を持って情報収集を行うとともに,事態に応じて我が国の法令に基づき適切に対処する,といった以上4点の指示をいただきました。
  いずれも,国民生活にとって大変重要な課題であると認識しています。
 前大臣を含め,これまでの歴代大臣も,こうした観点で様々な課題にしっかりと取り組んで来られたものと承知していますが,私としても,関係大臣等と連携しながら,その職責をしっかりと果たしてまいりたいと考えている次第です。皆さまにもそういったことに御理解をいただいて,共に身近で頼りがいのある司法の実現,そしてまた明るい社会を作るための施策に全力を注いでいきたいと思っている次第であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

死刑制度に関する質疑について
【記者】
  死刑制度についての大臣のお考えと,死刑執行についてどのようにお考えか教えてください。
 【大臣】
  死刑制度の存続・廃止という問題は,我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重要な問題であると思っています。国民世論に十分配慮しつつ社会における正義の実現といった様々な観点から慎重に検討しなければならない問題です。しかしながら,その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者については,死刑を科することもやむを得ないと考えており,死刑を廃止することは適当ではないと考えています。

司法行政に関する質疑について
【記者】
  大臣自身の考えで,今現在の司法行政の課題と今後重点的に取り組んでいくという話がありましたが,力を入れられているようなことがありましたらお聞かせください。
 【大臣】
  先ほど4点申し上げました。この4点をしっかり受け止めて,まずは事務方からの説明ももらい,よく整理を行い,検討して,自分が特に力を入れていく部分をまたお答えする日があればお願いをしたいと,この様に思っています。

共謀罪に関する質疑について
【記者】
  テロの脅威が高まっていますが,かつて法案も提出し廃案にもなった共謀罪について大臣はどのようにお考えでしょうか。
 【大臣】
  今,おっしゃられた質問に対しては,これまでの審議もあったと思います。そういうことも踏まえ,また,国際社会と協調して,テロなどの組織犯罪と戦うことは非常に重要な課題と考えています。どうこれを進めていくかは,やはり慎重に,そのあり方を検討しながらやっていく必要があると思います。具体的には,今の状況を申し上げれば,私の考えとしては,今の段階ではまだ未定の思いですし,これからいろいろなお話を受け止めながら,しっかり勉強してまいりたいと思っています。

(以上)

 ◎上記事は[法務省ホームページ]からの転載・引用です
――――――――――――――――――――――――
田尻賢一死刑囚(=熊本2女性強殺)刑執行 2016/11/11 Fri. 金田勝年法相執行命令


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。